女神に頼まれて村作りをしてみた

ひいらぎ

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女神に頼まれて村作りをしてみた

目標は村にするところから

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「はぁ…はぁ…。やっと……ついた」村の近くまでワープさせると言っていたミーアだったが実際はそこまで近くなく一翔は既にヘトヘトだった。
「お、あんたが女神様が言ってたやつか。俺はバンっつうもんだ。よろしくな」
「あぁ、よろしく。村を作れと頼まれたとこはここか?」
「まぁそうなるな。そこで、一つ相談があるんだが」いきなり不穏な空気を感じ取った一翔は恐る恐る聞く。
「その相談ってのは…?」
「村を作ろうにも資金がない。まずは金を稼がにゃいかん」
「そんなのどうやって稼ぐんだ?」するとバンは怪しく薄ら笑いしながら得意気に答える。

「幸い離れたとこには川もあるし土も良い。農業と釣りでどうにかしよう」不安しかない…。まず村を作るための資金を農業と釣りで稼ぎきれる訳がない。
「大丈夫なのか?そんなんで」
「実はさっき言った川では高級魚が釣れる。農業の方は…まぁなんとかするか」本当に不安しかない。
「なんかもっと女神の力でどうにかできないのか?」
「あのなぁ、この世界出身じゃないからわからないと思うが女神様が俺達に関与してくるなんて普通は無いんだぞ?お前をここに送ってもらっただけでも奇跡だ。とりあえず今は二人しかいない。できることからしていこう」確かに二人だけでは無理がある。幸い一つしかないこの建物もかなりの人が入れそうだ。

「いつかはこいつも修理してやりたいな。昔は時計台だったんだよ」
「だからこんなでかいのか…」
「あぁ。こいつなら人が来ても大丈夫だ。さ、まずは土を耕そうぜ」


「この辺り一面か?」時計台からかなり離れた所にくわを持つ二人の男。今から土を耕し農場を作る
「あぁそうだ。農場は村の外にでけぇのを作りたい」
そう言うとバンはある程度の大きさを書き込んだ紙を渡してきた。そこにはかなりの大きさの農場が書き込まれていた。
「随分デカいな…これ二人でできるか?」
「まずは俺達が食うぶんと少し売るぶんで充分だろう。ま、最終的にはって感じだな」
あれから恐らく3時間。休憩込みでようやく畑を耕し終わった。
「これだけあれば……人が来てもなんとなるな」
「そう……だな。疲れた」
休む暇もなくバンは歩きだした。一翔もついていく。
「この苗を使って育てていこうかなと思ってる。比較的育てやすいやつらしい」
「あー……トマトか。こっちにもあるのか」
異世界にもトマトがある。という事実に一翔は少しの好奇心を抱きながら苗を受けとる。
「支柱的なのはあるか?」
「支柱?ないけどどうした?」
「俺の知ってるトマトなら必要なんだよ」
一翔の知ってるトマトのイメージをバンに説明する。一通り聞き終えるとバンが口を開いた。
「よし。なら一応用意するか。探せばその位はどこかにしまってるはずだ」


支柱を探し始めて一時間。見つからない。どこにでもありそうだが……見つからない。自信満々に探し始めたのだが全然見つからない。最初に口を開いたのは一翔だった。
「よし。見つからないなら作っちゃおう。そこの木材とノコギリがあれば繋ぎ位にはなるだろ」
「うーん…それしか無さそうだな。わかった。ノコギリと木材持っていってくれ。台出すから」そう言うとバンは台を持ちながら外へ向かう。台を置いて木材を置いて一翔が支柱を作り出す。
「前の世界でもこういう事はしてたのか?」
「いや、良くしてた訳じゃないんだけど…。学校の授業で何回かやった位かな…」
「へぇ、そっちの学校ではそんな事もやるのか」
「やり方さえ分かれば大した事ないさ。さ、こんなもんかな」5つの支柱を作り終えて一翔が一息ついた。
「にしても苗が少ないなぁ…もう少し欲しいんだけど…」
「苗はもう少ししたらまだ届く予定だぞ。最悪種の取り方は知ってる」
「種から上手く育てられるのか?」
「自信はない」バンはばつ悪そうに目を反らした。まぁ、話では3日位したら届くらしいし、大丈夫かな。
「とりあえず植えちゃうか。ビニールとかはまだ夏だからゆっくり作れば良いだろう」
「そうだな。どの辺に植える?」
「はじっこの方にしようと思ってる」汚い図で大体の場所を説明しながらバンが苗を持つ。一翔も支柱を持って後をついていく。


「へい。これで終わり。さぁ休もう」畑に苗を植え終わった時には既に日が沈みかけていた。
「あぁ、疲れた。歩き疲れてそのまま重労働……死ぬわこりゃ」
「飯ならあるから速く戻ろう…俺も駄目だわ」

村作り進歩率0.1%  まだまだこれから!
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