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#7 不穏な会話②
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「じゃ、いつもみたいに、先っぽにミルク、塗りますからね…。あん、くすぐったい」
看護師が、声をひそめて言う。
背筋がぞくっとするほど、なんだか淫靡な声だった。
「はい、お口開けて。あーん。舌の上に、お薬乗せますからね」
近藤さんは大人しい。
いったい何が起こっているのか、どうやら言われるがままになっているようだ。
「そうそう、いい子ね。そしたら、ほおら、これ、くわえて。噛んじゃだめよ、痛いから」
そして、始まった。
ちゅうちゅうと、何かを吸う音が。
お、おい。
わけもなく、下半身が熱くなる。
カテーテルが、ぞわりと動く。
先っぽに、ミルク?
くわえる?
噛んじゃ、ダメ?
それに、さっき聞こえた、あの、衣ずれの音・・・。
それから、この、ちゅうちゅうって音・・・。
パズルのピースが、だしぬけに頭の中でひとつに合わさった。
そんな、まさか!
次の一瞬、僕は無意識のうちに、ベッドの上に上体を起こしていた。
あのふたり、何をやってるんだ?
ちょ、ちょっと、待てよ。
い、いいのかよ? 病院で、そんなエッチなことして!
「あん、やだ、いやん」
まるで嬌声みたいな看護師の声。
激しくなる、チュウチュウの音。
「そんなに強く、吸わないで。硬くなっちゃうよ」
再び看護師の声が聞こえた、ちょうどその時だった。
「由井颯太さん、お昼ですよ~」
食器の揺れるガチャガチャという音とともに、カーテンの向こうで、乙都が僕の名を呼ぶ声がした。
看護師が、声をひそめて言う。
背筋がぞくっとするほど、なんだか淫靡な声だった。
「はい、お口開けて。あーん。舌の上に、お薬乗せますからね」
近藤さんは大人しい。
いったい何が起こっているのか、どうやら言われるがままになっているようだ。
「そうそう、いい子ね。そしたら、ほおら、これ、くわえて。噛んじゃだめよ、痛いから」
そして、始まった。
ちゅうちゅうと、何かを吸う音が。
お、おい。
わけもなく、下半身が熱くなる。
カテーテルが、ぞわりと動く。
先っぽに、ミルク?
くわえる?
噛んじゃ、ダメ?
それに、さっき聞こえた、あの、衣ずれの音・・・。
それから、この、ちゅうちゅうって音・・・。
パズルのピースが、だしぬけに頭の中でひとつに合わさった。
そんな、まさか!
次の一瞬、僕は無意識のうちに、ベッドの上に上体を起こしていた。
あのふたり、何をやってるんだ?
ちょ、ちょっと、待てよ。
い、いいのかよ? 病院で、そんなエッチなことして!
「あん、やだ、いやん」
まるで嬌声みたいな看護師の声。
激しくなる、チュウチュウの音。
「そんなに強く、吸わないで。硬くなっちゃうよ」
再び看護師の声が聞こえた、ちょうどその時だった。
「由井颯太さん、お昼ですよ~」
食器の揺れるガチャガチャという音とともに、カーテンの向こうで、乙都が僕の名を呼ぶ声がした。
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