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大波瀾の学園生活
私の楽しい実地準備
しおりを挟むどうも、新入生歓迎会が終わり、普通の日常へと戻ってきたと思いたいシシリーです。
月日は早いもので、もうすでに春の心地よさから夏のジリジリてした日差しが肌にきつい季節になろうとしています。
あと2ヶ月もすれば夏の長期休みへと移る予定なのですが、その前に期末テストがてらの実地体験があります。そこでは、学園に入ってから色々と習ったばかりのことを試す機会でもあります。
それは全員が参加で、貴族だろうがなんだろうが遠征の厳しさを身を以て体験してもらうため、野営での泊まりがけで行います。
そこには現地を脅かすモンスターがいます。
以前、魔のものの話はしたと思いますが、魔のもの達とモンスターは別のものです。モンスターは動物が空気の魔力を取り込み変異し凶暴化した存在です。未だになぜ変異が起こるのかはわかっていませんが、凶暴化を元に戻す方法は未だに見つけられていないようでそのまま倒すしか無いそうです。
我々、一年生は簡単に倒せるモンスターと相見える予定です。ただし、飛び級を目指す生徒はワンランク上のモンスターを試験として倒すのだとか。
「私達の行く森は一角獣が多いみたいですわね。」
「森ならアンナの得意な氷属性が役に立ちそうですね。」
「頑張りますわ。」
新入生歓迎会を終えて、私とアンナとタオシャンは注目の的で、当たり前の様に3人の+αで集まっています。その内、様はではなく呼び捨てになりましたが今も仲良くしてくれてます。
今回の実地体験は5人から一組の構成で、もう既に決まっていたりする。
私のグループは、兄上、私、アンナ、タオシャンそしてウォルター。ウォルター曰く、『一応護衛なんで、入れてください。』と半泣きになりながら、縋り付いてきた。どうも上司に学園生活を満喫していて、護衛のごの字もやっていないことがバレたらしい。
『別にいらない。』
と最初の頃にコウにぃから言われていたせいで、のびのびと遊び呆けていたとか。この間の新入生歓迎会で皇帝陛下様の守りに来ていた同僚にチクられたとの話です。
「モンスターも良いですけど、泊まるための準備もちゃんとしよう。そのための早めの通達なんだから。」
「それなら大丈夫です。コウ様も私も空間魔法を得てますから。」
「え、マジ?」
「マジです。」
ウォルターのマジはコウにぃ(王族)を使うのかのマジなのか、なんでそんなの会得しているのかのマジなのかわからないが、取り敢えず下手をしなければ数ヶ月は野営出来るようにしてある。
だって、何があるか分からないし。
しかも、バルスさんとは魔法のイメージが異なるからなのか私達の空間魔法はなんと時をそのままになっているというチートなもの。
もしかしたら魔神が関わっていたりしてね。
と言うことで私達の班は荷物で困ることはない。空間魔法が無かったとしても荷物は自分達で持ちますから大丈夫ですよ。
絶対毎年、荷物を取り巻きに預けるやつが居ただろうな。あれ、牽制の為にコウにぃに何か持たせるべきかしら。
「ダミーのリュックでも用意しとくか?」
「コウ様には斜めがけショルダーバッグを用意しましょう。」
「まてまて、空間魔法であっても王族に荷物を持たせるっておかしいから。」
「ここでは一生徒ですよ。」
慌てたウォルターが止めようとも、もう決めたこと。アンナやタオシャンはこういう人達だよねと慣れたよう。
だって、人様に持たせるのって気分がざわざわするし、自分でやったほうがやりがいあるじゃない。
「皇帝陛下も自分で持ったらしいぞ。」
「マジで!」
やっぱりね。
因みに、この時期になると先生方に空間魔法を教わりに行く生徒が多発する。
そんな簡単に覚えられないのだけど。その魔法に思いたった生徒がいるのは凄い。
だけど、そんな簡単に出来るようなら誰もが持っているでしょうね。教えてもらって気付いたけど、結構センスと感覚が必要で、容量も何に依存しているのかわからないから大変だとおもう。
魔力依存なら兄上は凄いのを持っていたでしょうね。
バルスさんの推測では魔力と精密なコントロールが必要なのではと言うことだった。確かに兄上はコントロールがちょっとね。
「アンナやタオシャンの荷物も用意しとくから。」
「あら、宜しいのですか?」
「うん。後で領収書を渡すから確認お願い。」
「あ、僕は‥…。」
「もちろん、今使えるものは使って買い替えるべきものだけ買うわよ。」
後から一定の金額なら代金を学園に請求もできるらしい事を知りました。でも、無理に買わないのは当然でしょう。手に馴染んだ良いものがあるのにわざわざ新品に走るなんて馬鹿だよ。
そんな話をしていたら、タオシャンは父親から貰った一式があるらしい。後日確認したらまだまだ使える状態のもの。なら、下手に新品なんて買ったら怪我の元になりかねない。私やコウにぃも以前に人形の国へ行ったときの荷物があるし、手に馴染んだ武器を買うなんて事もしない。
唯一、アンナの旅道具だけ買う事になった。
私達のこの話を聞き耳を立てて聞いてた子達には、なるほどと思ったらしく、今期の学園への請求額は過去最低だったようで、学園長がよろこんでました。
勿論、金に物を言わせる奴は居ますけどね。
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