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第1章 仲間との別れ、そして旅立ち

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家に帰る。
今日はゾンビを30体ほど倒した。疲労で全身が重い。
夜はすっかり更け、頭上では欠けた月が浮かんでいる。

左鎖骨さん「いきなりマトモだな」

なすびを捻る。

左鎖骨さん「なすび?!」

誤字。ドアノブを捻る。

左鎖骨さん「それどんな誤字?!」
彼女「おかえり!」
左鎖骨さん「彼女いたの?」
僕「おはよう」
左鎖骨さん「ただいま、な」

いや、今のおはようは明日へのおはようであって。

左鎖骨さん「意味不」

やばい。左鎖骨さんのツッコミが雑になってきた。

左鎖骨さん「ボケが雑だからね」

ボケ頑張ります。

彼女「ご飯にする? お風呂にする? それとも、」
僕「なすび一択」
左鎖骨さん「なすび好きすぎるだろ」
彼女「な、なすびは恥ずかしいかな……」
左鎖骨さん「恥ずかしいの?!」
僕「なすびからビーム!」
左鎖骨さん「よくわからん」
僕「なすビーム!!」
左鎖骨さん「うまくもないわ!」
彼女「じゃあいっそ寝るか」
左鎖骨さん「雑すぎね?」
僕「とりあえずパン食うか」

もぐもぐ。
ごくん。

左鎖骨さん「描写をせい、描写を」

限りなく黒に近い紫。

左鎖骨さん「そんな気はしていた」

ゆるやかな曲線を描くシルエット。

左鎖骨さん「この辺で察せるよね」

柔らかな食感。なすび。

左鎖骨さん「なすびぃぃぃぃ!!」



彼女「私、最近ね」
僕「どうした? もし今のなすびに限界を感じているようであれば、」
左鎖骨さん「なすびの限界って何」
僕「なすびonなすびに挑戦しよ」
左鎖骨さん「なすび重ねただけ?!」
彼女「最近米粉パンに目覚めてきて」

米粉パンも伏線ね。多分、次の話くらいで彼女ゾンビ化。

左鎖骨さん「メタにもほどあるだろ」
僕「なすびonなすびじゃないな」
左鎖骨さん「次回、『僕の更生』」
僕「なすびinなすびだな」
左鎖骨さん「変わらないしむしろ悪化!」
彼女「米粉パンまじ美味え」
左鎖骨さん「キャラ崩壊やめて」
僕「米粉パン、あたしも好きなのよねぇ」
左鎖骨さん「キャラ立ててこ」

米粉パンは食べない。ゾンビ化するから。
ってことでなすび美味い。

左鎖骨さん「もう勝手にしてください」
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