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残虐解体博覧会
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意識を失っていたのは、ほんの数秒のことだった。
すぐにやってきた左太腿への斬撃で、蓮月は絶叫しながらベッドの上で跳ねあがった。
霧吹きで吹いたように噴き上がる血煙。
耳障りな破裂音が響いたかと思うと、異臭があたりに立ち込めた。
強烈な痛みに大腸が収縮し、肛門から糞便を漏らしてしまったのだ。
が、羞恥など感じている場合ではなかった。
空気中に漂う、ピンク色の血液粒子で構成された靄。
その向こうに、切り離された左足を掲げた三角頭の巨漢が見えた。
黒い網タイツに包まれた蓮月の左足は、まるでエロチックなオブジェの一部のようだ。
切断面の中央からは先の割れた白い骨が飛び出ており、周囲を弾けた肉と皮膚が花弁みたいに縁どっている。
あふれ出る鮮血が脂の乗った太腿に垂れるさまは、我ながら官能的とさえいえるほどだ。
が、三角錐の被り物を被った怪人は、興味なさげにそれを後ろに投げ捨てただけだった。
「痛い、痛い痛い痛いっ!」
血まみれの胴体をばたつかせ、蓮月は泣き喚いた。
手足を切断された蓮月は、今や小学生くらいの体長しかない。
切株状の四肢のつけ根からはどくどくと鮮血があふれ出し、ベッドに敷かれたブルーシートを濡らしていく。
肉の爆ぜた切断面から飛び出した先の欠けた骨、千切れた神経組織、鮮血を噴き出す血管、爆ぜた脂肪…。
悪夢のような光景に、蓮月の奥歯がガチガチと音を立てる。
あたしは死なない…。
あたしは死なない…。
ぎゅっと目を閉じ、念仏のようにそう心の中で唱えてみた。
だって、乙都は言ったもの。
この躰は、生体マイクロチップとやらでできていて、ほとんど不老不死なのだと。
その証拠に、この前”こっち”で弓削氷見子に襲われ、内臓を引きずり出されても、あたしは死ななかった。
かき集めた臓物を腹腔の中に押し込んだだけで、いつのまにか元に戻っていたのだ。
と、その時だった。
「残念だったね、レンゲちゃん」
聞き慣れた声がして、蓮月は目を開けた。
「あ・・・」
進み出た小柄な人影に、一瞬痛みを忘れ、悲鳴が途切れた。
希望で胸が高鳴った。
やっぱり、助けに来てくれたんだ!
が、すぐにひんやりとした疑念が喉元にせり上がった。
でも…。
”残念だった”って、どういうこと?
「あれは全部嘘。生体マイクロチップなんて都合のいいもの、この世に存在するはずないじゃない!」
蓮月の心を読んだかのように、乙都が言った。
さっきまでとは打って変わった、ひどく意地悪そうな目つきをしている。
「乙都…?」
唖然とした。
「だからあんたはここで死ぬの。そのみっともない姿のまま、死ぬまで私の下僕たちにレイプされるのよ」
すぐにやってきた左太腿への斬撃で、蓮月は絶叫しながらベッドの上で跳ねあがった。
霧吹きで吹いたように噴き上がる血煙。
耳障りな破裂音が響いたかと思うと、異臭があたりに立ち込めた。
強烈な痛みに大腸が収縮し、肛門から糞便を漏らしてしまったのだ。
が、羞恥など感じている場合ではなかった。
空気中に漂う、ピンク色の血液粒子で構成された靄。
その向こうに、切り離された左足を掲げた三角頭の巨漢が見えた。
黒い網タイツに包まれた蓮月の左足は、まるでエロチックなオブジェの一部のようだ。
切断面の中央からは先の割れた白い骨が飛び出ており、周囲を弾けた肉と皮膚が花弁みたいに縁どっている。
あふれ出る鮮血が脂の乗った太腿に垂れるさまは、我ながら官能的とさえいえるほどだ。
が、三角錐の被り物を被った怪人は、興味なさげにそれを後ろに投げ捨てただけだった。
「痛い、痛い痛い痛いっ!」
血まみれの胴体をばたつかせ、蓮月は泣き喚いた。
手足を切断された蓮月は、今や小学生くらいの体長しかない。
切株状の四肢のつけ根からはどくどくと鮮血があふれ出し、ベッドに敷かれたブルーシートを濡らしていく。
肉の爆ぜた切断面から飛び出した先の欠けた骨、千切れた神経組織、鮮血を噴き出す血管、爆ぜた脂肪…。
悪夢のような光景に、蓮月の奥歯がガチガチと音を立てる。
あたしは死なない…。
あたしは死なない…。
ぎゅっと目を閉じ、念仏のようにそう心の中で唱えてみた。
だって、乙都は言ったもの。
この躰は、生体マイクロチップとやらでできていて、ほとんど不老不死なのだと。
その証拠に、この前”こっち”で弓削氷見子に襲われ、内臓を引きずり出されても、あたしは死ななかった。
かき集めた臓物を腹腔の中に押し込んだだけで、いつのまにか元に戻っていたのだ。
と、その時だった。
「残念だったね、レンゲちゃん」
聞き慣れた声がして、蓮月は目を開けた。
「あ・・・」
進み出た小柄な人影に、一瞬痛みを忘れ、悲鳴が途切れた。
希望で胸が高鳴った。
やっぱり、助けに来てくれたんだ!
が、すぐにひんやりとした疑念が喉元にせり上がった。
でも…。
”残念だった”って、どういうこと?
「あれは全部嘘。生体マイクロチップなんて都合のいいもの、この世に存在するはずないじゃない!」
蓮月の心を読んだかのように、乙都が言った。
さっきまでとは打って変わった、ひどく意地悪そうな目つきをしている。
「乙都…?」
唖然とした。
「だからあんたはここで死ぬの。そのみっともない姿のまま、死ぬまで私の下僕たちにレイプされるのよ」
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