僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN

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大波瀾の学園生活

私と新入生歓迎会 演舞編

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 その時、会場の誰もが息をするのさえ忘れて光景に目を奪われた。
 3人の男女の動きは洗礼されたその者で、あたりに広がるは氷と炎の輝きである。
 そこを踊るかのように組手するのは男。


 グループで魅せるお披露目会。
 魔法で戦ってみせたり、得意な魔法を全力で打ったり等など。
 オレオも出ていて、オレオにへらへらとおべっかを使う男の子たちを従えてただ単に魔法をぶち放すだけだ。ただ、コントロールは上手くないみたいで明後日の方に飛んでいったりと、観客をヒヤヒヤさせていました。
 用意した防護壁がなかったら被害か出ていたかもしれなかったが、学園長はそれはそれで愉快だと笑っていた。


「シシリー様。」
「大丈夫。緊張しないで楽しもう。」
「そうだね。楽しもう。」


 いよいよ、私達の番。



 会場に3人の男女が現れた。
 少女に一人の少年。
 キリッとした金糸の少女に綺麗で可愛らしい黒い髪の少女に緑がかった髪色のソバカスの少年。
 黒髪の少女と少年の手には棒が握られている。黒髪の少女が棒で床をコツンと叩くと、光粒子の様な魔力が少女を包み、光が消えたときその姿はの少年へと変わっていた。

 会場からおおと感嘆の声が漏れたが、驚くのはこれからだった。


 祈るような姿の金糸の少女の魔力が急に膨れ上がる。
 それはまるで暴走するときの様で、対処するため何人かが臨戦態勢をとろうとしたが、黒髪の少年が目を細め口元に弧を描いているのを見てワザとなんだと気がつく。

 膨れ上がる魔力は段々と氷の属性を帯び、彼女が召喚した召喚獣と同じ氷の蝶が、たくさん生み出された。
 そこに少年が棒を振り回す。振り回すと炎が放たれ、氷の蝶を打ち壊した。打ち壊された蝶は炎に反射して煌めく光の粉となり、会場を包む。

 なんとも幻想的であるだろうか。

 少女の膨れ上がていた魔力は今や氷の蝶と炎の鳥を操り散らしていく。
 少年が棒術でそれをいなしていくなか、黒髪の少年が動いた。

 少年同士が演舞の様に舞い始めたのだ。
 もちろん氷の蝶や炎の鳥をいなしながらだ。

 その身のこなしは長い間武術をしている者の様。
 引き付き、離れ、優雅に舞う。息のあった動作に信頼しあっているのも見える。
彼らが1年のと言うのは真なのだろうか。
 そう疑問に思うほど彼らのお披露目は素晴らしいものだった。



「アンナ様、大丈夫です?」
「は、はい。タオシャン様のお陰で。」


 最初は、ただの氷と炎の魔力を出して演舞と共に回収のはずだったんだけど、せっかく召喚獣がもってこいのものだったのでイメージを変えてみました。

 氷の蝶を操るのはアンナ様ですが、実は炎の鳥はタオシャン様が操っています。魔力は辺りで充満しているアンナ様の魔力を利用して省エネで駆け巡っているようです。


「シシリー様も動きが素人じゃないですね。」
「ありがとう。コウ様の為に鍛えましたの。」
「‥…その姿にその言葉は合わないと思う。」
「そう?さて、そろそろ最後のまとめといこうじゃないか。」


 炎はタオシャン様の方に氷の蝶は私の方に集めて、魔法陣を作り出す。そこから現れるのは光の上位精霊です。上位の為に皆の目にも美しい女性の姿が見えることでしょう。そして、光の精霊は辺りの魔力を集めて、優しく微笑みながらアンナ様の頬に手を添えて、魔力を戻してくれます。

 その姿はまさに神々しい絵画のようでしょう。

 私とタオシャン様がアンナ様の両脇に控えるように片膝をつくと、光の精霊が空中で一回転して消えていきます。

 シンと沈黙した会場。
 しばらくして誰かが我に帰ったように拍手をするとそれは段々と大きくなり最後は爆発的な音になり、指笛も聞こえ始めた。


「素晴らしい!入学してまだ幾ばも経っていないのにこの技量。とても努力をしたのでしょう。感動しました。」


 学園長が観客席から立上り、飛んで我々の元に降りてきました。その手にはハンカチが握られています。
 

「その変身術も素晴らしいですし、演舞も良い。何よりも暴走手前で魔力を留めるアンナ嬢は確か、コントロールが苦手だったはず。」
「あ、はい。バルス先生から練習法を教えて頂きまして、今日の為に練習していました。」
「うん。向上心があって素晴らしい。」


 うんうんと頷く学園長。
 

「タオシャン氏はとても洗礼された動きがマーベラスでした。この歳でよくあそこまで。しかも炎の鳥を操りながらとは。だけど確か魔力はあんな大規模に行える程ありませんでしたよね。」
「はい。バルス先生に吸収の魔法を習いましてアンナ様の魔力を使わせて頂きました。」
「ほお、吸収の魔法とは。君はコントロールが上手いようだね。」


 関心かんしん。と呟く学園長。


「シシリー嬢はその変身術もそうですが、お二人のフォローはとても素晴らしい。なおかつ、周りに被害が出ないように防護壁も張っていたとか。」
「はい。バルス先生のお手伝い程度ですが。」
「お手伝い程度ね。」


 学園が防護壁に氷の刃を無造作に放つが、防護壁は傷一つつくことはなかった。
 

「ふむ。バルス先生はすごいですね。と言う事にしておきます。さて、この度のお披露目は君達が最後だ。毎年恒例の学園長賞は君達が相応しいだろう。」


 この学園長、只者じゃなさそうだぞ。
 きっとチートな父様、母様と同類的なものの筈。敵対しないことを祈るしかないかな。
 
 そして、バルスさんご免なさい。すべての要因がバルスさんにいってしまいました。保護者から、生徒から羨望の視線。同僚の教師からは妬みの視線を一身にうけてしまってました。


 学園長は満足した様で空を指先でなぞる様動かし口で聞き慣れない呪文を唱えると3枚のカードを出現させます。
 それが噂の食堂チケットなのでしょう。

 私達の手元にそれが一枚ずつ落ちてきます。


「それを見せると食堂のご飯が無料で食べられます。上限金額はありませんし、貴方方以外が使うことも出来ません。さらに優しい学園長は期限を在学中までにしてあげましょう。素敵な演舞を見せて頂いたお礼です。」


 にっこりと笑う学園長。




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