【R18】【BL】闇月の森蛸 ~ some fragments of 'IF' ~

DreamingMeidenLady

文字の大きさ
13 / 14
銀髪♂ルート(銀×黒)

9Ⅱ.堕ちる ★

しおりを挟む
「あ……」

 再びキスをされ、黒髪の青年は目を閉じてそれに応じる。唇を吸われる感触に思わず感じてしまい、隙間からわずかに出した舌を、エルフの舌に掬われる。そして、貪るようにキスをされた。
 エルフの左手が、指先で左の胸の突起を摘まんで転がす。右側の突起にも触手の先が絡んで、繊細に抑揚をつけて撫でまわす。

「んッ……! ふッ……!」

 黒髪の青年は顎をのけ反らせて、口端から唾液を一筋垂らす。エルフの青年は喉を鳴らし、唇を離す。そのまま、頬から喉元、首筋にキスを落としていった。激しく愛した場所には、赤い痕が残った。

「んぅ、あ、あっ」

 胸の刺激も合わさり、青年の身体はビクビクと震え、余裕のない声をあげる。

 エルフの青年はさらに右手を彼の下着の中に差し入れて、すでに張り詰め、濡れそぼる茎に触れた。
 さらに1本の触手が下着の隙間に入り込み、より奥へと入り込んで陰嚢を柔らかに撫でる。黒髪の青年は何かを求めるように尻をひくつかせ、身体を反らせる。

「もうこんなに勃たせてるのか?」
「……っふ、あ、あっ、触っ、触るなっ……おれ、もぅ…………っ、あッ」
「まだイクなよ?」

 エルフの青年の指先が、茎の愛液と粘液とを確かめるように、根元から先までを滑らせる。

「っうん……ッ……う、……ッ」

 もう達してしまいそうなのか、苦しげな声をあげて涙を流し、身を捩る。エルフの青年は零れる涙を舌で掬いとった。その刺激にも黒髪の青年は身を震わせる。
 陰嚢を転がしていた触手がさらに奥へと這う。ねっとりと会陰を踏みながら進み、震える尻の奥へ。蕾に辿り着くと、その先端で円く撫でる。

「ぁ……あッ」

 ヒクヒクと震える蕾に誘われるように、触手を侵入させていく。濡れた触手はそれほど抵抗もなく奥へと入り込んでいく。
 少し侵入させたところで引き抜き、また再び侵入させる。黒髪の青年はエルフの青年の腕を掴み、焦点の定まらない眼をして、荒い呼吸を繰り返す。

「ん、ん……ふぅ……ッ」

 何度も出し入れしていると、黒髪の青年は尻を突き出して、身体を震わせた。

「もっと奥に欲しいのか?」
「ん……ッ、ち、が……っ」

 エルフの手が、青年のズボンと下着とをずり下げる。エルフの手に弄られて蜜液を垂らす茎も、触手が後孔を出入りする様も、その度に催促するように揺れる尻も、月明かりの下に晒された。

「触手を尻に突っ込まれて気持ちよくなって……まだ奥に欲しいと疼いてるのか」
「…………ッ、ぅ……!」

 エルフの手が腰のラインを撫でると、黒髪の青年は恥辱に満ちた声をあげる。

「あッ、なんで……ッ、腰、とまらな……っ」

 さらにエルフの手が尻を掴んで左右に押し開く。触手が蕾に入り込む様子が露になる。
 黒髪の青年がフーッフーッと欲情した猫のような息を吐き、紅く染まった身体を小刻みに震わせる。エルフはその耳に口を寄せた。

「もっと奥までいれてやる……」

 触手を少しずつ奥へと進めていく。ズズズ、と進める度に、黒髪の青年の呼吸は増し、小刻みに震え、濡れた唇が無防備に開いていく。エルフは尻から手を離して、胸と、茎とに手を添える。どちらも、限界まで張り詰めて硬くなり、上を向いていた。

「ぁ……ッ、も、むり……ッ」

 顎をあげて、小さく悲鳴のように呟く青年。エルフは構わずに触手を奥に進め、頃合いをみて内部を押し込んだ。

「ひぁッ! あぁッ!」

 黒髪の青年の身体が跳ねて、ビクビクと痙攣する。衝撃に、彼は首を振った。

「っ、あぁ……っ、あ、あの時より……も……っ」

 快楽に震えて乱れる黒髪を、エルフの手が撫でた。黒髪の青年はずっと気持ちが良さそうにヒクヒクと震えて喘ぐ。

「魔物なんかより、俺の方が上手いに決まってる」
「……っ、……っ」
「お前の弱点など、知り尽くしているからな」
「ひぁっ!」

 弱いところを的確に触手で押し上げられ、擦られ、黒髪の青年は悲鳴をあげた。

「あ、ずっと、腰が……っ、きゅんってして……っっ」
「気持ちいい、だろ?」

 黒髪の青年は快楽に染まった顔で振り返り、エルフの首元に手を回し、言葉の代わりに自ら唇を重ねた。
 キスをしたまま、青年は何度もトントンと繰り返し中を押し上げられて、その度にくぐもった声をあげる。

「ん゛ッ、ん゛ッ、んぅっ……!」
「はぁっ、んっ、ん……」

 互いに夢中でキスに溺れた。

 不意に、銀髪のエルフは黒髪の青年の腰を掴んで強く引き寄せた。ずっと奥を突いていた触手も引き抜く。先から粘度のある液体が零れ落ちた。

「挿れて、いいか?」
「ん゛っ……、え……?」
 
 所在なさげにあげていた黒髪の男の手に、エルフの手が絡み、指先を繋ぐ。硬いものが割れ目から蕾に触れる。ドクンドクンと鼓動の音が伝わる。
 さっきまで触手に突かれていた奥がヒクヒクと疼いて、黒髪の青年はギュッと手を握った。その猛る雄を自分の中に入れてもらえたら、どんなに気持ちいいか。もっと奥まで中を突いて欲しくて堪らない。衝動に抗えず、青年は熱い身体を擦り寄せた。

「…………挿れ、て……」
「……ん……っ……」

 エルフの青年は自らのモノを、その反り返る形状が判るくらいゆっくりと、蕾の中へと挿入していく。すでに中は触手の粘液に潤されている。キュンと締め付ける熱い肉の輪は、難なくエルフの肉茎を受け入れていく。エルフの熱い吐息が耳にかかり、黒髪の青年は身を捩った。

「……ん……ぅ……ッ」 
「……ッ……」

 キツく互いの手を握り合う。そうしていないと崩れてしまいそうになるくらい、蕩けそうな甘い刺激が2人の下肢を貫いていた。
 
 少しずつ奥へと沈めるたびに黒髪の青年は身体の芯から震え、エルフの青年は熱い吐息を洩らした。エルフの青年が、時折少し引き抜いて熱い肉茎を擦り付けると、黒髪の青年の口から甘い喘ぎが洩れた。

「……」

 肉茎のほとんどを青年の中に沈ませると、エルフの青年は黒髪の青年の名を呼んで腕を引いた。そして先ほどまで触手で刺激していた場所を、自らのモノで突き上げる。

「っあッ!」

 黒髪の青年は喉をのけ反らせて、高い声で啼く。

「……、あッ、そこッ、あぁッ」

 そのまま何度も突き上げると、黒髪の青年はエルフの名を呼んで悶え、夢中になって腰を振った。じゅぽっじゅぽっと粘液が激しく水音を立てる。痺れるような甘い刺激が何度も全身を貫く。 

 エルフの青年が腕をひいて腰を引き寄せ、指先で敏感な突起を捉えて捏ねる。黒髪の青年の内部が激しく収縮を繰り返す。

「あ、あ、お前のッ、気持ちいいッ、ひぁ、んッ!」
「……く…………ッ!」

 エルフの青年は、黒髪の青年の奥へと熱い情欲を解き放つ。繋がったまま、熱い身体を後ろから抱き締めて、後ろにあった木に背を預けた。まだ冷めきらぬ2人の熱い吐息が、月夜の森の中に消えていった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夜のパトロールは危険がいっぱい!?気をつけて!触手にご注意!!

石月煤子
BL
ド田舎の駐在所に勤務するお巡りさんの公平。 田んぼもカエルも名前のわからない虫も、嫌々わかっちゃう虫も、ド田舎の何もかもを受け入れられなかったお嫁さんに去られ、一人、細々と公務をこなしていましたが…… 「お掃除、僕がしますから、お巡りさんは書類整理をどうぞ」 公平の前に突如として現れた糸目の鈴木少年…… 「この時を待っていたんですよ、僕も主様も、ね」 ■触手が出没してタイトル通りの展開だったり、世にも奇妙な鈴木少年が不思議な力で鈴木青年になって公平(総受け)と18禁したり/すけべmain ■表紙イラストは[ジュエルセイバーFREE]様のフリーコンテンツを利用しています http://www.jewel-s.jp/

神官、触手育成の神託を受ける

彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。 (誤字脱字報告不要)

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中  二日に一度を目安に更新しております

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

魔王のペットの嫁

よしゆき
BL
異世界に召喚された不憫受けが魔王のペットの嫁にされる話。 攻めが人外です。 攻めは言葉を話しません。 攻めは人の姿ではなく、人の姿になりません。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

処理中です...