【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される

風子

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初めて話す想い

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「ねぇ、あなたとヴィルの話を聞かせて!
あなたは私のもうひとつの魂だけど、生きてるあなたの感情はあなただけのものだから、私には分からないの。
知りたいわ」

「ヴィル様とのことですか?」

「出会いとか好きになった時の話とか。面白そう」

「出会いは、私が一人で庭を眺めていた時に、声を掛けてくださったのが最初です。格好良くて、あまりにも素敵で緊張してしまいました」

「フフフッそうなの?」

「はい。離宮に沢山の白い薔薇を抱えて会いに来てくださったんです。そんなヴィル様を好きになってしまったんです。少し強引なところもあるけれど、実は私、そんなところも好きなんです」

恥ずかしさも忘れてヴィル様への想いが溢れ出す

「子供のように真っ直ぐで、正直で、どんな私も受け入れてくれる優しいヴィル様のことが好きなんです」

「そう‥‥」

「彼を愛しているのです」

「‥‥‥そう‥」

「聖女様、あの」

「ねぇ!ルドルフはどんな人?」

「ルドルフ様は、離宮の辛い生活を救ってくださった人です。私に生きる楽しみを与えてくれました。彼に会う事が待ち遠しくて、彼に会う事が私の喜びだったんです」

「あら?‥‥それは」

「私、兄として慕っていたのですが、今思えばルドルフ様のこと、好きだったんです」

自分の気持ちに正直になれば、きっとそうなのだ

「10歳も歳が下で、子供のような私が彼を好きになってはいけないと思っていたのです」

「そう‥‥なの‥‥」

「私、ルドルフ様のことも好きなんです。私って気が多いですね」

「いいえ‥‥いいのよ‥‥」

私は気が軽くなるように感じた

小さい頃から自分の気持ちを正直に表現することが苦手だった

自分の気持ちを押し込めることが得意だった

けれど今、自分の心の中を見つめると、ヴィル様を素直に愛する気持ちと、ルドルフ様を想い慕う気持ちがあるのを認めることができた


ふぅ‥‥

聖女様はお茶を飲んだ後、溜め息を吐いた


「聖女様」

「いいのよ。あなたの正直な気持ちが聞けて良かったわ。我慢する必要は無いのよ。私とあなたはひとつだもの。遠慮することはないわ」

「はい‥‥」

「あなたが彼らを想う気持ちは解るわ。私も愛してきたから。私の九十九人の血を継ぐ者達も皆、心から彼らを愛してきたから、離れる辛さなら理解してるのよ」

「‥‥はい」

「けれど、私達には人の世界は合わないわ。あなたは不幸になるだけよ。このまま私と行きましょう。決心してくれないかしら?」

「あの、でも」

「この機会はもう訪れないかもしれないの。アリアンが戻ってきてくれた今しかないと思うのよ。アリアン」

迷いの中で返事がすぐに出来ない

自分を見つめたからこそ、ヴィル様とルドルフ様に会いたい気持ちが大きくなってしまった‥‥

二人だけでなく、私の大切な人達が沢山いる

皆の顔が浮かぶ

やっぱりもう会えないのは寂しい

聖女様の思いも理解できる

だからこそ、私はどうしたらいいのか今迷いの中にいた









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