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9話
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イスから立ち上がる前に、ノワールから渡された紙袋を開いて青いリボンのついたヘアピンを取り出した。リボンの真ん中には、五ミリほどの小さな水色の宝石がついていた。飾りなのだろう。
これから寝るので、つけることはできない。しかし肌身離さず持っていてほしいと言われたので、両手で包むようにして寝れば大丈夫だろう。
ヘアピンを持ってイスから立ち上がり、燭台を台所に置くと火を消した。真っ暗になったログハウス内に風の音が響く。僅かに見えるベッドに向かうと、靴を脱いで横になる。
布団をかけると、疲れからか瞼が落ちてくる。
(それにしても、リラ嬢はおかしすぎる)
あまりにも、ゲームでのリラとかけ離れているのだ。ゲームでの心優しいリラと、今のリラは正反対だ。まるで、今のルージュのように。
(あの子はもしかすると……)
もしかするとルージュが考えていることは正解なのかもしれないが、確信はない。ルージュがゲームとは別の行動をとっているため、ゲーム通りに物語を進めようと自動的に修正しているのかもしれない。だからリラは、無理矢理にでもルージュにいじめられたように偽装をしていたのかもしれない。
それ以上、ルージュは何も考えずに目を閉じた。うるさい風の音を聞きながら、意識は遠ざかって行った。
これから寝るので、つけることはできない。しかし肌身離さず持っていてほしいと言われたので、両手で包むようにして寝れば大丈夫だろう。
ヘアピンを持ってイスから立ち上がり、燭台を台所に置くと火を消した。真っ暗になったログハウス内に風の音が響く。僅かに見えるベッドに向かうと、靴を脱いで横になる。
布団をかけると、疲れからか瞼が落ちてくる。
(それにしても、リラ嬢はおかしすぎる)
あまりにも、ゲームでのリラとかけ離れているのだ。ゲームでの心優しいリラと、今のリラは正反対だ。まるで、今のルージュのように。
(あの子はもしかすると……)
もしかするとルージュが考えていることは正解なのかもしれないが、確信はない。ルージュがゲームとは別の行動をとっているため、ゲーム通りに物語を進めようと自動的に修正しているのかもしれない。だからリラは、無理矢理にでもルージュにいじめられたように偽装をしていたのかもしれない。
それ以上、ルージュは何も考えずに目を閉じた。うるさい風の音を聞きながら、意識は遠ざかって行った。
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