おやじ猫を拾う

kony

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「café de heroはどうですか?」2

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真一「ケン君、君もボスと一緒に住んでるなら、こっちの人だと思うけどさ、ボスの事を頼むね。あの人はガラスのハートの持ち主だからね、よろしく頼むよ」
ケン「悲しませるようなことはしませんよ、安心して下さい、真一さん」
ヨシオさんは通りすがりの人にも「飲んでってよ」と声をかけていた。
トシちゃんも奥さんと楽しそうに話をしている。俺はこの場所はいつまでも大切にしたいとつくづく思う。
そうこうしていると高校生の親御さんがやって来た。息を切らし、「息子がお世話になっています。こちらでアルバイトをしたいと話をしているのですが」と切り出した。
俺「あれの事だねー。この子らはずっとこの工房に遊びに来てるからね、親御さんの承諾があればいいよって言ったんだよ」と求人募集、接客スタッフ高校生可の張り紙を指差した。
親「話はいつも息子から聞いていて、お礼も兼ねて来ました。よろしかったら使ってやって下さい」
俺「ああいいよ、その代わりご覧の通り化石のような人達も多く来るから、パワハラだとか下品とか、言わないで下さいよ」「まー一杯飲んでいって下さいよ」とグラスを差し出す。
親は遠慮なく、ぐびっと一気に飲み干した。「いやー息子からこちらの事をいつも聞いていて、居酒屋のマスターに聞いても、悪く言わないので、私もお会いできて良かったです」
トシちゃんがその会話に割って入ってきた。何を言い出すのかとハラハラしていた。
トシちゃん「もーこいつは怒ると手に負えないんですよ。そこのヨシオさんの奥さんのお通夜の時なんて酷かったんですよ、ワハハ」
ヨシオさん「かあちゃんの通夜をメチャクチャにヒロはしたんだよ」と、微笑みながら笑う目にはうっすらと光るものがあった。「坊さんがお経を読んでると、咳を3回ぐらいしたのさ。そしたらヒロが坊さんの後ろに立ってな、『クソ坊主、咳なんてしてんじゃなえ! プロならもっと上手にやれ!』って、『お前はふりかけでも食って寝てろ』ってお焼香を坊さんに撒き散らして」
ユカリ「あれは皆んなドン引きしたわね」とケラケラ笑う。
ヨシオさん「ヒロがお経読み始めた時にはもう呆気に取られたよ。確かにあの若い坊さんよりも上手かった」
今度は真一が俺の黒歴史を話し始めた。「ボスはね、合気道と空手をやっていてね、ずっと白帯。昇段試験を受けないのさ。俺は空手と合気道に5年付き合わされたんだ。俺はどんどん昇段するけどボスはずっと白帯。なんでって試験受けないのか聞いたら、『蹴られたら痛いだろ』ってバカなことを言うような、雲を掴むような人なんだよ」
ケン「それマジですか、痛そうだからって、うけるー! ヒロさんは何歳から始めてたんですか?」
俺「小6からだよ」
ケンがゲラゲラと声を上げて笑う。
真一「違うんだよ、ボスの拳を見てご覧、潰れているだろ。有段者に成りたくなかっただけだと思うよ」
ケンが俺の耳元で「平和主義だよね」とクスっと笑い、「ボス、銀河鉄道を弾こうよ」と腕を掴んだ。
高校生も「僕、歌えます」「あのギター使ってもいいですか?」ともう一人が言うので、いいよと俺は言う。
ドブロギターだ、落とさないでくれよと思ったが……。
演奏が始まり、いい雰囲気で、ボーカルが歌い出す。アカペラだ、みんな知っている曲のようで、立ち上がりノリノリで手拍子をしている。俺はケンと連弾でピアノを弾いてる。ケンと顔を見合わせ、サビに差し掛かる。
The Galaxy Express 999   Will take you on a journey   A never ending journey   A journey to the stars 
夫婦で来ていた親御さんは息子が歌っている姿を見て、奥さんは涙していた。親子関係が深まったと思う。通りすがりの人々も足を止め、即席バンドに耳を傾ける。ヨシオさんは嬉しそうに紙コップを渡し、半強制的に飲ませている。トシちゃん夫婦も肩を抱き合って笑っている。通りの人々も隣同士で乾杯をして楽しそうにしている。
演奏が終わるとアンコールの声が響いた。ケンと目配せをして、俺の定番の曲を弾き始めた。それはビリー・ジョエルのピアノ・マン。
Sing us a song, you're the piano man   Sing us a song tonight   Well, we're all in the mood for a melody   And you've got us feelin' alright
ピアノと俺の歌声だけが響く。俺はケンを見ながらピアノを弾き、喉を震わせた。これは周りから見れば、二人はそれだろうとわかるシーンだ。アルコールも入っていたせいもあるだろう。俺はケンの頬にキスをした。周囲からはヒューヒューと指笛を鳴らされ、酔いしれていた。
大通りの人集まりに通報する人がいて、サイレンと共に警官達がやって来た。騒音苦情が来ているようだ。しかし、その苦情に反発したのは近所の爺さん婆さん達だった。俺は真一に目配せをして、騒ぎを抑えるよう指示を出す。
真一が間に入って騒ぎをまとめようと努力していたが、騒ぎはエスカレートしてしまった。駆けつけた警察官達はみるみる内に取り囲まれ、モミクシャにされていた。日々の苦労を束の間の楽しみで解消していたサラリーマン達や高齢のご近所さんの怒りは警察官に向けられてしまった。警察官に向けられた罵声は、警察官の職務とは乖離している内容になっていた。年金の話やコメ、消費税など、日々の生活にまつわる愚痴が、怒りに変わっていた。怒りの輪が取り囲まれた警察官と共に工房から離れていく。
ヨシオさん「これはまずい事になりそうだな。こんな苦情を言うのはマンションの連中だろ」と言うが、ここは都会の住宅街だ。悪いのは俺だ。
俺は真一とケンを呼び、円天不動産の井筒社長に連絡をするよう指示を出し、逮捕者を出さないようにしろと指示した。すでに警官の人数は数十人になっており、現場は修羅場のようだったが、数分すると警官達はその場を立ち去って行き、同時に人々も居なくなっていた。お叱りは受けるだろうなと思いつつ、俺はこの先のプレオープンの事を案じていた。
PM20:15
すっかり人々もいなくなり残ったいつものメンバーだけで、世の中も世知辛いねとシーンとしていた
そしてクラウンに乗った人物がやって来た、この人は見覚えがあった。続いて井筒が鬼の形相でやって来た
その人物は俺の腕を掴み、車の中に押し入れた。
井筒は「ヒロさん。騒動は困りますよ、何をしようと我々はあなたを守りますが警官に暴行は許し難い」という
もう一人の人物は何も言わず厳しい目つきで俺を睨みつける言い訳をしようとすると井筒が遮った
「警官への暴行は次は無いですよ」と20年も前の事を持ち出して来た。そう20年前警察官と揉み合いになり
警官の足を蹴り飛ばし、複雑骨折の重傷を負わせた件を持ち出したのだ。俺は「もう時効の話だろ」と言うと
井筒はドスの利かせた声で「お前は生かされてる事を忘れるな」といい車外に蹴飛ばした。
クラウンは何事もなかった様に走り出し。俺は仰向けになりもう一人の人物を思い出していた。
あの人は親父と関係する人物だと旧い過去を思い出すしているとベッドに居た。
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