僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN

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記憶を求めて奥底に

僕と宵月のダンジョンでお茶会

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 素材ウハウハの隠し部屋のミミック戦から階段を探して彷徨い、モンスターを倒して素材を集め迷路の様な道を歩み、やっとこ階段のある部屋を見つけた。
 なんと転移部屋と一番遠い位置にあった。

 下に行く階段はマンホールの様に蓋が閉じている。
 これは未使用だよとわかりやすい仕様で助かる。勿論まだ兄上達のサインが無いのでまだ兄上達が来ていないのが分かっているので、結界を階段の周りに張り巡らせ、宵月とシートを引いてお茶にする。

 緑茶は東の国の特産らしいが、元々の茶葉は紅茶も烏龍茶も同じ素材から出来ているのは有名だ。神の国にも茶葉があり、しかも珍しい白い産毛ありのものもあり拝み頼んで、少しだけ分けて貰ったので白茶もどきに加工したのだ。

 コウにぃが白茶が飲みたいと前に言ったのでわかる範囲で近づけたのだけど結構いい感じに出来たと思う。

 温かいお茶を二人分入れて片方を宵月に渡す。熱めのお湯を入れた時のゆらゆらとする茶葉を眺めるのも楽しいよね。


「『甘みを感じるお茶だな。』」
「兄上のお気に入りだよ。緑茶と違って少しだけ発酵させているんだ。」
「『初めて飲むが悪くない。』」


 僕もくぴりと一口飲んで、温かい飲み物が胃に降りてゆく感覚を感じながらほおと息を吐く。
 解熱作用とか夏バテとか宿酔ふつかよいにも効くと言われていて兄上が前世でも愛飲してた物だ。

 夏バテ用に冷たいものも勿論用意してある。
 また採取の時期になったら分けて貰おう。いや、種から育てたほうが気兼ねないな。よし、父様に相談しよう。


「普通に渡しちゃってたけど飲食出来るんだよね?」
「『まあ。確かにに食事は不要だが、美味しいと感じる感性は持っている。』」
「へぇ、じゃあ今度お菓子を一緒に作って食べようね。」
「『望むままに。』」


 普段はあんまり気にしてなくたまに興味のありそうなものを与えたりなどしていたが、自ら食べたいなんて欲を言わないので適当になってしまっていた。今度からは食べたことが無さそうな美味しい物を与えよう。
 この感情薄い宵月が驚くような美味しい物をいっぱい食べさせようと。

 せっかく、兄上達が来るまで時間があるのだし宵月の事を色々と聞いてみようかな。



「答えたくないなら良いんだけど、最初何でしばられていたの?」
「『とある場所に封じられていた。』」


 やっぱりか。
 最初にあんなに厳重に縛られていたから気になっていたんだよね。異界の者で封印されていたって荒神とかだったりして。


「『我々を従えられる者が居なくて逃さぬように封じられただけだ。』」
「従えられる者?」
「『数十年前、我々を使役していた主が亡くなり、それ以降は我々の力を制御できる者、我々に認められる者が産まれなくてな。』」


 なるほど、宵月の膨大な力を他家に渡さないように封じたのか。そこらへんはどこも変わらないよな。僕もそんな環境権力の鬩ぎ合いに居たけど、あれは巻き込まれる方が辛いよね。

 我々って言っているのだがら他にも仲間が居るのかな。皆が宵月の様に強いなら権力バランスも崩れてそう。


「『以前の主は権力には興味のない優しい方だった。従者としてではなく友として接してくれた。』」
「良い人だね。」
「『ああ。』」
「封印されたと言うことは。」
「『主が亡くなってから数年経過して、見込みあるものが出なかったので元々居た場所に戻ろうとしたら権力主義のに封じられた。』」


 
 宵月が何歳か知らないけど、餓鬼共って絶対爺婆共の事だろうな。あれ、じゃあ僕はひよっ子どころか玉子扱いかもしれない。
 しかも、餓鬼って何人で封じたのだろうか。え、そんな方を使役しちゃって大丈夫?


「良く僕の召喚獣になったね。」
「『理由はいずれ分かるが、お前じゃないと駄目だった。』」
「それはそれはとても光栄です。でも僕も宵月で良かった。」


 元いた世界がどんなところか分からないけど、今頃封印が消えて驚いているだろう。残りの何体か分からないけど、お仲間さんも封印が解ければ良いのにな。

 ぬるくなりつつあるお茶を一気に煽り、お代わりを用意する。ついでにお茶請けにドライフルーツと塩昆布もだしておく。


「お仲間さんも封印が解ければいいね。」
「『恐らく奴等もこちらに飛ばされたと思う。』」
「へ?」
「『俺がこちらに来たときに共に流れてきた筈だ。封印されたままかはしらないが。』」
「お仲間さんは何人居るの?」
「『俺を抜いたら四人だな。』」


 おう。四人もの宵月の様な存在がこの世界には散らばっているのか。
 そのうちに冒険者登録して探しに行こう。だって寂しいもんね。


「『いや、探さなくても大丈夫だ。時が来れば集まる。』」
「えええ。そういうもの?」
「『元の世界であのに利用されるよりはマシだ。』」
「言うね。」


 しばらく、宵月の事や僕の事を話していると、遠くの方からウォルターの悲鳴の様な叫びが聞こえて来た。どうやらやっとこ、合流出来そうだ。

 再会した途端にスライディング五体投地礼されるとは思わなかったけど。

 え、何?
 スパイだったの?
 まさか僕が君やそこらの貴族にやられるなんて思ってたの?
 よーし、歯を食いしばれよ。








 

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