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学園祭編
幕間 理事長室では
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Side 理事長
「はあ!?何故生徒会長がショーに出ている!?」
クソなブランド一家が関わるイベントなぞ業腹だが、ヨハンの手前笑顔を貼り付けてテレビを観ていると、αのオーラを放ちランウェイを歩く帝惟親が映る。
「おい、ヒート棟にいる祐希に連絡を取ってくれ!それと第2体育館に行ってショーを中止させろ!」
今帝は祐希と一緒にヒート棟で過ごしているはず。それなのに帝はショーに出ている。
失敗したのか?それにしては祐希から連絡が来ていない。秘書に連絡を取らせSPを第2体育館へ向かわせる。
「どうしました?Mrスガワラ」
きょとんと首を傾げるヨハンがカッコ可愛い……じゃなくて!反対側にもこてりと傾げるあざとさよ。胸と雌穴がキュンキュンするじゃないか!
「……いや、ちょっとしたトラブルを思い出して。もう対応させたので大丈夫です」
「それは良かった」
はあぅ、その笑顔素敵すぎる!ああ……早くその笑顔を獰猛な表情に変えて貪られたい……
テレビを見つめるヨハンの横顔をうっとり見ていると、秘書が祐希のスマホの電源が入っていないようだと耳打ちしてくる。そういえば邪魔されないように電源は落とすって言ってたな。チッ、ヒート棟は管理棟と医務室しか連絡が取れないんだった。仕方ないのでヒート棟に行って直接確認するように秘書に指示する。
少しイラつきながらテレビに映るショーを観ていると、クソ女がマイクを持ってステージに出て来て顔を顰める。狙っていたαと付き合っていたクソΩの双子の姉。誘惑や虐めを悉く邪魔してきた女。やたらカリスマ性があって生徒に人気があり、情報網と行動力で牛耳って学園を改変させたクソ。
おかげで狙っていたαがクソΩと番になり、そのまま海外の高校に編入してしまった。
そして今年、年の離れたクソ弟が入学してきたから『運命』とのたまうαを奪おうと画策したのに……どこまで私の視界に入るんだ!
ギリ……
この時クソ女を目にした事で嫌な過去を思い出し、頭に血が昇ったのと、その後のクソ弟の姿に不覚にも目を奪われ、項を見て驚いた事で第2体育館へ向かわせたSPとヒート棟へ向かった秘書からの連絡が無い事に気づかなかった。
Side ヨハン
「はあ!?何故生徒会長がショーに出ている!?」
ソファーの向かいにいるΩの臭いフェロモンで気持ちが悪くなりながらもショーを観ていると、急にスガワラが大声を出した。
どうやら惟親がショーに出ているのに気づいたらしい。昨日ヒートフェロモンで絡め取ったと思っていたαが、ショーに出演しているのだからそうなるだろう。
「おい、ヒート棟にいる祐希に連絡を取ってくれ!それと第2体育館に行ってショーを中止させろ!」
SPに指示を出して第2体育館へ向かわせているが残念だったね、彼らは体育館まで辿り着けないよ。なんせ吉永家、八重樫家、帝家が動いてるからね。
「どうしました?Mrスガワラ」
とりあえず僕の仕事であるスガワラの足止めをしないとね。
「……いや、ちょっとしたトラブルを思い出して。もう対応させたので大丈夫です」
「それは良かった」
にっこり微笑んでやると更にフェロモンが濃くなる。コイツ僕で邪な想像しているな。うっとり横顔を見ないでほしい。うっ……キモチ悪い……終わったらあげはの弾力のあるバストで癒されよう。
テレビにあげはが映った途端スガワラの平凡な顔が醜く歪む。あげはに返り討ちに会った事でも思い出したんだろう。逆恨みもいいとこだ。
時が経って愛加をターゲットにしようとしたみたいだけど、愛加は佳加とは違う。佳加は大人しくて自分で抱え込む性格だったし、昔は今のように進化した抑制剤ではなかったから出来たことだ。
しかし愛加はやられたらやり返すタイプだ。しかも番が2人いる。始めから破綻した計画だったんだよ。
ギリ……
おお怖っ、歯ぎしりしてるよ。よっぽどあげはが嫌いなんだろうな。
大丈夫、あげはもスガワラのを蛇蝎のごとく嫌ってるから。
ハハッ、ステージに出て来た愛加を見てあんぐりとしてるよ。あげはが太陽の女神なら今の愛加は月の女神の如く美しい。太陽の女神がいなければ僕も愛加に心を奪われていただろう。それくらい惹きつける力がある。
ああ、項を見て固まってるね。そのまま固まっていてくれ。代わりに僕がスガワラの終わりのカウントダウンを数えておいてあげるから。
……うん、廊下から足音が聞こえる。終わりを告げる足音が。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
理事長クソ言い過ぎ問題とヤる事しか考えていない問題。
そしてあげはのおっぱいを堪能する気満々のヨハン。
「はあ!?何故生徒会長がショーに出ている!?」
クソなブランド一家が関わるイベントなぞ業腹だが、ヨハンの手前笑顔を貼り付けてテレビを観ていると、αのオーラを放ちランウェイを歩く帝惟親が映る。
「おい、ヒート棟にいる祐希に連絡を取ってくれ!それと第2体育館に行ってショーを中止させろ!」
今帝は祐希と一緒にヒート棟で過ごしているはず。それなのに帝はショーに出ている。
失敗したのか?それにしては祐希から連絡が来ていない。秘書に連絡を取らせSPを第2体育館へ向かわせる。
「どうしました?Mrスガワラ」
きょとんと首を傾げるヨハンがカッコ可愛い……じゃなくて!反対側にもこてりと傾げるあざとさよ。胸と雌穴がキュンキュンするじゃないか!
「……いや、ちょっとしたトラブルを思い出して。もう対応させたので大丈夫です」
「それは良かった」
はあぅ、その笑顔素敵すぎる!ああ……早くその笑顔を獰猛な表情に変えて貪られたい……
テレビを見つめるヨハンの横顔をうっとり見ていると、秘書が祐希のスマホの電源が入っていないようだと耳打ちしてくる。そういえば邪魔されないように電源は落とすって言ってたな。チッ、ヒート棟は管理棟と医務室しか連絡が取れないんだった。仕方ないのでヒート棟に行って直接確認するように秘書に指示する。
少しイラつきながらテレビに映るショーを観ていると、クソ女がマイクを持ってステージに出て来て顔を顰める。狙っていたαと付き合っていたクソΩの双子の姉。誘惑や虐めを悉く邪魔してきた女。やたらカリスマ性があって生徒に人気があり、情報網と行動力で牛耳って学園を改変させたクソ。
おかげで狙っていたαがクソΩと番になり、そのまま海外の高校に編入してしまった。
そして今年、年の離れたクソ弟が入学してきたから『運命』とのたまうαを奪おうと画策したのに……どこまで私の視界に入るんだ!
ギリ……
この時クソ女を目にした事で嫌な過去を思い出し、頭に血が昇ったのと、その後のクソ弟の姿に不覚にも目を奪われ、項を見て驚いた事で第2体育館へ向かわせたSPとヒート棟へ向かった秘書からの連絡が無い事に気づかなかった。
Side ヨハン
「はあ!?何故生徒会長がショーに出ている!?」
ソファーの向かいにいるΩの臭いフェロモンで気持ちが悪くなりながらもショーを観ていると、急にスガワラが大声を出した。
どうやら惟親がショーに出ているのに気づいたらしい。昨日ヒートフェロモンで絡め取ったと思っていたαが、ショーに出演しているのだからそうなるだろう。
「おい、ヒート棟にいる祐希に連絡を取ってくれ!それと第2体育館に行ってショーを中止させろ!」
SPに指示を出して第2体育館へ向かわせているが残念だったね、彼らは体育館まで辿り着けないよ。なんせ吉永家、八重樫家、帝家が動いてるからね。
「どうしました?Mrスガワラ」
とりあえず僕の仕事であるスガワラの足止めをしないとね。
「……いや、ちょっとしたトラブルを思い出して。もう対応させたので大丈夫です」
「それは良かった」
にっこり微笑んでやると更にフェロモンが濃くなる。コイツ僕で邪な想像しているな。うっとり横顔を見ないでほしい。うっ……キモチ悪い……終わったらあげはの弾力のあるバストで癒されよう。
テレビにあげはが映った途端スガワラの平凡な顔が醜く歪む。あげはに返り討ちに会った事でも思い出したんだろう。逆恨みもいいとこだ。
時が経って愛加をターゲットにしようとしたみたいだけど、愛加は佳加とは違う。佳加は大人しくて自分で抱え込む性格だったし、昔は今のように進化した抑制剤ではなかったから出来たことだ。
しかし愛加はやられたらやり返すタイプだ。しかも番が2人いる。始めから破綻した計画だったんだよ。
ギリ……
おお怖っ、歯ぎしりしてるよ。よっぽどあげはが嫌いなんだろうな。
大丈夫、あげはもスガワラのを蛇蝎のごとく嫌ってるから。
ハハッ、ステージに出て来た愛加を見てあんぐりとしてるよ。あげはが太陽の女神なら今の愛加は月の女神の如く美しい。太陽の女神がいなければ僕も愛加に心を奪われていただろう。それくらい惹きつける力がある。
ああ、項を見て固まってるね。そのまま固まっていてくれ。代わりに僕がスガワラの終わりのカウントダウンを数えておいてあげるから。
……うん、廊下から足音が聞こえる。終わりを告げる足音が。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
理事長クソ言い過ぎ問題とヤる事しか考えていない問題。
そしてあげはのおっぱいを堪能する気満々のヨハン。
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