僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN

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精霊たちの秋祭り

僕と精霊王の会合

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 アノ家にワレワレのおさなごガとらわれている

 ダケド テダシがデキナイ
イトシゴがだまされてイル

 ドウシヨウドウシヨウドウシヨウドウシヨウドウシヨウ




 
「うん。ほぼ復活と言った所かな。」
「ありがとう。あれから一気に体調が良くなった。」
「それは良かった。じゃあ精霊王の所に行く予定でも立てましょうか。」


タオシャンの家でノアさんの体調の具合を調べた。触りのせいで消耗していた体力も骨と皮だけの様に細かった身体も元の状態に戻っているように感じられる。流石は精霊の子か。
 蛹とはいえ体調を回復する速さは人とは違う。因みにタオシャンはアンナとデートがてら買い物中だ。

 新緑の髪に宝石の様に輝く琥珀色の瞳、まさに精霊の話通りの姿だ。名前はたしかシャリノアとか言っていたけど偶然にも彼の名前はだ。赤子が自己紹介する訳も無いし、助けられたときに服にでもあったのかな。


「収穫祭の前には会いにいかないと勝手に来られてしまいそうだな。」
「毎年世界中に現れるのは精霊王でも大変そう。」
「いえ、ランダムだそうですよ。蜂蜜酒ミードを好むのは他の精霊達もそうですから。飲んでいるの精霊で間違いないです。」
「行くのなら今日でも良いが。」
「こんな体調の回復が早いのならそれでも良かったかな。急だけど行っても良いか聞いてみようか。」


 まあ、聞くのはカトレア様何だけどね。
 式の一つで鳥の形にしたら、文章を書き込み窓から空に放つ。空に放られた式が白鳩の形に变化して僕からの伝言をカトレア様の所まで運んでくれるだろう。後は返事待ちだ。

 ノアさんを観察していると、ここまで回復してくると精霊の気配をノアさんから感じてくる。前は障りのせいで精霊の気配はプンプンだったから分かりにくかったけど、今は本人の春風のようなそんな力が分かる。


「その違いは俺達しか分からない。普通の人間ならただの病弱だ。」
「ふーん。」
「あと、初めて魔法を使えたよ。」


 そう言ってノアさんが恐らくタオシャンに教わったのだろう初期の水魔法を見せてくれた。それが初めての魔法だったと喜ぶ姿にはなんとなく庇護欲が掻き立てられる。

 精霊自身は魔法を使うというよりは自分の力を取り出すと言う感じなのだが、今まではこの精霊達からの呪があってうまくできなかったのだろう。そんな中で冒険者として活躍していたのが凄い事だ。


「力を封じられた時に使えるかもな。」


 珍しくコウにぃが乗り気でノアさんに冒険者時代の戦い方を聞きに行っている。

 タオシャンが普通に魔力を武器や自分の身体に纏わりつかせていたのでノアさんもそうかと思っていたら、こちらは本当に必要最低限のを身に纏う感じだった。
 この洗練された纏い方は勉強になる。
 魔法が使えないから魔力も無いと考えたノアさんが周りの魔素を使うことで威力を上げたという他の人には真似が出来ないような発想をする。

 タオシャンは更に魔力を上乗せできるからもっと上達すればノアさんを超えるだろう。


「オッケーだ。コツはわかった。」
「はは。長年の頑張りが一瞬か。」
「コウラン殿下はチートですから。」
「君も中々だと思うよ。」
「お父さん!」


 グーパーグーパーと自分の手に魔素を纏わせて調子を見るコウにぃ。コツを簡単につかむなんて流石はチートな魔王様。
 ノアさんも苦笑いしているけど、僕達と同じ存在と思わないのが一番です。
 そんな話しをしていると、玄関が勢いよく開いてタオシャンが顔を真っ赤にして髪の毛をボサボサのまま入ってきた。走ってきたのか息が荒い。
 汗もダァダァでシャツも色が変わっている。

 残暑もあるとはいえここまでの状態はよほど急いできたに違いない。

 ケホケホと咳き込んでいる中でも何か話したそうにしている彼に水を1杯。
 急いで飲み込んでコップを机に叩きつけるように置くと、ガバリとこちらをみた。


「アンナが、連れ去られた!」
「はあ?」
「ちょっと目を離したすきに光に包まれていて消えていった。あの魔法は何なのかわからないけどこれが落ちてた。」


 タオシャンの手には茸が握られていた。
 この茸には見覚えがある。あれは精霊の赤子が誘拐されたという現場を見に行ったときに円形に生えていた茸だ。

 よくよく観察をすると微かに茸には精霊達の残滓が残っているようだ。

 アンナは精霊達に誘拐されたということか。
 んん。これはちょっとまずいかも?


「アンナの家にはシシリーの名前でしばらく泊まるという手紙を書く。コウラン殿下は‥…。」
「カトレアからの返事だ。午後に精霊王に会うぞ。」
「わかった。」
「アンナは、精霊王の所に居るのか?」
「うーん。精霊王がこんな事をする利点が無いから、精霊達の暴走かもね。精霊王のところには居ないだろうけど彼が呼び出せば連れて来てくれると思うよ。」


 うん。多分だけど精霊王の為に精霊達が動いてアンナを誘拐したのだと思う。
 もしかしたら今日中には帰れないかもしれないからアンナの家族を安心させるために女性の友人の家に泊まる事にしたほうが良さそうだ。

 今回はノアさんだけを連れて行こうかと思ったけど、タオシャンの興奮具合から一緒に来て貰った方が良い。



「とりあえず、準備をしたら教会に行こうか。」
「一緒に行く。」
「うん。皆で一緒に行くよ。」








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