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王道?邪道?乙女なアレ
私の聖女の集い 準備編
しおりを挟む『聖女の集い』
かつて、世間を騒がせた悪の組織が壊滅した際、残党のいち部が学園に隠れていた事があった。
その時の管理者は金を握られ、生徒達は日々を怯えて過ごしていた。少しでも外部に漏れるようなら死さえも覚悟しなくてはならなかった程だ。
誰もが華の学園生活が悲惨になることに嘆いていた。
そんな闇黒な学園にいた一人の少女がそんな学園の危機のとき、その自分自身の才能を使い王への謁見までこぎつけ、自分がどんな相手に狙われるかもしれない事にも恐れずに、学園の危機を皇帝陛下に訴え救った事が、その女生徒は学園の聖女ということで聖女の集いの由来である。
その生徒が無事に卒業した翌年からこの行事が始まった様で毎年、皇帝陛下も楽しみにしています。そのため学園でも気合いが入っているようです。
聖女の集いは丸3日の戦いが有るようで、一日目は学園の聖女様がどんなに厳しい悪の組織の目をくぐり抜けて来たと言うことで礼儀作法の試験。
二日目は闇黒な学園に食の楽しみを教えたと言うことで料理対決。
三日目はその女性が召喚獣と共に悪の組織と戦いながら王城に向かったと言うことからサバイバルを行うと。
いやいや、この女生徒色々と凄いな。
「ということで、来週までに参加者は推薦状と共に参加の意志を学園長に出してください。」
バルスさんのお知らせの後にいつもどおりの日常が始まる。
因みに副担であるシアさんがこのお知らせの係には絶対にならない。なぜならお知らせがとても雑だからだ。前にバルスさんが風邪を引いてシアさんが変わりに出て全くお知らせがお知らせじゃなかった。
その日からバルスさんの重要性がこのクラスではわかった。
あれ?とバルスさんに怒られながらとぼけるシアさんにまさかのウォルター経由で事実を知ったアキさんが頭を抱えていた。
「皆さん協力有難うございます。」
「シシリーの為なら当然ですわ。」
「うん。寧ろシシリーの推薦者になりたいって生徒はいっぱいいたからなれて光栄だよ。」
休み時間になり私の手には皆から頂いた推薦状。
この聖女の集いの話が本格的に出始めてから色んな人に声を掛けてもらってちょっとした有名人になっているようでこそばゆい。
元々、コウにぃの婚約者で有名人だったのは気分的に反対ですけどね。
「早速渡してきます。」
「着いて行きます。」
「有難う、朱冥。」
学園長の居場所は常に烏がトイレや諸事情以外は報告してくれる。今も『学園長室~。』と叫んでいる。
私達は小走りで学園長室に向かうともうすでに出したのかカリナと取り巻きげふん。お友達が学園長室から出てくる所だった。
私に気がついたカリナは鼻で笑う様な仕草をしたあとにこれみよがしにブローチに手を当てていじる。
だいぶ黒くなってきているのは外部からの陰の気のせいか彼女のドロドロした感情のせいか。
「シシリー様も参加なさるんですね。」
「ええ。皆様に背中を押して頂いて。そちらは結構バタバタしていたようですけど大丈夫ですか。」
「‥…ええ。」
私は皆から薦められているんですよ。とにこやかに返せばどうやら推薦状を集めるのに苦労したカリナが苦虫を噛み締めた様な顔をする。
あくまで噂で聞いただけだけどどうやら平民からの推薦状を獲得するのに大変だったようだ。タオシャンも頼まれたらしいけど私のをするからって断ったって。そもそも夏休みのときにアンナとの買い物を邪魔されたのを根に持っているようだ。
参加申請をしているのを見る限りどうにか手に入れた様だけど、まさか脅したりなんてしてないわよね。
「私はこの世界のヒロインなんだか。貴方になんて負けないから。」
「この世界に生きている一人ひとりが主人公ですよ。他人の人生を奪うにはそれなりの覚悟してくださいね。」
取り敢えずは警告はしておこう。
私もコウにぃも多くの人々の物語を奪い積み重ねた山の上で生きているのを知っている。どんなに聖人でも、血の上で生きているんですよ。彼女は自分自身しか見えてないようなので。
カリナが何か言いたげな顔をしているけどそれをスルーして学園長室へ入る。
中にはいつもながらの学園長と一人の見慣れない少女が居た。
少女はこちらに向き直り、明るめの茶色の髪をポニーテールを揺らし、ニコリと微笑んだ。
「やあ、はじめまして。ボクはユーラシア。君が噂の魔王の婚約者様だね。」
「はい。私がコウラン様の婚約者であるシシリーです。」
「はは。君も聖女の集いの参加者か。」
ということは。このユーラシア様も参加者と言うわけか。
ユーラシアの隣を抜けて、学園長に書類を渡せば学園長は頷いてカードを渡してくれる。
このカードが参加資格であり、準備物の案内等を表示される魔法のカードだ。
「お互いに頑張りましょう。」
「そうだね。君は気づいている様で良かった。」
「そのための一週間ですからね。」
私の解答に満足したのか、自分のカードをひらひらと振り部屋から出ていく。
私は学園長を見つめて一礼をする。
「僕が受けても大丈夫なの?」
「規約に男の娘が受けては駄目なんてありませんから。」
「じゃあ、私も準備頑張ろう。そうだ、学園長。」
「何です?」
「解放されて良かったですね。」
学園長がダンジョンのせいで学園に縛られていたのが今や解放されて何処でも行きたい放題。どうやら旅行に行ける喜びで世界中を暇を見つけては行っているらしい。
学園長の背後に旅行カバンがあったので、指差して指摘した後に恥ずかしそうに唸る姿を見ないで部屋を出て行った。
廊下には誰も居ない。
カードをよく見れば、4という数字。これは何番目に出したかの数かな。その4の周りには細かい文字で模様になっている。
数字の周りの模様は、アリスのティーパーティーの様子が刻まれている。
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