9 / 18
それ貴族として基本だから
しおりを挟む
そろそろ本題にと誰もが思っていると、その空気を察した国王が王妃と側妃を窘める。2人共さすがにこれではいけないと思ったようだ。
「さてライノール、今宵の卒業パーティーで愚かにもイリスリアに嘘の罪を着せ婚約破棄を申し渡した、相違ないな?」
「陛下、イリスリアに婚約破棄を言い渡しましたが彼女は本当にマリアに嫌がらせをしたのです!」
猿ぐつわを外されたライノールは唾を飛ばしながら訴える。その隣でまだ猿ぐつわを咬まされているマリアは頭を縦に振り肯定している。
「ではどんな嫌がらせをされたのだ?」
「廊下を走らないや必要以上に男性の体に触れない、食事のマナーが汚いなどみんなの前でマリアを貶めたのですよ!それを嫌がらせじゃなくて何と言うのですか!」
「いや、貴族として基本的な事だろ」
部屋にいる誰もが思った事をルクレがボソリと言う。
貴族は急いでいても早歩きまでしかしないし、男女共に婚約者でない者と過度な触れ合いは避ける。食事のマナーなど幼い頃から徹底的に指導される為、酷い場合注意されてしまう。それを指摘されても普通は自分の行いを反省するものだが、2人はどうやら違ったようだ。
「うるさい!お前はそうやっていつもお高くとまっているが俺が王太子や国王になったら王宮から追い出してやるからな!」
フンス、と鼻息荒く喚くライノールにみんなポカンをする。どうやら先ほどのルクレが行った宣言をスポーンと忘れているようだ。
「いや、さっき僕が宣言したけど君は平民になったんだけど。あ、マリア嬢と結婚して婿養子に入るから男爵籍になるのかな?」
「はあ⁉」
「君、卒業パーティーの会場で書類にサインしたよね?あれイリスリアとの婚約破棄の書類とマリア嬢との婚姻届、慰謝料請求の書類なんだけど」
「したけどなんだよ慰謝料請求って!」
「それはそうでしょ。イリスリアには全く非がないんだから」
「だからマリアに嫌がらせを・・・・・・」
「それ、嫌がらせじゃなく至極真っ当な注意だから」
言えば反論され、ライノールは腹立たしげにルクレを睨む。いつも自分の言う事に涼しげに反論してくるルクレがライノールは嫌いだった。
「それに根本的な所が間違ってるよ。今回の婚約破棄が無くてもライノール、君は立場上王太子になれないんだよ」
「さてライノール、今宵の卒業パーティーで愚かにもイリスリアに嘘の罪を着せ婚約破棄を申し渡した、相違ないな?」
「陛下、イリスリアに婚約破棄を言い渡しましたが彼女は本当にマリアに嫌がらせをしたのです!」
猿ぐつわを外されたライノールは唾を飛ばしながら訴える。その隣でまだ猿ぐつわを咬まされているマリアは頭を縦に振り肯定している。
「ではどんな嫌がらせをされたのだ?」
「廊下を走らないや必要以上に男性の体に触れない、食事のマナーが汚いなどみんなの前でマリアを貶めたのですよ!それを嫌がらせじゃなくて何と言うのですか!」
「いや、貴族として基本的な事だろ」
部屋にいる誰もが思った事をルクレがボソリと言う。
貴族は急いでいても早歩きまでしかしないし、男女共に婚約者でない者と過度な触れ合いは避ける。食事のマナーなど幼い頃から徹底的に指導される為、酷い場合注意されてしまう。それを指摘されても普通は自分の行いを反省するものだが、2人はどうやら違ったようだ。
「うるさい!お前はそうやっていつもお高くとまっているが俺が王太子や国王になったら王宮から追い出してやるからな!」
フンス、と鼻息荒く喚くライノールにみんなポカンをする。どうやら先ほどのルクレが行った宣言をスポーンと忘れているようだ。
「いや、さっき僕が宣言したけど君は平民になったんだけど。あ、マリア嬢と結婚して婿養子に入るから男爵籍になるのかな?」
「はあ⁉」
「君、卒業パーティーの会場で書類にサインしたよね?あれイリスリアとの婚約破棄の書類とマリア嬢との婚姻届、慰謝料請求の書類なんだけど」
「したけどなんだよ慰謝料請求って!」
「それはそうでしょ。イリスリアには全く非がないんだから」
「だからマリアに嫌がらせを・・・・・・」
「それ、嫌がらせじゃなく至極真っ当な注意だから」
言えば反論され、ライノールは腹立たしげにルクレを睨む。いつも自分の言う事に涼しげに反論してくるルクレがライノールは嫌いだった。
「それに根本的な所が間違ってるよ。今回の婚約破棄が無くてもライノール、君は立場上王太子になれないんだよ」
217
あなたにおすすめの小説
「お前を愛することはない」と言われたお飾りの妻ですが、何か?
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することはない!」「そんな事を言うために女性の寝室に押し入ったのですか? もう寝るつもりで化粧を落として髪をほどいて寝着に着替えてるのに! 最っ低!」
仕事大好き女が「お飾りの妻最高!」と恋愛感情無しで結婚したらこうなるよね、というお話。
婚約破棄されたけど、どうして王子が泣きながら戻ってくるんですか?
ほーみ
恋愛
「――よって、リリアーヌ・アルフェン嬢との婚約は、ここに破棄とする!」
華やかな夜会の真っ最中。
王子の口から堂々と告げられたその言葉に、場は静まり返った。
「……あ、そうなんですね」
私はにこやかにワイングラスを口元に運ぶ。周囲の貴族たちがどよめく中、口をぽかんと開けたままの王子に、私は笑顔でさらに一言添えた。
「で? 次のご予定は?」
「……は?」
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
婚約破棄が聞こえません
あんど もあ
ファンタジー
私は、真実の愛に目覚めた王子に王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を宣言されたらしいです。
私には聞こえないのですが。
王子が目の前にいる? どこに?
どうやら私には王子が見えなくなったみたいです。
※「承石灰」は架空の物質です。実在の消石灰は目に入ると危険ですのでマネしないでね!
突然、婚約破棄を言い渡された私は王子の病気を疑う【短編】
キョウキョウ
恋愛
卒業記念パーティーの最中、ディートリヒ王子から前触れもなく婚約破棄を告げられたオリヴィア。
彼女が最初に取った行動は婚約破棄を嘆くことでもなく、王子の近くに寄り添っている女性を責めることでもなく、医者を呼ぶことだった。
突然の心変わりに、王子の精神病を疑ったからだ。
婚約破棄に至る病、突然の心変わりは一つの病として知られていた。
その婚約破棄喜んで
空月 若葉
恋愛
婚約者のエスコートなしに卒業パーティーにいる私は不思議がられていた。けれどなんとなく気がついている人もこの中に何人かは居るだろう。
そして、私も知っている。これから私がどうなるのか。私の婚約者がどこにいるのか。知っているのはそれだけじゃないわ。私、知っているの。この世界の秘密を、ね。
注意…主人公がちょっと怖いかも(笑)
4話で完結します。短いです。の割に詰め込んだので、かなりめちゃくちゃで読みにくいかもしれません。もし改善できるところを見つけてくださった方がいれば、教えていただけると嬉しいです。
完結後、番外編を付け足しました。
カクヨムにも掲載しています。
愛に代えて鮮やかな花を
ono
恋愛
公爵令嬢エリシア・グローヴナーは、舞踏会の場で王太子アリステアより婚約破棄を言い渡される。
彼の隣には無垢な平民の娘、エヴァンジェリンがいた。
王太子の真実の愛を前にしてエリシアの苦い復讐が叶うまで。
※ハッピーエンドですが、スカッとはしません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる