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31話 行方知れず…冬哉side
しおりを挟むあれから、たまに幸矢のクラスを覗くが、彼女はそこには居なかった。
一体何処に行ったんだよ。
彼女の事が気になり、期末も散々だった。
受験生なのになぁ、手が付けれなかったんだよ彼女が心配で。
夏休みに入り、家に戻って直ぐに幸矢の家が遣っている道場に顔を出した。
幸矢が居ると思っていたのだが、彼女の姿はここにも無かった。
俺は、伯父さんに声をかけた。
「こんにちは。ご無沙汰してます。」
俺がそう声をかけると。
「あぁ、冬哉君。ずいぶんとご無沙汰だね。前より男面がよくなった。」
ってにこやかに返してくる。
「あの、幸矢は今何処に居るんですか? 久し振りに手合わせをしたいと思ったんですが。」
俺は、伯父さんの顔色を伺うようにそう声をかけた。
すると、伯父さんの顔がみるみるうちに青くなっていき。
「あ、あぁ。幸矢なら所用で出払っておる。」
との返答を聞けば、ここには居ないんだと悟った。
じゃあ、何処にいるんだ?
俺の可愛い幼馴染みは?
そんなことを思っていたら。
「久し振りじゃないか、冬哉君。」
と声がかかり、振り返ればお祖父さんがそこに居て、何か言いたそうな顔をしていた。
どうやら、ここでは言いにくいことらしくて顎で廊下にと指図され、渋々出ると。
「冬哉君。幸矢が、何処に居るか知らないか?」
と、切羽詰まったような声で聞いてきた。
俺は、首を横に振った。
俺だって、幸矢が何処に居るか知りたいんだよ。
何で、お祖父さんが幸矢の居場所を知らないんだ?
俺の対応を見て、お祖父さんは肩をガックリと落とし。
「そうか……。」
と一言呟いて、背を向けていってしまった。
その態度、一度幸矢に見せたら良いと思う。
どれだけ、心配してるかを……。
幸矢がお祖父さんの事誤解してるのを速く分からせて欲しい。
って、他人の俺が言えることでは無いが……。
しかし何が、どうなってるんだ?
って言うか、幸矢今何処に居るんだよ。
心配で、受験勉強が手につかないんだ。
早く帰ってきて、俺に可愛い笑顔を見せて安心させてくれよ。
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