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勇者という存在がもたらすもの
僕と旅道中 情報収集
しおりを挟む美味しくご飯を食べたら腹ごなしがてらお話を聞きに行動する。兄上は少し身体を動かすと言って森の方に行ったので何か取ってくるのかな。アキさんは先程のメンバーでお話し合いをしていて僕と一緒はシス兄様です。
先程のイノシシ型のモンスターの件で色んな人が御礼を言ってくれるけどむしろ後始末任せてしまって申し訳ない気持ちです。お陰でいろいろな人と会話ができるのは助かるけど。イノシシ型のモンスターの大きさはだいぶ大きかった様で一部を保存食に指しているところもあってその作り方に特色があり面白い。
先程話しかけてくれた女性達のグループては香草に漬けているようだ。こちらに気がついて手招きしてくれたので側に行くと、お礼とお肉の味見をさせてもらった。少し塩気が強いが香草が効いていて美味しい。なんか香草のパン粉焼きが食べたくなってきたので今夜はそれにしよう。
「美味しく出来てるようで良かったわ。それで何の用かしら。」
「あ、最近冒険者になったから先輩方に色々と情報を教えてもらおうかと。」
「あら、勉強熱心ね。」
おねぇさまにお話しを聞いていると他の冒険者も集まってきた。それでも女性達の野営地の境界線は心得ているようで奥に進もうとしないところはさすがである。ウォルターがいたら真っ先に行ってそうだからね。
そこからは情報交換の場に変わる。
どこそこの国の王が変わっただのあそこの人買いグループが潰れただの愛し子について気分を害せば呪われるなど。
眉唾のものだったり信じられないけど本当の事だったり色々と出てきた。なんとなく聞き覚えのある話まであった。知らない内容などや冒険者の心得等は人によって異なったものも多いので参考になる。しかもここなら酒場の様に多様な人も居ないので安心して教え合うこともできる。
そんな話し合いの中でも今現在とても多い噂はやはり勇者の事だった。
音の国の方から来た冒険者は今回の話が出るまでそんな逸材が居るとは思わなかったらしい。そして、その勇者認定された子の事を知るものも数人だけだが居た。
勇者はとある食堂の子供で食堂を利用していた冒険者によって剣術などを学んでいたらしい。普段は森で獣を狩ってきては食堂のメニューを華やかにしていた。女将さんと仲が良くていつも食堂のお手伝いをしていた様だ。
直接関わっていないから確かの事は言えないが勇者の器だとは思えなかった。女将さんと引き離されてしまって居るだろうから少し情緒が不安である。
勇者認定されたのは成人の日でたまたま昔勇者が残した武器を手にしてしまったからではないか。勇者と言う名分をつかって国は何かを企んでいる。
「とかかな。」
「へえ。僕達そのミュージアに行くんです。」
「こらこら、依頼内容は喋っちゃだめだろ。」
「いえ、依頼ではなく卒業旅行なんです。」
「なるほど、卒業旅行兼冒険者の勉強ってか。ついでに噂の勇者も見ようとは考えたな。」
まあね。
「ついでに聞くがよくあのアキンドを師匠にできたな。」
「うそっ。あのアキンドさんが居るの?」
「ほら、あのリーダーと話てた赤髪の。」
「後でサインでも貰いにいかないと。」
ああ。彼等も冒険者だもんね。あのアキンドさんだと知っている人もいるよね。
サインを欲しがる程の人なんだと思って恋する乙女の様な女性冒険者に聞くと、なんとアキさんはドラゴンから街をまもった実績があるのだとか。その時の鬼神のような働きが噂となりあのアキンドとなったとか。
「それだけだではないとは思うがドラゴンから街を守ると言うのは凄いな。」
「ドラゴンと言っても知能もない種でしたので過剰な噂ですよ。」
「アキさんお話し終わったの?」
「はい。私達は最初にやらせて貰うことになりました。肉のお礼だそうです。」
寝ずの見張りは仮眠を取るとはいえやはり深夜が辛いらしい。人が多ければ対策として他の見張りより深夜帯は短時間で回すと言うこともするらしい。集中力も散漫になるからいい考えではあるよね。
もしも一人の人なら気配察知の技能を覚えてから冒険するかちゃんと計算して宿屋で休む事をおすすめされた。かの有名な剣聖(誰のことか知らないけど)も一人で旅をして慣れないうちは夜寝れない日々が身体に堪えたと残しているとの事。
そろそろ情報も集まってきたので解散しようかなと思っていたらとある冒険者が思い出したように声を上げた。そして、ミュージア方面に向かう僕達に注意というか警告というか微妙な話をしてくれた。
「音の国付近の弔いの祠にとても優しい嘆きの幽霊が出るから気をつけて。」
「モンスター?」
「いやいや、普通の幽霊さ。意識もあるしお話もできる。しかもアドバイスもしてくれる。だけど何かを求めているのさ。」
その求めている物がわからないから気を付けてか。
嘆いているのは家族を求めていると言うことかな。怨念ではなく幽霊となれば魂がそのままになっているのだろう。願いが叶えば自然と消えるとは思うから、このアドバイスをもらった人には悪いけど、少し気にかけておこう。
ずっと嘆いているのは辛いからね。
「おーい。若いあんちゃんが熊のモンスターを仕留めたみたいだぞ。」
遠くでそんな声がして視線が集まったのは指を持って遥かにでかい黒い物体を引きずるコウにぃだった。
いやいや、ちょっとやりすぎだから。
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