僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN

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大波瀾の学園生活

男爵令嬢の困惑

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 わたしの名前はカリナ・ルードラ。
 はただの男爵令嬢。だけど将来は王妃様になる予定の女よ。

 わたしが自我を目覚めさせたのは、この学園に入るための入学試験の時、『この問題簡単すぎない?』なんて何故か思っていたら、前世の記憶が蘇ってきたの。
 わたしは前世では皆に愛された女の子だった。友達の彼とかも甘い言葉を囁やけばすぐにわたしの物になったわ。

 その愛され方は世界が異なっても変わらないみたい。なんたってわたしはこの世界で特別な記憶持ちになっていたからね。お陰で試験は上位に入るぐらいできたわ。
 後に記憶持ちは珍しくないとわかったときはちょっと面白くなかったけど。

 試験後、記憶が蘇ってきた影響か少しだけ熱に魘される事になったけど、わたしは無事に学園に入ることが出来た。
 そこは、まるで乙女ゲームの様な世界。
 
 同学年には王族もいるし、優しい先輩やちょっと厳しいけどわたしを想ってくれる教師もいるの。そして、彼らとの関係を邪魔する悪役達も。

 でも残念でした。わたしは特別なの。なんたってイベントで王族の方と同じドラゴン。しかも光のドラゴンを召喚したのよ。

 光の属性は珍しくは無いけど、ドラゴン種を召喚したのはわたしと王族のコウラン様のみ。
 途中、人型とか変なの引いた女が居たけど、色的に闇かしら?
 もしかしたら、最終的にコウラン様とわたしの光のドラゴンが闇の召喚獣と悪役令嬢を懲らしめる感じかしら。

 今はまだ、コウラン様と接する機会は無いけど、そのうちに出遭いイベントがあって、あの涼やかな瞳が熱を帯びてわたしを求めるってことよね。わたしだけを甘やかしてくれる皇子様。しかも、第一皇子は皇帝には興味がないらしいから、もしかしたら私が王妃になるかもしれないわ。




 そうやってわたしは浮かれていたけれど、あの女達は会場を魅了してわたしに焦りの感情を引き出した。

 団体で行う演舞。新入生でまだ魔法を習ったばかりの子が思い切り打てる絶好の機会。
 わたしはあえて参加しなかったがクラスの男子達はせっかくの機会に浮足立ち、学園長の気まぐれの賞品がほしくて参加する子もいた。
 
 だけど、ただ魔法を打ちたい子が多くて、ただの魔法大会みたいになっていて出来るわたしにはつまらなくあくびが出てしまった。

 そこに最後の生徒が入ってきた。
 そこには悪役令嬢達と平民の少年が居た。また、つまらないでしょうにとぼーとしていると、カツンと一人の悪役令嬢が棒を地面に当てる。次の瞬間には、まるで特撮映画みたいに男の子に変身していた。

 サラサラの漆黒の髪に水色の優しい瞳、笑みを称える唇からはどんな声がするのか聞いてみたい、そんな美少年がそこには居た。
 皆が注目する中、もう一人の悪役令嬢の魔力が膨らむのを感じる。

 何、暴走?

 そう思って居たけど、会場には蝶が舞い始める。
 この魔力が膨らむのが態となのだと理解したときには炎の鳥も辺りを駆け巡って、平民の少年と漆黒の美少年は互いに攻撃をしあいながらも幻想的な光景を作り出していた。

 これじゃあ、あの悪役令嬢を取り合う男達みたいじゃない。

 終盤には光の精霊が現れて祈る悪役令嬢をまるで聖女ヒロインの様に扱って消えて行った。

 
「綺麗‥…。」


 って、わたしは今何を言った?
 でも、しょうがないわよね。他の生徒達よりも出来が断然違う。
 他の人もそう感じたのでしょうね。同じクラスのオレオなんかは今にも飛んでいきそうなぐらい顔を真っ赤にさせて、歯ぎしりをしている。 
 その隣にいるオレオにそっくりな男も、感動している学園長を射殺さんばかりに睨みつけていて分かりやすいわ。
 いつも見下していた格下が自分より出来が良かったのですものね。
 

 そんな高技能の演舞をした彼等に学園長自ら褒め、質問をしていった。バルス先生ってそんなに教えるの上手なの?
 ただの陰キャな教師じゃなかったんだ。

 でも、なんであの中心にいるのがわたしじゃないのかしら。
 あの平民の男もあそこまで凄いのを知っていたら、側に置いたのに。
 黒髪の悪役令嬢も、男だととても好みよ。女の子なのがとても残念。でも、わたしと最終的に対峙するならそれぐらいじゃないと成り立たなかったのね。

 でも、本当に残念。わたしは愛されているべきなのよ。わたしよりちやほやされるなんて駄目よ。


 はあ、そうだわ。
 あと数ヶ月したら実地体験があるわ。そこでわたしの凄さを見せつけてあげる。


 きっと、他の子達も何かするはず。
 特にオレオはあんなに自信満々だったのにただの爆発の魔法だったって陰口をたてられて笑われているんだもの。きっと、あの平民の子に何かするでしょう。
 教師だって、バルス先生への生徒からの羨望を取り戻したいものね。

  実地ではそこで害を及ぼすモンスター退治があるの。
 弱いモンスターではあるけどもしかしたら急に凶暴化しちゃうかもしれないわね。

 わたしはRPGもよくやっていたから上手くこなして見せるわ。これでも、魔法のイケメン教師にすっごく褒められているんだから。この間もなんで団体には出ないんだって、君なら皆を驚かせられるよなんて言われちゃった。

 だから、あんな演出だけの魔法なんてどうとでも良いの。

 感動はするけど威力は無さそうじゃない。
 まあ、オレオのノーコン魔法よりはマシだっただけね。

 ああ。実地体験が楽しみ。何が起こるのかしら。


 

 
 
 
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