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番外編
デートは3人で 前編
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青藍と緋色が大学へ進学し晴れて俺も最終学年になったゴールデンウィークを過ぎた土曜日。
俺たちは某有名温泉がある観光地に来ています!(ババーン!!)
春休みに入ったらデートをいっぱいしようと思ってたのに……
お互いの家に挨拶へ行ったのはいいんだよ⁉やたら歓迎されたし、なんなら「早く嫁に来い」って言われるし楽しかったよ⁉
でも仕事となると鬼畜な母親にみっちりスケジュールを入れられてゴールデンウィークまで遊びにいけなかったんだよコノヤロウ。
おっ、仕事は何かって?
実は2人を家に連れて行く前に写メを送ったら「2人共モデルをやらない?」と直接電話があったんだよ。それで2人が相談して今後立ち上げる会社の宣伝になるからとOKしたら、両親が当日契約書を作って待ち構えてたんだよ。しかもめっちゃ良い笑顔で俺の契約書を渡してきやがりましたよ。
んで速攻仕事を入れられ馬車馬の如く働きづめだった。
青藍、緋色ごめん。俺仕事モードの母親には逆らえないんだ……
というわけで今3人共モデルさんでございます。
モデルと言ってもまだ雑誌が世には出ていないから今は無名の状態だけど発行されたら迂闊に出歩けなくなるからと、プチ旅行に来たのだ。
ただ雑誌のテーマというか発行元が妙に張り切っているのが気になってしかたない。
◇◇◇◇◇
(志摩回想)
「………うん、これで契約成立ね。よし、早速仕事よ」
「ちょっと待って!何もう仕事取ってきてんだよ!」
「シャラップ!大学中しかやらないんだから当たり前でしょ。時間は有限、ガッツリいくわよ!」
「鬼がおる!仕事の鬼がおる!」
母親の圧にぶるぶると震えていると姉さんが書類を渡してくる。
「まあまあ、悪い話じゃないのよぉ、寧ろ良い話。それ見てくれる?若者向けの雑誌なんだけどそこの編集部にこっちから企画書を持って売出しに行ったのぉ。そしたらねぇ「なにこの神企画!滾」る!」って即採用だったのよぉ」
「へえ、どれどれ」
綺麗系男子特集
フェロモン系男子特集
俺様系男子特集
「なんじゃこりゃーーー!!」
えっ何コレ3ヶ月に渡ってやんの?は?その前の号で3人で5ページ組むって?ファッション雑誌で某アイドルや韓流の人がやってるのは見たことあるけど、俺たちのどこに需要があんだよ。
「需要あるのよぉ」
「エスパー?」
「声に出てたぞ」
おふぅ、心の声がダダ漏れでしたか。
「志摩自体SNSで人気があるしぃ、2人共そこら辺の芸能人より格好良いから編集部が乗り気なのよぉ」
「そうよ。志摩への依頼をずっと断ってたんだから。雑誌が発売されたら仕事が増えるわよ」
「志摩の好きなシュークリーム差し入れするからぁ」
「シュ……やってやるよ!でもシュークリームに釣られたんじゃないからな!」
「いや釣られてるだろ。そんな志摩も可愛いがな」
「ひゃっ!家族の前でそんなこと言うなよ!」
「はい、明日華とここのスタジオに行ってちょうだい」
「明日からかよ!!」
◇◇◇◇◇
「どうした志摩?」
家でのことを思い出し遠い目をしている俺を心配気に2人が声をかけてくる。観光地を巡るということで地味めな装いだけど中身がいいからスタイリッシュに見えて周りの観光客がチラチラと見ている。青藍はメガネを緋色はマスクをしているけどその美貌を隠しきれていない。
「いや、仕事忙しかったなーと。ごめんな、大学入って忙しいのに仕事まで」
「いや、志摩と一緒に居れるから俺は嬉しい」
「そうだ。どうせ起業したらもっと忙しくなるんだ、どうってことない」
2人共事もなげに言うけど土日だけ仕事とはいえ、平日は高校と違って新しいことをおぼえるなければいけないんだ、絶対無理もしてるのにそれを見せないのが心苦しい。
「でも無理させてるだろ」
「そう思うなら志摩が俺たちを癒やせよ」
だから耳元でエロボイスを聞かせるなって!分かっててやるんだもんなたち悪いぞ。
「そうそう、夜に……ね」
今から色気を出さないでくれ!2年でしっかり開発された俺の体が疼くから!
赤くなった俺の両脇で笑いをこらえる2人は睨んでもどこ吹く風で遊覧船からの眺めを俺の反応込みで楽しんでいる。
ある程度観光を楽しみ運転手付きの車で早めに旅館に着く。そこは黒主家が経営している宿の一つで広い敷地に平屋の広々とした所で大きさの割に宿泊できる少ない隠れ宿的な雰囲気の場所だった。どうやら会員限定の宿らしい。
青藍が言うには会員といってもグレードがあり、ここは一番グレードが低い会員向けの宿らしい。なのでここを利用する人は一般人が多く、下手にグレードが高い所に泊まって知り合いに会うのも面倒だからと今回はここにしたらしい。それに黒主家の縁戚しか泊まれない離れがあるらしく、今日はそっちの方に泊まるそうだ。
玄関口に行くとずらりと着物を着た仲居さんたちが無言で礼をして並んでいてちょっとビビる。
「青藍様、如月様、桜宮様ようこそいらっしゃいました」
靴を脱ぎ上がり框の所でスーツ姿の50代くらいの男性とこちらも50代くらいの品の良い着物の女性、その一歩後ろにまだ20代くらいの少し派手めな着物の女性が挨拶をしてくる。多分ここを任せれている支配人家族なんだろう。
「ああ、一泊だが宜しく」
来馴れているのか運転手が仲居に荷物を渡し支配人と俺たちは長い廊下を歩いていく。途中他の宿泊者とすれ違ったけど青藍と緋色を見て頬を染めるカップルがちらほらいて、さすがイケメンズと関心してしまった。
着いた離れはかなり広く、踏込から前室を通って入った主室は12畳ほどだけど別に30畳の和室があり、寝室が6部屋、日本庭園が見渡せる!広縁に露天風呂付きの浴場まであった。
ここ普通に泊まったら一体いくらすんの?俺心の中でガクブルしちゃうよ⁉
そんな俺の心の内なんか知らない青藍に促され主室のテーブルに用意されたお茶を頂くために座ったんだけど、俺の両隣に青藍と緋色が座るっておかしくないか?普通3人いたら向かいに1人座るもんじゃないか?……あれ、そういえばいつも当たり前のようにこの布陣だったわ。俺今気づくの遅くね?
オーナーと女将さんも「仲が良いですね~」とか言ってるけどもっと不思議がってもいいんですよ⁉えっ、黒主家から事情を聞いてる?恥ずかしいけど事情話してくれててありがとね⁉
「ほらここの茶菓子美味しいんだよ」
「腹減ったらヤれなくなるから食っとけ」
緋色の怪しい言い方が少し気になるけどせっせと給餌する2人を微笑まし気に「どうぞごゆっくり~」と言ってオーナーたちは退室していったけど多分ごゆっくりしないよさせてくれないよこの2人は!
俺たちは某有名温泉がある観光地に来ています!(ババーン!!)
春休みに入ったらデートをいっぱいしようと思ってたのに……
お互いの家に挨拶へ行ったのはいいんだよ⁉やたら歓迎されたし、なんなら「早く嫁に来い」って言われるし楽しかったよ⁉
でも仕事となると鬼畜な母親にみっちりスケジュールを入れられてゴールデンウィークまで遊びにいけなかったんだよコノヤロウ。
おっ、仕事は何かって?
実は2人を家に連れて行く前に写メを送ったら「2人共モデルをやらない?」と直接電話があったんだよ。それで2人が相談して今後立ち上げる会社の宣伝になるからとOKしたら、両親が当日契約書を作って待ち構えてたんだよ。しかもめっちゃ良い笑顔で俺の契約書を渡してきやがりましたよ。
んで速攻仕事を入れられ馬車馬の如く働きづめだった。
青藍、緋色ごめん。俺仕事モードの母親には逆らえないんだ……
というわけで今3人共モデルさんでございます。
モデルと言ってもまだ雑誌が世には出ていないから今は無名の状態だけど発行されたら迂闊に出歩けなくなるからと、プチ旅行に来たのだ。
ただ雑誌のテーマというか発行元が妙に張り切っているのが気になってしかたない。
◇◇◇◇◇
(志摩回想)
「………うん、これで契約成立ね。よし、早速仕事よ」
「ちょっと待って!何もう仕事取ってきてんだよ!」
「シャラップ!大学中しかやらないんだから当たり前でしょ。時間は有限、ガッツリいくわよ!」
「鬼がおる!仕事の鬼がおる!」
母親の圧にぶるぶると震えていると姉さんが書類を渡してくる。
「まあまあ、悪い話じゃないのよぉ、寧ろ良い話。それ見てくれる?若者向けの雑誌なんだけどそこの編集部にこっちから企画書を持って売出しに行ったのぉ。そしたらねぇ「なにこの神企画!滾」る!」って即採用だったのよぉ」
「へえ、どれどれ」
綺麗系男子特集
フェロモン系男子特集
俺様系男子特集
「なんじゃこりゃーーー!!」
えっ何コレ3ヶ月に渡ってやんの?は?その前の号で3人で5ページ組むって?ファッション雑誌で某アイドルや韓流の人がやってるのは見たことあるけど、俺たちのどこに需要があんだよ。
「需要あるのよぉ」
「エスパー?」
「声に出てたぞ」
おふぅ、心の声がダダ漏れでしたか。
「志摩自体SNSで人気があるしぃ、2人共そこら辺の芸能人より格好良いから編集部が乗り気なのよぉ」
「そうよ。志摩への依頼をずっと断ってたんだから。雑誌が発売されたら仕事が増えるわよ」
「志摩の好きなシュークリーム差し入れするからぁ」
「シュ……やってやるよ!でもシュークリームに釣られたんじゃないからな!」
「いや釣られてるだろ。そんな志摩も可愛いがな」
「ひゃっ!家族の前でそんなこと言うなよ!」
「はい、明日華とここのスタジオに行ってちょうだい」
「明日からかよ!!」
◇◇◇◇◇
「どうした志摩?」
家でのことを思い出し遠い目をしている俺を心配気に2人が声をかけてくる。観光地を巡るということで地味めな装いだけど中身がいいからスタイリッシュに見えて周りの観光客がチラチラと見ている。青藍はメガネを緋色はマスクをしているけどその美貌を隠しきれていない。
「いや、仕事忙しかったなーと。ごめんな、大学入って忙しいのに仕事まで」
「いや、志摩と一緒に居れるから俺は嬉しい」
「そうだ。どうせ起業したらもっと忙しくなるんだ、どうってことない」
2人共事もなげに言うけど土日だけ仕事とはいえ、平日は高校と違って新しいことをおぼえるなければいけないんだ、絶対無理もしてるのにそれを見せないのが心苦しい。
「でも無理させてるだろ」
「そう思うなら志摩が俺たちを癒やせよ」
だから耳元でエロボイスを聞かせるなって!分かっててやるんだもんなたち悪いぞ。
「そうそう、夜に……ね」
今から色気を出さないでくれ!2年でしっかり開発された俺の体が疼くから!
赤くなった俺の両脇で笑いをこらえる2人は睨んでもどこ吹く風で遊覧船からの眺めを俺の反応込みで楽しんでいる。
ある程度観光を楽しみ運転手付きの車で早めに旅館に着く。そこは黒主家が経営している宿の一つで広い敷地に平屋の広々とした所で大きさの割に宿泊できる少ない隠れ宿的な雰囲気の場所だった。どうやら会員限定の宿らしい。
青藍が言うには会員といってもグレードがあり、ここは一番グレードが低い会員向けの宿らしい。なのでここを利用する人は一般人が多く、下手にグレードが高い所に泊まって知り合いに会うのも面倒だからと今回はここにしたらしい。それに黒主家の縁戚しか泊まれない離れがあるらしく、今日はそっちの方に泊まるそうだ。
玄関口に行くとずらりと着物を着た仲居さんたちが無言で礼をして並んでいてちょっとビビる。
「青藍様、如月様、桜宮様ようこそいらっしゃいました」
靴を脱ぎ上がり框の所でスーツ姿の50代くらいの男性とこちらも50代くらいの品の良い着物の女性、その一歩後ろにまだ20代くらいの少し派手めな着物の女性が挨拶をしてくる。多分ここを任せれている支配人家族なんだろう。
「ああ、一泊だが宜しく」
来馴れているのか運転手が仲居に荷物を渡し支配人と俺たちは長い廊下を歩いていく。途中他の宿泊者とすれ違ったけど青藍と緋色を見て頬を染めるカップルがちらほらいて、さすがイケメンズと関心してしまった。
着いた離れはかなり広く、踏込から前室を通って入った主室は12畳ほどだけど別に30畳の和室があり、寝室が6部屋、日本庭園が見渡せる!広縁に露天風呂付きの浴場まであった。
ここ普通に泊まったら一体いくらすんの?俺心の中でガクブルしちゃうよ⁉
そんな俺の心の内なんか知らない青藍に促され主室のテーブルに用意されたお茶を頂くために座ったんだけど、俺の両隣に青藍と緋色が座るっておかしくないか?普通3人いたら向かいに1人座るもんじゃないか?……あれ、そういえばいつも当たり前のようにこの布陣だったわ。俺今気づくの遅くね?
オーナーと女将さんも「仲が良いですね~」とか言ってるけどもっと不思議がってもいいんですよ⁉えっ、黒主家から事情を聞いてる?恥ずかしいけど事情話してくれててありがとね⁉
「ほらここの茶菓子美味しいんだよ」
「腹減ったらヤれなくなるから食っとけ」
緋色の怪しい言い方が少し気になるけどせっせと給餌する2人を微笑まし気に「どうぞごゆっくり~」と言ってオーナーたちは退室していったけど多分ごゆっくりしないよさせてくれないよこの2人は!
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