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ACT12 腸詰帝国潜入作戦

#34 リコ⑭

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「言われなくてもわかってるって! だからってどうすればいいんだよ!」

 無理やり180度開脚させられた股の中心部を、明らかに触手の1本が狙っている。

 その向こうで大ダコが残った目を欲情にぎらつかせ、オウムのくちばしに似た口をパクパクさせていた。

 せめて両手が自由なら、必殺技のおっぱいビームでこんなタコ、瞬殺できるのだが、いかんせん両手首にも触手が巻きついていて、とても乳首まで指を持っていくことができないのだ。

『なんとかその触手を引きちぎるのです。VOL.2のパワーでは難しいかもしれませんが、そこをなんとか』

 イオは簡単に言うけれど、タコ怪獣の腕力は半端ない強さだった。

「くぬううううううっ!」

 思いっきり力をこめても数センチ伸びるだけで、事態の解決にはほど遠い。

 その間にもくねりながら伸びてきた触手がリコのレオタードのVゾーンに到達し、くっきり刻まれた割れ目をゆっくり上下になぞり始めた。

「こ、こら、や、やめろ」

 時ならぬ快感に襲われ、ぶるっと身震いするリコ。
 
 ハルに凌辱されかけた名残りなのか、局部がひどく敏感になってしまっている。
 
 相手は不気味なタコ怪獣の触手だというのに、うちはいったい何を…?

 今この瞬間も、ハルはプールサイドのデッキチェアに寝そべって、タコに犯されるリコをおかずにして、悠々とオナニーに耽っているに違いない。

 いけない。

 このままではますますハルを喜ばせてしまう。

 だってレオタードのあの部分が、なんかぬるぬるして、色が変わって…。

「あふん」

 リコの喉が鳴り、甘い吐息が吐き出された。

 レオタードの縁をめくり、ついに触手の先が中に侵入してきたせいだ。

 くちゅくちゅといやらしい音を立て、生肉の間を冷たい触手が這いまわる。

 リコは無意識のうちに自分から腰を突き出していた。

 も、もう…だめ…。

 好きにして…。

 半ば投げやりな気分でそう思った時である。

「リコさまあ! おまたせしましたあ!」

 大タコの頭のはるか上から、黒い影が降ってくるのが眼に入った。

 白いレースに縁どられた黒いフレアミニを翻し、ピンクのパンティ晒して石礫のようにアリアが落ちてくる。

 いや、あのゴスロリ調メイド服アーマーは、正確に言えばブラックアリアンのものに違いない。

 アリアンは、両手に杖のようなものを持っている。

 戦士というより、魔法少女みたいないで立ちだ。

 タコの真上にさしかかると、アリアンが杖を振り上げて叫んだ。

「くらえ! メテオシュート!」

「な、なにい?」

 あんぐりと口を開いたリコの眼に、

 杖とともに突き出されたアリアンの両手のひらー。

 その中心に燃え盛る火球が膨れ上がる光景が、CG合成のようにありありと焼きついた。
 
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