79 / 88
#78 東病棟ナース・ステーションの謎③
しおりを挟む
「邪魔なんだよ! この循環器内科のイヌめ!」
ユズハの爪が蓮月に襲いかかる。
メスのごとく鋭い爪が、蓮月のビキニアーマーを切り裂いた。
片方の乳房がこぼれそうになり、乳白色の肌に赤い血の筋が走った。
が、蓮月はひるまない。
下着も露わにマイクロミニを翻し、ユズハの長い右腕を膝で跳ね上げると、その細い首をハサミの刃で挟む。
ジョキン。
耳障りな音が響き渡り、電柱のように背の高いユズハの首の付け根から、どっとばかりに血柱が上がった。
ごつん。
鈍い音とともに、床でその燭台みたいな頭部がバウンドした。
棒切れのように倒れこんでいくユズハ。
あっけない最期だった。
「ざまあ」
勝ち誇ったように、蓮月がひとりごちた時だった。
蓮月の背後に、影が立った。
ガシガシとコンドウサンの残骸を食っていた、あのスチール製のロッカーだ。
ロッカーの扉が開き、やにわに蓮月の躰を後ろから挟み込んだ。
そこに、鰐みたいに四本の足を動かして、生きたベッドが突進した。
「ぐはっ」
ロッカーとベッドに挟まれ、蓮月が血反吐を吐く。
四方から器具たちが集まってきて、蓮月を取り囲んでいく。
点滴スタンドから触手のようにチューブが伸び、蓮月の首に巻きついた。
別のチューブは破れたビキニアーマーから中に入り込み、ぎりぎりと乳房を搾り上げている。
と、ふいにドアの一部がスライドし、カチャカチャと耳障りな音を立て、巨大な機械が現れた。
手術用ロボットだった。
ロボットは、獲物を狙うカマキリみたいに、二本のアームを振り上げて蓮月に迫っていく。
右のアームの先は幅広のメス、左のアームの先はマジックハンドになっている。
ベッドや事務机が脇に退き、神を迎え入れる信徒のように、医療用ロボットに道を開ける。
「や、やめろ!」
蓮月が悲鳴を上げた。
このアマゾネスまがいの戦士には、珍しいことだった。
切れ長の目が極限まで見開かれ、今にも眼窩から飛び出しそうだ。
下腹の上までめくれ上がったスカートの下からのぞく白いパンティに、黒い染みが拡がっていく。
が、ロボットは容赦なかった。
メスが振り下ろされ、蓮月の躰の正面を切り裂いた。
正中線に沿って胸の谷間から陰部までを、ビキニアーマーとスカートや下着もろともに一気に切り裂くと、続いて無駄のない動作で、左のアームをずぶりと傷口に突っ込んだ。
ベリベリベリッ。
皮膚が引きちぎれ、爆ぜた脂肪が飛び出した。
「あ、あ、あ、あ、あ」
すさまじい快感に打ち震えるように、蓮月が痙攣し、口から血の泡を吹く。
どぼどぼと湿った音を立て、開かれた傷口から鮮血があふれ出た。
その中に突っ込まれたアームが、ずるっ、ずるっと、肉色の何かを引きずり出していく。
「あ、ああ…や、や、めて…」
妙に官能的な声で喘ぐと、蓮月の眼球が、眼窩の中でゆっくりと裏返った。
潮時だった。
僕は床に身を横たえると、左右に胴を振りながら、生きた器具たちの間を、等身大の一匹の蚯蚓になりきって、周囲に気づかれぬよう、そっと移動し始めた。
ユズハの爪が蓮月に襲いかかる。
メスのごとく鋭い爪が、蓮月のビキニアーマーを切り裂いた。
片方の乳房がこぼれそうになり、乳白色の肌に赤い血の筋が走った。
が、蓮月はひるまない。
下着も露わにマイクロミニを翻し、ユズハの長い右腕を膝で跳ね上げると、その細い首をハサミの刃で挟む。
ジョキン。
耳障りな音が響き渡り、電柱のように背の高いユズハの首の付け根から、どっとばかりに血柱が上がった。
ごつん。
鈍い音とともに、床でその燭台みたいな頭部がバウンドした。
棒切れのように倒れこんでいくユズハ。
あっけない最期だった。
「ざまあ」
勝ち誇ったように、蓮月がひとりごちた時だった。
蓮月の背後に、影が立った。
ガシガシとコンドウサンの残骸を食っていた、あのスチール製のロッカーだ。
ロッカーの扉が開き、やにわに蓮月の躰を後ろから挟み込んだ。
そこに、鰐みたいに四本の足を動かして、生きたベッドが突進した。
「ぐはっ」
ロッカーとベッドに挟まれ、蓮月が血反吐を吐く。
四方から器具たちが集まってきて、蓮月を取り囲んでいく。
点滴スタンドから触手のようにチューブが伸び、蓮月の首に巻きついた。
別のチューブは破れたビキニアーマーから中に入り込み、ぎりぎりと乳房を搾り上げている。
と、ふいにドアの一部がスライドし、カチャカチャと耳障りな音を立て、巨大な機械が現れた。
手術用ロボットだった。
ロボットは、獲物を狙うカマキリみたいに、二本のアームを振り上げて蓮月に迫っていく。
右のアームの先は幅広のメス、左のアームの先はマジックハンドになっている。
ベッドや事務机が脇に退き、神を迎え入れる信徒のように、医療用ロボットに道を開ける。
「や、やめろ!」
蓮月が悲鳴を上げた。
このアマゾネスまがいの戦士には、珍しいことだった。
切れ長の目が極限まで見開かれ、今にも眼窩から飛び出しそうだ。
下腹の上までめくれ上がったスカートの下からのぞく白いパンティに、黒い染みが拡がっていく。
が、ロボットは容赦なかった。
メスが振り下ろされ、蓮月の躰の正面を切り裂いた。
正中線に沿って胸の谷間から陰部までを、ビキニアーマーとスカートや下着もろともに一気に切り裂くと、続いて無駄のない動作で、左のアームをずぶりと傷口に突っ込んだ。
ベリベリベリッ。
皮膚が引きちぎれ、爆ぜた脂肪が飛び出した。
「あ、あ、あ、あ、あ」
すさまじい快感に打ち震えるように、蓮月が痙攣し、口から血の泡を吹く。
どぼどぼと湿った音を立て、開かれた傷口から鮮血があふれ出た。
その中に突っ込まれたアームが、ずるっ、ずるっと、肉色の何かを引きずり出していく。
「あ、ああ…や、や、めて…」
妙に官能的な声で喘ぐと、蓮月の眼球が、眼窩の中でゆっくりと裏返った。
潮時だった。
僕は床に身を横たえると、左右に胴を振りながら、生きた器具たちの間を、等身大の一匹の蚯蚓になりきって、周囲に気づかれぬよう、そっと移動し始めた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
10秒で読めるちょっと怖い話。
絢郷水沙
ホラー
ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる