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二がんばり目~ドSコンビの同級生~
第16話 救済?
しおりを挟む森本は屋上へ続く階段を走っていた。
どんな仕打ちをされるか分からないがペット最終日の今日を
乗り切らなければ、今までのことが全て無駄になってしまう。
屋上へ着きドアを開けると、虎谷と望月がいた。
「虎谷くん!」
雑誌を顔にかけて寝ている虎谷に、森本は駆け寄った。
「あの、ケータイなくしちゃって、っ!?」
事情を話そうとした瞬間、首に手をかけながら力任せにマウントを取られ
衝撃で一瞬息が止まった。
「っは、待って…!」
「どんな事情があろうと無視したことには変わりねえ。
ペット失格だな…?」
「!!」
やはり命令が来ていたようで、森本は一番恐れていた
失格を言い渡されてしまった。
しかしそこで諦めるような人間ではない。
「お願い…!どんな、罰でも受けるから…。
チャンスがほし、いっ…」
苦しさに切れ切れになりながら訴えた。
「男に二言はねぇな。」
「…ねぇ、その罰。俺にいい案があるんだけど。」
しばらく様子を伺っていた望月だったが罰と聞いた途端声をかけてきた。
虎谷はそれを無視するほどの案は無かったため任せることにする。
「なんだよ。」
「オッケー。…とりあえず説明するから離してあげなよ。
話しづらいし。」
「で、空汰くんへの罰なんだけど。
教師に没収された俺たちの私物、取り返してきて欲しいんだよね。」
「取り返すって、どうやって…?」
そもそも何かを没収されたことのない森本だったが、
望月が満面の笑みを浮かべているのを見て嫌な予感しかしなかった。
「盗むの♡」
「む、無理だよ~!!」
「ふーん。ならいいよ?俺たちが空汰くんの体
好きにさせてもらうだけだから。」
「うっ…。やります…。」
案の定、無理難題を押し付けられいやいやと首を振っていたが
それを言われたらすべて受け入れるしかなかった。
そんなやり取りを漫画を読みながら聞いていた虎谷が口をはさむ。
「もし失敗したらお前のこと犯すから。」
「えっ!?そんな…。」
「だーいじょうぶ。ちゃんと計画は考えてるからさ。
がんばって!空汰くん。」
無慈悲な一言に森本は拒否しても失敗しても地獄だと落胆していたが、
望月の焚き付けるような言葉に腹をくくった。
「が、がんばりますー!!」
「よしよし。
とりあえず計画は…」
望月の計画は明日、教師も生徒も全員参加の
全校集会の際に職員室に忍び込むというものだった。
「職員室のどこにあるのかは分かってるの?」
「関口の机の引き出し。ただし鍵付き」
関口は体育教師だ。
生活指導も兼任している。
「え、どうやって開けるの?」
「関口っていつもジャージじゃん?
引き出しの鍵はスーツのポケットに入れてるらしくて、
そのスーツは職員室のロッカーの中にあるんだって。
しかもロッカーに鍵はかかってないから簡単に盗れるってわけ。」
「そんなに上手くいくかな…。」
話を聞いていると簡単そうに思えるが実際そうとは限らない。
物を盗ること自体とても気が引けて、未だにでもだってと言いたくなる。
そもそもどうやって調べたんだろうか。
「つべこべ言わないー。」
「はい…。」
もううるさいと言わんばかりに遮られ、口をつぐんだ森本。
とりあえず首の皮一枚繋がったが、今度こそ明日で決まってしまうんだと
意を決するのだった。
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