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イケメン女子高生とストーカー――4
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ピピッ!ピピピピッ!
携帯のアラームが鳴って起こされる。
「ん……時間か」
ベッドで寝返りを打つと何か違和感が。それに狭い。
何か嫌な予感がして、そっと目を開ける。
「な、何してんだよーっ!」
「ん……にゃ……冬樹おはよー」
「おはよーじゃねーよ、おはよーじゃっ!
何で人のベッドに入り込んでんだよっ!」
僕の横に秋音がいて、思わず身体を起こして身体を支えようと付いた手が、何か柔らかいものに触れた。
何だろうと手を動かすと、むにむにと柔らかく形を変えて、ぼんやりした頭で枕にしちゃあ柔らかすぎると考えていた。
「ん……ぅん……」
色っぽい声が側で聞こえて、びっくりして目が覚める。
手で掴んでるものが原因か、と思い当たり起き上がると掴んでいたものが夏海の胸だと分って、慌てて手を離す。
「……夏姉まで」
頭痛がしたような気がして額を押さえる。
ようするに、僕を挟んで夏海と秋音が川の字になって眠っていた、ということか?
呆れてしまって盛大にため息をついてしまう。
狭いんだけど! 三人なんて寝れる大きさのベッドじゃないんだけどなぁ……。
なんで弟の狭いベッドに一緒に寝ようなんて考えるんだろうなぁ……。
ピピピピッ!
気が付けば携帯のアラームが鳴りっぱなしで、切り損ねていたのを漸く止める。
「何やってんだよ、本当に……」
「だって、夕ご飯に呼びに来たら気持ちよさそうにしてるんだもーん」
「冬樹がご飯に降りて来ないから悪いのよ。
呼んで来るって迎えに行った秋音も戻らないしぃ」
二人して僕のせいだと言い出す。
……えーと、要するに、寝る時にはちゃんと鍵をかけろってことだな?
僕の部屋って鍵あったかな……無かった、な。
「分かったよ、悪かった。
で、夕飯のおかず何?」
「カロリー控えめ、エリンギ入り和風大根おろしソースのハンバーグよぉ。
冬樹の好物でしょ」
「エリンギの食感が食べたーって気になるんだよね、私も好きーっ」
「そう、お肉少な目にしてエリンギのみじん切り入れてぇ、大根おろしのしょう油ベースソースがいいのよねぇ、エリンギはノーカロリーだしねぇ。
ちょっと大きめに作ってもカロリー控えめだから安心だしねぇ。
おしょう油とみりんの和風ソースは、夏海特製オリジナルソースよぉ」
にこにこと夏海と秋音が僕の頭の上で話している。
うん、確かに美味しいとは言ったけど、僕がカロリー控えめにして欲しいと言ったわけじゃない。
成長期なのにそんなダイエット食みたいな肉少な目のハンバーグってどうなんだろう、だから僕は姉よりも身長が低いのかもとか考えて、早く大きくなりたいと切実に願った。
「僕は夏姉の作るものだったらなんでも好きだよ」
そういってベッドから降りて、階下にと向かう。
階段を降りている途中で夕食の匂いが漂ってきて、お腹が空いているのを実感する。
僕の部屋から夏海の嬉しそうな声と、秋音のずるーいとか言ってる声がするが、いつものことだと気にしないでおくことにする。
ほかほかの……とは言えないくらい少し冷えた味噌汁とご飯が並ぶテーブルについても、二人がちっとも下に降りて来ない。
まだ僕の部屋に居るんだろうか?
とりあえず約束の時間までにそう時間はないので、もくもくと夕食を口に運ぶ。
確かに美味しい。
普通のハンバーグの一.五倍くらいの大きさのを箸で切ると、切った途端に肉汁らしきものが溢れて、しょう油風味の大根おろしソースと絡まる。それを口に入れるとしこしこした感触と溢れる肉汁とソースが舌の上でからまって、絶妙な味になる。
歯ごたえだけではエリンギで増量しているのは分からない。
分からないけど、出来れば肉のもっと入ったハンバーグが食べたい。
食べ終わり、洗い桶の中に食器を浸けて、冷蔵庫の麦茶を飲みながら、夏海の作る弁当とかを見たらお嫁さんにしたい人大学ナンバー何位になるんだろうと考える。
きっと、可愛い美人系だし、かなり上位だろうと思うとちょっと自慢に思えた。
それなのに、何で彼氏が出来ないんだろう。
「さて、ちょっと約束より早いけど、そろそろ行こうかな」
財布はポケットにあるし、このまま行くことにしよう。
リビングの床に寝転んだ虎が、どこかに行くのかと尻尾で挨拶してくれたのを、一瞬連れて行こうかなと思ったが、寝てるのを邪魔するのも悪いしとそのままにしておく。
秋音はともかく、夕食も済んだ遅い時間に、家を出て行くのを夏海に説明するのが面倒だ。
しかし、未だに二人共降りてくる気配がない、僕の部屋で一体何をしてるんだろう。
ひょっとしてあのまま僕のベッドで寝てるんだろうか?
まぁ、見られてまずいものとかは無かった……はずだし、出かけるのを優先させようと家を後にする。
携帯のアラームが鳴って起こされる。
「ん……時間か」
ベッドで寝返りを打つと何か違和感が。それに狭い。
何か嫌な予感がして、そっと目を開ける。
「な、何してんだよーっ!」
「ん……にゃ……冬樹おはよー」
「おはよーじゃねーよ、おはよーじゃっ!
何で人のベッドに入り込んでんだよっ!」
僕の横に秋音がいて、思わず身体を起こして身体を支えようと付いた手が、何か柔らかいものに触れた。
何だろうと手を動かすと、むにむにと柔らかく形を変えて、ぼんやりした頭で枕にしちゃあ柔らかすぎると考えていた。
「ん……ぅん……」
色っぽい声が側で聞こえて、びっくりして目が覚める。
手で掴んでるものが原因か、と思い当たり起き上がると掴んでいたものが夏海の胸だと分って、慌てて手を離す。
「……夏姉まで」
頭痛がしたような気がして額を押さえる。
ようするに、僕を挟んで夏海と秋音が川の字になって眠っていた、ということか?
呆れてしまって盛大にため息をついてしまう。
狭いんだけど! 三人なんて寝れる大きさのベッドじゃないんだけどなぁ……。
なんで弟の狭いベッドに一緒に寝ようなんて考えるんだろうなぁ……。
ピピピピッ!
気が付けば携帯のアラームが鳴りっぱなしで、切り損ねていたのを漸く止める。
「何やってんだよ、本当に……」
「だって、夕ご飯に呼びに来たら気持ちよさそうにしてるんだもーん」
「冬樹がご飯に降りて来ないから悪いのよ。
呼んで来るって迎えに行った秋音も戻らないしぃ」
二人して僕のせいだと言い出す。
……えーと、要するに、寝る時にはちゃんと鍵をかけろってことだな?
僕の部屋って鍵あったかな……無かった、な。
「分かったよ、悪かった。
で、夕飯のおかず何?」
「カロリー控えめ、エリンギ入り和風大根おろしソースのハンバーグよぉ。
冬樹の好物でしょ」
「エリンギの食感が食べたーって気になるんだよね、私も好きーっ」
「そう、お肉少な目にしてエリンギのみじん切り入れてぇ、大根おろしのしょう油ベースソースがいいのよねぇ、エリンギはノーカロリーだしねぇ。
ちょっと大きめに作ってもカロリー控えめだから安心だしねぇ。
おしょう油とみりんの和風ソースは、夏海特製オリジナルソースよぉ」
にこにこと夏海と秋音が僕の頭の上で話している。
うん、確かに美味しいとは言ったけど、僕がカロリー控えめにして欲しいと言ったわけじゃない。
成長期なのにそんなダイエット食みたいな肉少な目のハンバーグってどうなんだろう、だから僕は姉よりも身長が低いのかもとか考えて、早く大きくなりたいと切実に願った。
「僕は夏姉の作るものだったらなんでも好きだよ」
そういってベッドから降りて、階下にと向かう。
階段を降りている途中で夕食の匂いが漂ってきて、お腹が空いているのを実感する。
僕の部屋から夏海の嬉しそうな声と、秋音のずるーいとか言ってる声がするが、いつものことだと気にしないでおくことにする。
ほかほかの……とは言えないくらい少し冷えた味噌汁とご飯が並ぶテーブルについても、二人がちっとも下に降りて来ない。
まだ僕の部屋に居るんだろうか?
とりあえず約束の時間までにそう時間はないので、もくもくと夕食を口に運ぶ。
確かに美味しい。
普通のハンバーグの一.五倍くらいの大きさのを箸で切ると、切った途端に肉汁らしきものが溢れて、しょう油風味の大根おろしソースと絡まる。それを口に入れるとしこしこした感触と溢れる肉汁とソースが舌の上でからまって、絶妙な味になる。
歯ごたえだけではエリンギで増量しているのは分からない。
分からないけど、出来れば肉のもっと入ったハンバーグが食べたい。
食べ終わり、洗い桶の中に食器を浸けて、冷蔵庫の麦茶を飲みながら、夏海の作る弁当とかを見たらお嫁さんにしたい人大学ナンバー何位になるんだろうと考える。
きっと、可愛い美人系だし、かなり上位だろうと思うとちょっと自慢に思えた。
それなのに、何で彼氏が出来ないんだろう。
「さて、ちょっと約束より早いけど、そろそろ行こうかな」
財布はポケットにあるし、このまま行くことにしよう。
リビングの床に寝転んだ虎が、どこかに行くのかと尻尾で挨拶してくれたのを、一瞬連れて行こうかなと思ったが、寝てるのを邪魔するのも悪いしとそのままにしておく。
秋音はともかく、夕食も済んだ遅い時間に、家を出て行くのを夏海に説明するのが面倒だ。
しかし、未だに二人共降りてくる気配がない、僕の部屋で一体何をしてるんだろう。
ひょっとしてあのまま僕のベッドで寝てるんだろうか?
まぁ、見られてまずいものとかは無かった……はずだし、出かけるのを優先させようと家を後にする。
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