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うっかり渡っちゃった編
玉藻真っ裸
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玉藻がアマンベールの所に居る事3日、子狐からヒト形、ヒト形から子狐へとなんとか自力で出来るように。
しかし大半はアマンベールに構い倒され毛並みも艶々、頬もぷっくり桜色、キャスリーナに攫われた時と比べ元気いっぱいである。
迎えに来たジークフリートにも元気に飛びつき喜ばせ、名残惜しまれ王宮へ帰るとそのまま国王の執務室へ足を運び、帰城した事を報告する。
「それと女神アマンベールから手紙を預かって来ました」
ジークフリートが言うと後に控えていた侍従が、銀盆の上に置かれたまま手紙を王へ恭しく差し出す。直ぐ様ペーパーナイフで封を切り、手紙の内容を確認した王は顔を顰める。そして側で書類を持っていたロイズに紅茶を用意するよう言い、ジークフリートと玉藻をソファーへ座るよう促し自身も座る。
「まずはタマモ、アマンベール様に習い体を変化させる事が出来るようになったようだな」
「はい!なりました!」
元気に手を挙げポン、と光に包まれた次の瞬間に子狐になる玉藻。着ていた服からのっそりと出てきてこてりと首を傾げる。
「はうっ、もふもふ・・・・・・コホン、中々上手く変わったものだな」
危うく素が出そうになりロイズに半目で見られる王。視線に気付き取り繕うも乳兄弟にはバレバレである。
「タマモ戻っていいよ」
「きゅぅん」
ジークフリートのひと声でまた光に包まれヒト形に戻った玉藻にその場にいた全員がギョッとする。
察しの良い人は気付いただろう。先ほど服から這い出した玉藻がヒト形に変わったらどうなるかを。
はい、全裸!
しかも何故かバンザイ大股開きでドヤ顔。それにいち早く反応したのはロイズ。王が肩から掛けていたマントを剥がし玉藻の体を包む。
「私が隠しているので服を着て下さい。ゆっくりでいいですよ」
「んむぅ」
あまりの早業に目を丸くしていた玉藻は、ロイズに言われ拙いながらも一生懸命着ていく。その隣に座っていたジークフリートは鼻血を出し倒れている。
「わー!ジーク!!」
「ち・・・父上・・・・・・目に焼き付けました・・・」
「何を!?」
鼻血を出しながらサムズアップする息子に「エロ覚醒⁉」と慄く王だが安心してほしい。まだまだ初心な男の子が同性に興奮しただけだ。
バース性があるとはいえ同性に興奮という時点で、将来の伴侶の選択を3/4捨ててるがな!
(※バース性で子供を産めるのは女性α、β、Ω、男性Ωの4種。ジークフリートは王族なので子供を残す義務が生じ、産めない男性α、βは除外)
着替え終えた玉藻はロイズからお菓子を小皿に分けてもらいご機嫌で食べ始める。ロイズはというと良いタイミングで玉藻に紅茶を飲ませたり、口の回りについた菓子くずを取ったりとせっせと世話を焼いている。
「・・・・・・ロイズ、私の時より甲斐甲斐しい気がするのだが・・・」
「大人と子供を比べないで下さい」
「いや、ジークにはそんなに世話をしないじゃないか」
「王子はしっかり者なので。この子はこの世界に来たばかりだし誘拐までされたんですよ!」
「お前タマモを世話したいだけだよな⁉」
「そうですけど⁉」
王とロイズの不毛な言い合いを見ている周りの執務官は「それより王子の鼻血どうにかしたほうがいいんじゃ・・・・・・」と心配するが、幸せそうな顔をしているからいいか、と様子を見る事にしたようだ。
いいのかそれで⁉・・・・・・うん、いいそうだ。
しかし大半はアマンベールに構い倒され毛並みも艶々、頬もぷっくり桜色、キャスリーナに攫われた時と比べ元気いっぱいである。
迎えに来たジークフリートにも元気に飛びつき喜ばせ、名残惜しまれ王宮へ帰るとそのまま国王の執務室へ足を運び、帰城した事を報告する。
「それと女神アマンベールから手紙を預かって来ました」
ジークフリートが言うと後に控えていた侍従が、銀盆の上に置かれたまま手紙を王へ恭しく差し出す。直ぐ様ペーパーナイフで封を切り、手紙の内容を確認した王は顔を顰める。そして側で書類を持っていたロイズに紅茶を用意するよう言い、ジークフリートと玉藻をソファーへ座るよう促し自身も座る。
「まずはタマモ、アマンベール様に習い体を変化させる事が出来るようになったようだな」
「はい!なりました!」
元気に手を挙げポン、と光に包まれた次の瞬間に子狐になる玉藻。着ていた服からのっそりと出てきてこてりと首を傾げる。
「はうっ、もふもふ・・・・・・コホン、中々上手く変わったものだな」
危うく素が出そうになりロイズに半目で見られる王。視線に気付き取り繕うも乳兄弟にはバレバレである。
「タマモ戻っていいよ」
「きゅぅん」
ジークフリートのひと声でまた光に包まれヒト形に戻った玉藻にその場にいた全員がギョッとする。
察しの良い人は気付いただろう。先ほど服から這い出した玉藻がヒト形に変わったらどうなるかを。
はい、全裸!
しかも何故かバンザイ大股開きでドヤ顔。それにいち早く反応したのはロイズ。王が肩から掛けていたマントを剥がし玉藻の体を包む。
「私が隠しているので服を着て下さい。ゆっくりでいいですよ」
「んむぅ」
あまりの早業に目を丸くしていた玉藻は、ロイズに言われ拙いながらも一生懸命着ていく。その隣に座っていたジークフリートは鼻血を出し倒れている。
「わー!ジーク!!」
「ち・・・父上・・・・・・目に焼き付けました・・・」
「何を!?」
鼻血を出しながらサムズアップする息子に「エロ覚醒⁉」と慄く王だが安心してほしい。まだまだ初心な男の子が同性に興奮しただけだ。
バース性があるとはいえ同性に興奮という時点で、将来の伴侶の選択を3/4捨ててるがな!
(※バース性で子供を産めるのは女性α、β、Ω、男性Ωの4種。ジークフリートは王族なので子供を残す義務が生じ、産めない男性α、βは除外)
着替え終えた玉藻はロイズからお菓子を小皿に分けてもらいご機嫌で食べ始める。ロイズはというと良いタイミングで玉藻に紅茶を飲ませたり、口の回りについた菓子くずを取ったりとせっせと世話を焼いている。
「・・・・・・ロイズ、私の時より甲斐甲斐しい気がするのだが・・・」
「大人と子供を比べないで下さい」
「いや、ジークにはそんなに世話をしないじゃないか」
「王子はしっかり者なので。この子はこの世界に来たばかりだし誘拐までされたんですよ!」
「お前タマモを世話したいだけだよな⁉」
「そうですけど⁉」
王とロイズの不毛な言い合いを見ている周りの執務官は「それより王子の鼻血どうにかしたほうがいいんじゃ・・・・・・」と心配するが、幸せそうな顔をしているからいいか、と様子を見る事にしたようだ。
いいのかそれで⁉・・・・・・うん、いいそうだ。
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