僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN

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大波瀾の学園生活

私と新入生歓迎会 召喚編

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 晴れて晴天となった新入生歓迎会。

 この日は新入生のご両親、上級生、貴賓などが見学にくる一大イベントであったりする。円形の会場にぐるりと取り囲まれた観客用のスペース。貴賓に関してはせり出した特別な場所から見ることが出来るようになっていた。

 貴賓、王族とかなのだが、今回、コウラン皇子が入学したから家族席に座りたいなんて皇帝陛下様が言い出した際は皆が慌てたな。
 どうやらせり出した場所は結構見づらいらしい。だからと言って普通の観客席に座らせるのは護衛的にも周りの人的にもまずいので、魔力オタク軍団が造ったという映像魔具をお借りしてテレビの様に見てもらうことにしました。

 そして今、会場の中心に立つのは私、シシリーです。

 召喚獣を召喚するイベントもあと残りは私ととコウラン皇子のみ。

 コウにぃが、最後に残されたのはその膨大な魔力のせいもあるが華があると言うことでもある。私は婚約者別の意味で注目されているけど、王族の幼少の頃から手腕を発揮させている危険な香りの皇子様を誰もが見たいと思うでしょ。だから締めに持ってこられたのです。

 なので、私は早々に退散するとしましょうか。

 ちなみに他の皆さんはどんなのを召喚したかというと、オレオが銀の狼、アンナ様が氷の蝶、タオシャン様が炎の鳥。あとカリナ嬢は珍しい光のミニドラゴンが召喚していた。

 カリナ嬢の召喚の時は会場が湧きました。めったに光のドラゴンは現れないらしいので、現れたカリナ嬢の魔力の質と量は良いものだと言うことなのだとか。

 
 さて、私は何が出てきてくれるのかしら。

 会場の中心に描かれた、魔法陣に魔力を流し呪文を唱える。こんなのいちいち召喚術師はするのかって疑問は、どうやら魔法陣の省略が成功しているようなので解決している。以前は事前に召喚していたらしいよ。


「『我の魔力に導かれしものよ。我と共に歩まん事を‥…』」


 どうも呪文を唱えるのが面倒くさくなってしまっているな。

 魔法陣が輝きだし、中心から鎖に雁字搦めになった宵の闇を思い浮かべさせるような髪色の青年が現れた。
 目を閉じていた青年はゆっくりと目を見開き、月星のように輝く藍色の瞳で私の姿を捉えると、驚愕の色へと変えてじっくりと見つめてきた。

 何故、鎖で雁字搦めなのかは知らないが、とりあえず、人の姿だけど召喚獣で良いんだよね。
 じゃあ、契約の名前をつけないとな。
 
 思い浮かぶのは登場のときの彼の色。綺麗な宵の色に宇宙を閉じ込めたような瞳。


宵月ショウカなんてどう?」


 そう言って、手を伸ばした時に彼の身体を縛っていた鎖が光の粉となって消え、私は彼に抱きしめられていた。
 どうしたのでしょうか。私に誰か以前の主にでも似ていたのかしら。あんなに、雁字搦めだったのだから何処かに封印されていたのかも知れない。大丈夫よ。貴方を傷つける者は居ないからね。

 なんか、泣いているように感じたからよすよすと慰めていると、コウにぃが宵月の背後に現れて私から引き剥がしてくれた。

 宵月がカッと兄上を睨みつけ、その姿にまた驚いた顔をする。あれ、お知り合い?
 なにやら兄上から一方的ににょもにょ話されたあと、開放された宵月は私の足元に膝を折る。


「『我が身が貴方の元に来れたこと光栄に思う。汝の為、我は尽くそう。』」


 心地よい鈴の様な清涼感のある声が響く。

 契約した者が意思の疎通を取れるのは当然だが、これって周りも聞こえているよね。会場が、ざわざわしている。もしかしなくても、またチートな方が私の周りに増えている? 


「いや、召喚したお前がすでにチートだ。」
「えっ?」
「なんでもない。ほら、次は俺の番だろ?」


 苦笑いを浮かべる兄上に言われて、ハッと宵月の手を取って会場から立ち去る。その際に学園長が『マーベラス!』と言われ拍手をされた気がする。

 会場から出て、裏方のバルスさんと合流すると、バルスさんはチラチラ宵月を気にしながらもコウにぃ対策の防護壁を展開した。そこに私の魔力も上乗せして強度を増す。

 会場はいきなり現れた防護壁に驚くも、どうやら教師の誰かが説明して納得してくれたようです。さほどざわめきは起きずに物珍しそうに見ている人や、その透明感に驚く人も。


「『何故、結界を?』」
「ヒェ、シャベッタ。」
「バルスさん落ち着いて。コウ様は魔力が膨大なでね、念の為にやっているの。」
「『ほう。』」


 そんなことを喋っているうちに、兄上の魔力が膨れ上がってきた。もしかして、防護壁あるからって徹底的にやろうとしてません?

 慌てて、私も集中します。
 ビリビリと肌に感じる程の魔力はまさに人間版の魔王様を彷彿させます。
 生徒の何人かは気絶でもしたのかあたりも騒がしくなってきました。


魔法陣が光輝き、中心から私と同じように人の姿が現れてきました。黒髪に血のような赤い瞳。肌は青白くその腕にはが束で抱えられています。
 そして、頭上にヤギの様な角が生えた男の人。


「『ん?ここは?何故こんな所にいるのだ?』」
「召喚獣の召喚をしていたのだが。」
「『私が召喚獣?申し訳ないが魔王城の仕事が忙しいのだが。』」
「おい。チェンジはどうすれば良い?」
「『すまない。』」
「『戻してやろう。』」


 どこぞの魔王様を呼び出してしまったコウラン皇子に、まあ、辺りは騒然だよね。
 とりあえず優しそうな魔王様は宵月が問答無用で魔法陣に押し戻してしまった。あの、魔王様が人間のお嫁さんを手に入れた魔王様なのかな。ちゃんと戻れたか心配です。

 改めてやり直して出てきたのは巨大な神竜。この世界の女神、カトレア様にどことなく似ている気がすると思ったらカトレア様の眷属のような存在だそうです。兄上の魔力を受けれるのがいなかった結果だそうで神竜様は盛大に大笑いを上げてました。どんだけチートだよ。

 名前はクロイツ。輝くばかりの黄金の竜である。カリナ嬢とは月とスッポン並みに異なるのだが、彼女はお揃いだと目を輝かせていたとかいないとか。









 


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