22 / 34
第3章「幻蝶、不機嫌ミア」
第21話「愛くるしいお嬢様」
しおりを挟む
ドアのノック音をいつも通り廊下に響かせる。ミアの寝室だ。
そしてこれもいつも通り、ミアからの返事は無かった。
「ミア、入りますよー」
念のため、声を掛けてから部屋へと入る。真っ暗な寝室の中、わざと音を立てた足取りで窓まで向かった。
カーテンを掴む。
だが、ロルフはカーテンを開けることが出来なかった。
横から急に抱き付かれたのだ。腕から伝わってくる女性特有の柔らかい感触に、微かに動揺する。しかし、これが三度目ともなれば相手が誰かは予想が付く。というかこの寝室で寝ているのは一人しかいない。
……今日も起きていたのか。一声掛けてくれればいいのに。
抱き付かれたままカーテンを一部開けると、暗かった室内が照らされた。眩しい朝日が、健康的な朝を強制的に迎えさせる。
「ロルフ、眩しい……」
隣を見ると、やはりお嬢様が抱き付いていた。薄いピンク色のネグリジュははだけかけ、ロルフの理性をごりごりと削ってくる。
……なんなんだ。最近の神様は、理性を殺しにきているとしか思えない。
今日のレイラとルーシーといい、無防備すぎる。朝の二人は同室に男性がいることは分かっているだろうから、いいと思うのだけど。……分かっているよな?
ともかく、今この部屋にはミアと自分しかいない。こんな風に接触されていることが、彼女の父親――ギルド長にバレたら半殺しにされる。
「おはようございます、ミア。今日はあまり眠れませんでしたか?」
「……つまんない。なんで驚かないのよ?」
三度目ともなれば、驚くよりも危機感の方が増すというものだ。
逆に尋ねたい。なんで最近のミアは、そんな猫が甘えてくるみたいにひっついてくるのか。おまけに、こういう悪戯めいたことも増えている。
「さすがに三回目は驚かないですよ。ほら、離れて下さい」
「ふーん……、そうね」
納得してなさそうな顔のまま、言葉だけは同意して離れる。
カーテンはすぐに開けることが出来た。この部屋にも朝がやってくる。
ミアはベッドに座っていた。着替えず、いつもの人形を抱いてぼーっとロルフを見ている。
「ミア? どうかしましたか?」
「……なんでもない。着替えるから、ここに座ってあっち向いてて」
彼女は勝手に命令すると、クローゼットに向かう。
ロルフは慌てて、ミアが座っていた場所に腰を掛ける。背後からする音――クローゼットの方から聞こえてくる衣擦れを、必死に意識しないようにした。なにかの布が落ちる音なんて決して聞こえないのだ。
頭の中で必死に窓の外を飛んでいる蝶を数える。ひらひらと無限にいるとも思えるそれは、意識を逸らすのにちょうどよかった。
「……終わったわ」
突然耳元で囁かれ、体が跳ねる。思わず片耳を抑えて振り向くと、制服に着替えたお嬢様がすぐ側で笑っていた。長い銀髪は整えて無いのか、まだ下ろしたままだった。
心なしか彼女が抱いている人形にまで笑われている気がする。
「ふふっ、いい顔してるわよ。ロルフ。くすくす」
「はぁー……、驚かさないで下さい。ミア」
「なによ。ロルフを驚かせるのは私の特権でしょ。ロルフは私の執事なんだもの。ふふっ」
まぁ、楽しそうに笑っているからいいけど。以前に比べ、なんだか随分と距離が近くなったように思う。前は触れるなと言わんばかりだったのに。
なにか心境の変化でもあったのだろうか?
「そーですけど……」
なんて返事したものか迷い、結果的に素っ気なくなった。
ミアがベッドの上で近付いてきて、手を掴んでくる。どうせされることは分かっているので、彼女に従った。
ベッドから降り、ロルフを引っ張る。その様子は上機嫌に見えた。
テンションが高いな……。不機嫌なよりはマシなんだけど――どうにもやりにくい。終始ミアのペースなんだよな。
「ロルフ、いつものお願い」
「はいはい、今日もツインテールですか?」
「うん」
ミアは鏡台の前に座ると、ロルフを後ろに立たせてお願いをする。いつもの、になったのは最近だが、髪を結われるのが気に入ったらしい。
「はい、これ」
「どーも」
彼女が鏡台の引き出しから紫色のリボンを二本取り出し、渡される。最初こそ戸惑ったものの、髪を結ぶことに今やすっかり慣れてしまった。慣れって恐ろしい。
「んふふ~」
「なにか楽しいことでもあったのですか、ミア」
髪を結っている間、ミアはお気に入りの人形を抱いて終始ご機嫌だった。足をパタパタと子供の様に動かし、落ち着きがない。
「んー、秘密っ! というか、ロルフにはきっと分からないよ。乙女の事情だからねー」
くすくすとミアが笑う。
偉そうに乙女の事情とやらを語る彼女は、乙女どころか幼女に見えるのだが、言わないでおこう。
「はい、出来ました。どうですか、今日の出来栄えは?」
「んー……」
ミアは鏡を見ながら、顔を左右に振る。ツインテールも一緒に動き、その柔らかな質感を伝えてきていた。リボンはくるっと一周して髪をまとめ、下で結んで、二つの紐が揺れる形していた。それが右と左に一つずつ。
「合格。上手くなったねー、ロルフ。最初すごい形だったのに」
「普通、急にやってと言われても出来ませんよ……。今まで一回もしたこと無かったんですから」
「じゃあ、私が最初ってこと?」
「まぁ、そうですね。彼女もいないんですから当たり前じゃないですか?」
「ふふー、そうねー、ロルフは彼女いないもんねー」
そんな愉快そうに言わないで欲しい。悲しくなってくる。いや、別に欲しいかといわれると微妙ではあるけど。ただ、いないという事実は変わらないのだ。男の小さいプライドが傷つく。
「朝ごはん食べに行きましょう」
「そうですね」
トン、と椅子から降りたミアは、ロルフの腕を掴んで部屋を出る。外見が幼く見える彼女だが、年齢はれっきとした十七歳。なので今になって、こうしたスキンシップが増えるのは困る。周りへの対応も、ロルフ自身の気持ち的にも。
困る。本当に。
そしてこれもいつも通り、ミアからの返事は無かった。
「ミア、入りますよー」
念のため、声を掛けてから部屋へと入る。真っ暗な寝室の中、わざと音を立てた足取りで窓まで向かった。
カーテンを掴む。
だが、ロルフはカーテンを開けることが出来なかった。
横から急に抱き付かれたのだ。腕から伝わってくる女性特有の柔らかい感触に、微かに動揺する。しかし、これが三度目ともなれば相手が誰かは予想が付く。というかこの寝室で寝ているのは一人しかいない。
……今日も起きていたのか。一声掛けてくれればいいのに。
抱き付かれたままカーテンを一部開けると、暗かった室内が照らされた。眩しい朝日が、健康的な朝を強制的に迎えさせる。
「ロルフ、眩しい……」
隣を見ると、やはりお嬢様が抱き付いていた。薄いピンク色のネグリジュははだけかけ、ロルフの理性をごりごりと削ってくる。
……なんなんだ。最近の神様は、理性を殺しにきているとしか思えない。
今日のレイラとルーシーといい、無防備すぎる。朝の二人は同室に男性がいることは分かっているだろうから、いいと思うのだけど。……分かっているよな?
ともかく、今この部屋にはミアと自分しかいない。こんな風に接触されていることが、彼女の父親――ギルド長にバレたら半殺しにされる。
「おはようございます、ミア。今日はあまり眠れませんでしたか?」
「……つまんない。なんで驚かないのよ?」
三度目ともなれば、驚くよりも危機感の方が増すというものだ。
逆に尋ねたい。なんで最近のミアは、そんな猫が甘えてくるみたいにひっついてくるのか。おまけに、こういう悪戯めいたことも増えている。
「さすがに三回目は驚かないですよ。ほら、離れて下さい」
「ふーん……、そうね」
納得してなさそうな顔のまま、言葉だけは同意して離れる。
カーテンはすぐに開けることが出来た。この部屋にも朝がやってくる。
ミアはベッドに座っていた。着替えず、いつもの人形を抱いてぼーっとロルフを見ている。
「ミア? どうかしましたか?」
「……なんでもない。着替えるから、ここに座ってあっち向いてて」
彼女は勝手に命令すると、クローゼットに向かう。
ロルフは慌てて、ミアが座っていた場所に腰を掛ける。背後からする音――クローゼットの方から聞こえてくる衣擦れを、必死に意識しないようにした。なにかの布が落ちる音なんて決して聞こえないのだ。
頭の中で必死に窓の外を飛んでいる蝶を数える。ひらひらと無限にいるとも思えるそれは、意識を逸らすのにちょうどよかった。
「……終わったわ」
突然耳元で囁かれ、体が跳ねる。思わず片耳を抑えて振り向くと、制服に着替えたお嬢様がすぐ側で笑っていた。長い銀髪は整えて無いのか、まだ下ろしたままだった。
心なしか彼女が抱いている人形にまで笑われている気がする。
「ふふっ、いい顔してるわよ。ロルフ。くすくす」
「はぁー……、驚かさないで下さい。ミア」
「なによ。ロルフを驚かせるのは私の特権でしょ。ロルフは私の執事なんだもの。ふふっ」
まぁ、楽しそうに笑っているからいいけど。以前に比べ、なんだか随分と距離が近くなったように思う。前は触れるなと言わんばかりだったのに。
なにか心境の変化でもあったのだろうか?
「そーですけど……」
なんて返事したものか迷い、結果的に素っ気なくなった。
ミアがベッドの上で近付いてきて、手を掴んでくる。どうせされることは分かっているので、彼女に従った。
ベッドから降り、ロルフを引っ張る。その様子は上機嫌に見えた。
テンションが高いな……。不機嫌なよりはマシなんだけど――どうにもやりにくい。終始ミアのペースなんだよな。
「ロルフ、いつものお願い」
「はいはい、今日もツインテールですか?」
「うん」
ミアは鏡台の前に座ると、ロルフを後ろに立たせてお願いをする。いつもの、になったのは最近だが、髪を結われるのが気に入ったらしい。
「はい、これ」
「どーも」
彼女が鏡台の引き出しから紫色のリボンを二本取り出し、渡される。最初こそ戸惑ったものの、髪を結ぶことに今やすっかり慣れてしまった。慣れって恐ろしい。
「んふふ~」
「なにか楽しいことでもあったのですか、ミア」
髪を結っている間、ミアはお気に入りの人形を抱いて終始ご機嫌だった。足をパタパタと子供の様に動かし、落ち着きがない。
「んー、秘密っ! というか、ロルフにはきっと分からないよ。乙女の事情だからねー」
くすくすとミアが笑う。
偉そうに乙女の事情とやらを語る彼女は、乙女どころか幼女に見えるのだが、言わないでおこう。
「はい、出来ました。どうですか、今日の出来栄えは?」
「んー……」
ミアは鏡を見ながら、顔を左右に振る。ツインテールも一緒に動き、その柔らかな質感を伝えてきていた。リボンはくるっと一周して髪をまとめ、下で結んで、二つの紐が揺れる形していた。それが右と左に一つずつ。
「合格。上手くなったねー、ロルフ。最初すごい形だったのに」
「普通、急にやってと言われても出来ませんよ……。今まで一回もしたこと無かったんですから」
「じゃあ、私が最初ってこと?」
「まぁ、そうですね。彼女もいないんですから当たり前じゃないですか?」
「ふふー、そうねー、ロルフは彼女いないもんねー」
そんな愉快そうに言わないで欲しい。悲しくなってくる。いや、別に欲しいかといわれると微妙ではあるけど。ただ、いないという事実は変わらないのだ。男の小さいプライドが傷つく。
「朝ごはん食べに行きましょう」
「そうですね」
トン、と椅子から降りたミアは、ロルフの腕を掴んで部屋を出る。外見が幼く見える彼女だが、年齢はれっきとした十七歳。なので今になって、こうしたスキンシップが増えるのは困る。周りへの対応も、ロルフ自身の気持ち的にも。
困る。本当に。
0
あなたにおすすめの小説
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。
エース皇命
青春
高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。
そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。
最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。
陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。
以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。
※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
※表紙にはAI生成画像を使用しています。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる