僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN

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記憶を求めて奥底に

僕の決着

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寸鉄が眉間に刺さっている僕か目を見開いたままに後に倒れてゆく。それを糸で支えてゆっくりと地面に横たえれば、身体の端から砂のように溶けていった。
 彼は強いけど、初戦は記憶。僕はその記憶の先を知っているから、経験値等で表すなら彼よりも多くもっていた。


「このダンジョンで色々と学んだよ。有難う。そしてお帰り。」



 砂のように溶けたあとに手のひらに残ったのは、オパールの様に多色に輝くビー玉大の宝玉だった。
 ダンジョンの核であるこれを此処で取り込んで崩壊に巻き込まれる可能性があるので、セーフティルームで地上に転移する直前で行ったほうが良さそうだ。

 他に、ドロップしているものは無いか周囲を確認し、フロアの最奥に別の部屋があるのが分かる。その部屋こそダンジョンの最奥と言った所か。


 最奥の部屋には、4つの寝台がありその内の3つが塞がっていた。
 寝台には男女の見目麗しい人が眠っているようだった。その誰もがどことなく雰囲気が宵月に似ているきがする。



「もしかして、話していた仲間?」
「『ああ。そうだ。1人居ないようだが、皆、ここでの名前が無いから付けてやると喜ぶと思う。』」
「僕がつけていいの?」
「『むしろ付けなかったら、拗ねる。』」



 どういうこっちゃね。
 まあ、良いか。
 取り敢えず、名前をつければ良いんだね。


 3人のメンバーを見ると、女性が2人に男性が1人。
小さな女の子と大人のお姉さん、僕と同じぐらいの少年だ。


小さな女の子は薄茶色のツインテールを上目にくくっていて少女特有の細さに似合う可愛らしい服装をしている。目の色や雰囲気など分からないが、好む服装を見るに活発そうだ。

 大人のお姉さんは、うん。この世界ではあまり見ないボボン、キュ、ボンだ。ボン、キュ、ボンではないボボン、キュ、ボンだから。
 真っ赤な燃えるようなショートの髪にストイックな服装は体型と相まってエロい。

僕と同じくらいの少年は僕が言うのもなんだが黒髪で幼い顔つきの子だ。まだ幼いゆえの柔らかな四肢に、不釣り合いな手の傷が少し目立つ。小さな少女と違って大人しめのかんじかな。


 こんな様々な子と仲間だって宵月が言わなきゃ信じなかったな。



「取り敢えず起きてもらおうか。」
「『御意。』」


 人数的に運べなくは無いかもだけど、大人のお姉さんを鼻の下を伸ばしているウォルターに運ばせたくなかった。というか、その顔を見たら女性はドンびくぞ。

 ユサユサと揺すってみても肩を軽く叩いてみても反応がない。いっそのこと殴ってみるか?
 初対面の人に殴られたら困るよな。
 どうしたものかと悩んでいると、宵月が問答無用で勢いよく頭を叩く。良い音が響いた。因みに小さな少女にだけは拳骨だったのは見なかったことにする。


「『いったーい!』」


 少女が頭を抑えて悶絶している。
 そうだろうよあの拳骨は痛いよ。宵月も何の恨みがあったのか容赦ないな。

 少女の叫びが印象的でそちらに注目してしまったが、他の二人も目が覚めたようで寝台から起き上がり、状況把握の為に当たりを見回して、僕と目が合う。
 それは、宵月と初めてあったように驚いた顔をして、泣きそうになる者もいた。


「えっと、取り敢えず此処から出るから付いてきてくれる?」


 説明も後回しで良いだろう。
 何か言いたそうな、今にも抱きついてきそうな女性軍と冷静に宵月に事情を確認してひそひそしている少年。少女が僕に飛びつこうとしているのを襟首を掴んで阻止しながら、寝起きメンバーでまたひそひそと何やら説明している。

 時折少女の『えー』だの『うそっ!』などの声が聞こえるが、その他は静かだ。

 ハブられた様な形になってしまった宵月の隣にスッと移動する。そしたら反対側にコウにぃが寄ってきた。ウォルターは少し離れた位置で様子を見ている。というか大人のお姉さんのとある部分に夢中だ。



「後は、上に戻ってからで良いかな。」
「『はい。お待たせしてごめんなさい。』」


 おや、活発少女(予想)が思っていたよりおとなしいぞ。目覚めたばかりでまだ戸惑って居るのだろうか。お姉さんも少年も大人しく付いてきてくれるようだ。

 ボス部屋前のセーフティに団体様で移動する。
 セーフティにはボスを倒したのに関わらず転移装置が使用可能のまま置かれている。まだ核が存在するからだろう。一回の使用人数は5人。宝玉、このダンジョンの核を持つ僕は後のほうが良さそうだ。


「僕は直前で宝玉を取り込んでから乗り込むから、皆は先に行ってて。」
「‥…宵月、任せた。」
「『言われなくても。シンリの召喚獣だからな。』」


 
 兄上は、ウォルターの監視もあるからと先に 目覚めたての3人と共乗り込んだ。
 緑色の光が彼らを包み、一瞬で消えてゆく。

 ダンジョンを構成しているので核が外に出たらどうなるか分からなかったので残ったのだが。


「宵月、腕に戻る?」
「『いや、記憶を取り込んで何が起こるかわからないからこのままでいよう。』」
「有難う?」


 ビー玉位の宝玉は簡単に口に含められた。衛生的によろしくないかもしれないが、まあ、お腹は壊さないだろ。
 コクリと喉を鳴らして飲み込んで転移装置に入った。記憶の欠片が身体に馴染む感覚がする。ツキンと相変わらず頭痛がするけど、一番最初の時に比べたらマシだ。

 転移装置が起動して飛ばされる感覚が目眩のように感じてバランスを崩した所を宵月が支えてくれた。

 宵月をじっと見つめる。
 ああ。何で僕はを忘れて居たのだろうか。






 
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