余生尽きるまで愛して

猫又

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うわぁぁぁぁあ!!忘れてたァァ!!

今、母とデパートにある服屋の前に立っています。

「さぁ、行くわよ。母さん、久々に張り切っちゃうんだから!!」

母さんは僕か逃げられないように方をがっしり掴んで服屋の中へと連れていく。


1着...3着...7着...。


「母さん!もう1時だよ。夢中になりすぎ!!」

時間を忘れ服を選ぶ母さんに声をかける。

「あ、あらあらもうそんな時間?」

「うん!そうだよ。流石に僕お腹すいちゃったよ...」

「そうね。お昼の時間ね。」

お腹がすいたと伝えると母さんは一旦服選びをやめて気に入った服を会計しに言った。

その間、僕は服屋の入口隅で待っていた。母が会計してる間暇だったので髪の毛を弄りながら待っていた。

すると、目の前を通った男の人3人組に声をかけられる。皆、身長が高くて整った顔をしていたけど僕は怖くて仕方がなかった。

「ねえ、そこのかわい子ちゃん」

「ひぃ...」

怖がる僕を見ても尚話しかけてくる。

「暇なら僕たちとデートしに行かない?」

人とまともに話したことの無い僕は怖くてプルプルと震える。

「あぁ、怖がらないで、俺ら悪い人じゃないよ。ただ、とっても可愛くてつい声をかけちゃったんだ。」

この人たちは僕が女の子に見えているようだ。

「あ...えと...ぁう...」


コミュ障が発動する。
上手く喋れなくて恥ずかしくてボンッ!と顔が赤くなる。そして怖くって目尻に溜まっていた涙がポロッと流れる。

ちゃんと言わなきゃ...断らないと...と思った僕は顔を上げようとしたが上手く行かず逆に俯いてしまう。

「え、大丈夫!?」

突然泣き出した僕にオロオロとする3人に気付かず何か言葉を発しないとと頭を巡らせてる僕はボソッと喋る。

「......り...す...」

「りす?」

「ぁ...あの...こ、困りま...す。」

男の人の目を見て言おうとした結果どうしても上目遣いになってしまう。

もじもじしながらも男の人の目を見て困りますと言えた自分を褒める。

赤い顔に涙ともじもじ上目遣いの扇情的な顔に男の人たちは普通でいられるはずもなくそれを見ていた男の人も周りの人も一瞬固まったかと思うと胸を押えて崩れ落ちた。

男の人たちはそれぞれ「グハッ」「ヴ...」「尊い...」

と呻いていて大丈夫かなと思い不安になったが逃げるならこのタイミングだと思って涙を袖で拭いて母の元へ急いで戻った。

母の元へ行くとちょうど会計が終わったらしく母はニコニコ顔で手を引く。

「さ、フードコート行きましょうね!!」

コクっと頷く。
店の外を出た時にまだ男の人はいるのだろうかとドキドキしたけど既に居なくなっており安心する。

その後フードコートで好きな物を食べた僕はその後も母の買い物に付き合い香水やら保湿クリームなどを買ってもらった。

帰る頃には既に外は暗くなっていた。
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