僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN

文字の大きさ
88 / 245
王道?邪道?乙女なアレ

僕と新学期

しおりを挟む



 太陽のささめきに秋の気配を感じ始めた今日このごろ。
 長期の休みで大人に一歩近づいた者も居れば、何も変わらず馬鹿をする奴もいる。

 だが、全員がこの学園の下にまさかダンジョンがあって、この休み中に消えたなんて思いもつかないだろう。
 ダンジョンがなくなり彼等の陰の気を処理してくれる存在を失った以上、ヘイトは悪目立ちをする存在に、向かう。

 この学園で今その最適な的になっているのは二人ほどいる。一人は実地体験のときにやらかしたオレオ・バーシャル・リカードだ。まあ、彼はあの件があるからしばらくは大人しいだろう。入学してからの行いで敵は多いだろうし、いきなり大人しくなっているのが返って怖いのでヘイトは集まるだろう。

 大人しいとは言っても相変わらず、低爵位の子には偉そうだし、女の子にはセクハラだし。そこのどこが大人しいかと疑問が上がるけど、実際、覇気が無いのだ。落ち込んでいるというかというか。
 取り敢えずは彼は放置でいいかな。

 それよりも今は彼よりももう一人のほうが酷い。
 
 
  多分、察しが付くと思うが、カリナ・ルードラの事である。

 カリナはこの長期休みの間に消費をしていたらしい。
 夏祭り何て言うような可愛らしいイベントではなく、乙女ゲームの様なイベントなんて現実であったのかと思う人もいると思う。

 どうやら、街に繰り出した彼女は、路地裏で強面の男達に絡まれて、ちょっと不器用な不良ワンコ系の先輩に助けられ、悪役令嬢に絡まれていた素朴な優しい平民男子を悪役令嬢から助け、道に迷って不穏な雰囲気の場所に入りそうになって少年に大通りまで案内してもらい、更には夏祭りでとデートしていたら逸れて、隣国の青年に出会った。などなど。



 因みに彼女のイベントの中に悪役令嬢アンナ優しい平民タオシャン可愛い少年も居たのだけど、だいぶフィルターが掛かっているようだった。

 例えばアンナとタオシャンは二人でお買い物デート中に『こんな休みまで平民イジメですか!』と割り込んで来たらしい。買い物中だった事もあり周りでは同じく買い物している人が沢山いたのらしいのだ。その中でかなりの大きい声で騒いでいたもので、周りから冷ややかな目をされていたが、それに気が付かないでタオシャンを連れて行こうとさえしていたらしい。

 最終的には買い物のお節介(自称)おばちゃんが助けてくれたとか。

 僕は、たまたま道具の補給に来ていたら、うろちょろしているのを見かけて、ほっとこうと思って居たら向こうから声をかけて来ただけだ。
 学校やら年齢やら聞かれたので適当に答えて大通りまでしゃあなしに送ったのだけど、今日、話を聞いているとナンパをされたような話しになっていて、学園の他のクラスを見て探しているようだ。

 学園なんて適当な名前を言ったのに何故だ。


 そんなこんなで、もうちょい頭のいい感じだったのになんか残念な子になりつつあるカリナは、何がきっかけか分からないが、乙女ゲーム脳になりつつある。
 実際にそんな破天荒なカリナに惹かれた子も居るようで、ハーレム状態なのは間違いない。

 お陰様で彼女への負の感情が凄い凄い。


 長期休み中にダンジョン消滅の余波を最小限にするために四神を象った宝玉にそれぞれ同属性の宵月を始めに朱冥、玄樹、白夜の加護をチョビとつけたとんでもない物を配置して、陰気が溜まらないようにしたのだけど、やはり、魔神の考えたダンジョンには劣ってしまうようだ。
 調べた所、この学園が建設されている場所は曰く付きの場所らしく、他の場所よりもそういう気が溜まりやすいそうだ。だからこそ、僕の記憶はここにダンジョンをつくたのかもしれない。

 こうなると、カリナに首輪じゃないけど何か装置をつけた方が良いな。



「他の似たような学園もこの四神の宝玉の効果が良ければ使う予定らしいぞ。」
「やっぱり、学園ってそんな感じなんだね。」
「更には乙女脳の転生者もちらほら。」
「今度一緒に魔神父上に文句言おうね。」



 僕がぐねぐね、ガチャガチャと作業している横でコウにぃが何か報告書を読んでいるようだ。
 それは兄上が育てたそっち系の職種の方たちの報告だそうで、中身は学園の歴史やカリナの事、様々な事が書かれているらしい。僕も見たことないからわからないけどな。

 僕達は始業式も終わって早帰りしたので、コウにぃの部屋でのんびりお茶タイムにいそしむはずだったのだけど、カリナの行動に嫌な気がしてせっせと対処の何かを結局作ることにしたのだ。


魅了チャームの魔法は込めるなよ。」
「込めないよ!というか元々持っていたりしてね。」
「フラグやめろ。」


 僕らにはそんな補助魔法は効かないと思うけど、そこらへんも考えるか。


「渡すのは兄上ね。」
「えっ。」
「だってシシリーが渡すのはおかしいでしょう?」



 勘違いさせないようにそばにはいるけどね。
 でも、都合の良いようにとるのが乙女脳カリナだよね。
 ついでに録音機を用意しておこう。防犯装置も学園に導入してもらおう。
 死角の対応は任せて。


「よし!出来た!」


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!

ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」 ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。 「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」 そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。 (やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。 ※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。

メインをはれない私は、普通に令嬢やってます

かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・ だから、この世界での普通の令嬢になります! ↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・

ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する

ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。 皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。 ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。 なんとか成敗してみたい。

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

ざまぁされるための努力とかしたくない

こうやさい
ファンタジー
 ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。  けどなんか環境違いすぎるんだけど?  例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。  作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。  ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。  恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。  中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。  ……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

気絶した婚約者を置き去りにする男の踏み台になんてならない!

ひづき
恋愛
ヒロインにタックルされて気絶した。しかも婚約者は気絶した私を放置してヒロインと共に去りやがった。 え、コイツらを幸せにする為に私が悪役令嬢!?やってられるか!! それより気絶した私を運んでくれた恩人は誰だろう?

ねえ、今どんな気持ち?

かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた 彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。 でも、あなたは真実を知らないみたいね ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・

処理中です...