僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN

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大波瀾の学園生活

私はシシリー・ディーレクトゥスですわ。

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 「皆さん、入学おめでとうございます。私が1年間担任となるバルスです。そして、」
「副担任となるユーシヤだ。よろしくな。」


 なんか見たことある人達ですね。

 察しは付く、王族の入学があり今まで噂にさえされていなかった筈の婚約者まで入ってきた。学園に、警備の者が居るとはいえ、万が一を考えて皇帝陛下が派遣したのだろう。そこで顔見知りを派遣するなんておちゃめな王様だよ。

 辺りの生徒から『バルスってお城の』とか『ユーシヤさんに生で会えるなんて』と感激のお言葉が出てくる者も居れば、そのコソコソを聞いてはてなを飛ばす生徒もいる。私もこんなに有名な人達たっだのだとビックリしています。

 バルスさんはコホンとワザと周りに聞こえる咳をして注目を集めて静かにすると、端の席の子から自己紹介をお願いする。
 簡易的な自己紹介を次々行ってゆくなかで目立ったのは5人程。


「オレオ・バーシャル・リカード。リカード侯爵の跡取りだ。有意義な奴とだけ交友を結んでも良いぞ。」


 先程、平民へ一方的に怒鳴っでいた坊っちゃんじゃないですか。ふくよかな体型に金糸の髪。趣味なのか、制服のシャツの襟には派手に刺繍がされていて悪い意味で成金みたいで私なら隣も歩いてもらいたくもない。

 しかも、自信満々に親の爵位を言ってどうする。この国は親が侯爵でも爵位が受け継ぐ時に功績を確認されるぞ。とりあえず、有意義な奴と言っているときにこっちをチラチラ見ていたが、誰があんな上から目線のやつと仲良くなるかよ。
 それは兄上も同意なのでしょう、窓を見て眠そうにしながら無視をしています。


「アンナ・クロチアゼパム。魔力のコントロールを学ぶべく入学しました。ご教鞭の程よろしくおねがいします。」


 可愛らしい、少女がいます!
 こちらも金糸の髪だけど、毛先をロールさせていて少しツリ目で、淡い紫の瞳がとても神秘的でいい感じです。兄上が『悪役令嬢か?』って言う言葉に思わず納得仕掛けたけど、多分悪役令嬢は悪役令嬢でも彼女は良い悪役令嬢です。

 あ、お友達になってくれませんかね。
 一緒にバルスさんに魔力のコントロールをならいましょうよ。

 キラキラと見つめすぎてしまったか、アンナ嬢と目線が合うと恥ずかしそうに席に着いた。

 そして次の子もなかなか目立つ子でした。


「カリナ・ルードラです。爵位は男爵です。まさか、このクラスに私なんかが入れるとは思わなかったですが、精一杯頑張ります!」


 なんだろう。モヤモヤする。
 いや、可愛らしい子ではあるんだけど、なんか裏が有りそうな。猫に押しつぶされないか心配してしまいそうな感じの子。
 栗毛のストレートの髪に桃色の瞳。
 たしか、兄上の祝辞の時にうっとりとしてブツブツ呟いていたと思う。

 あまり近寄りたくない子2号と言うことで。


「タオシャンです。家名はありません。せっかく家族が送り出してくれたので頑張ろうと思います。」


 先程の平民の方が立ち上がります。
 不思議な名前の響きですが、兄上の名前の響きに似ていて私は好きです。家名が無いのは特に珍しくもないのですから鼻で笑うオレオの行動は意味不明です。
 緑がかった髪色に肌は小麦色。そばかすもあるけどあれは数年でイケメンになるわ。
 言葉遣いも丁寧だし、なんとなく私の感がキープしておけと訴えている。

 バルスさーん。この人の情報調べたほうが良いよう。


 気になる最後の一人は1年の割には大人びた青年。まあ、いつ学園に入ろうと学ぶのは大事だよね。


「オレは、ウォルター。家名は秘密。可愛い子ばかりでこのクラスでラッキー。もう、騎士団で働いているだけど、基礎を学べと放り込まれちゃった。あと、皇子様の護衛も兼ねてね。よろしく。」


 チャラい。
 そしてなぜ私をみる。お前の護衛はコウラン皇子だろうが。

 ほら見ろ、あのシヤさんだって苦笑いだぞ。バルスさんまで頭をかかえるって人材不足か騎士団よ。え、学園に未入学でいけそうなのがこいつしかいなかった?
 あとはゴツいゴリラか。うん。こいつで我慢しよう。

 鍛えられた体躯はまさに騎士団。
 
  さらさらと、指通しの良さそうなハニーブロンドに青色の瞳。
  何人かの少女がまどわされているようだ。


「で、では次。」
「コウラン。」
「ええぇ。」


 順番的には私なのだが、コウにぃは立上り、一言名前を述べて座り直した。バルスさんの絶望的な声に流石に短すぎるので、ツンツンと突けば、こちらをじっと見つめてきて、ため息を一つ。再度立ち上がらせることに成功した。


「コウラン・A・。皆が知っていると思うが、この国の(まだ)王族だ。」


 まあ、これで義理及第点だよね。
 バルスさんからのありがとうの祈りの姿を見たのは私だけでしょうね。他の皆はコウラン皇子に視線がいっていますもの。
 

 そして、最後はこの私。


「お初にお目に掛かります。コウラン皇子の婚約者を努めております。シシリー・ディーレクトゥスです。皇子ともども勉強や交友に勤しんで行こうと思います。よろしくおねがいします。」


 淑女の礼を丁寧に母様直伝の笑みを浮かべれば、ほうと吐息を漏らす者がちらほら。
 何人かの令嬢には婚約者のところで睨まれもするけど、ははは、そよ風のようだわ。

 きっと、生徒たちは家に帰り私の事を親に話すでしょうね。謎の女が今まで女の影もなかった皇子に近づいたってね。

 
そしたら、騒ぎになるでしょうね。




 
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