臓物少女

戸影絵麻

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#55 悪魔の契約②

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 機動隊員たちが動き出した。
 明めがけて一斉に走ってくる。
「うひょー!」
 奇声を上げ、股間を突き出す明。
 その中心から生えたイチモツは、天を衝かんばかりに勃起し、収穫直前のバナナのごとく反り返っている。
 脳内にドーパミンがドバドバ噴出し、明は歓喜の渦に呑み込まれ、正常な思考を失っていた。
 己の股間から突き出た肉のバナナを右手で握ると、慣れた手つきでシコシコ扱き出す。
 左手はあばらの浮き出た胸を弄り、乳首を探り当てると、扱きに合わせて弄り始めた。
 キ、キモチ、イイ・・・。
 明の口が半開きになり、一滴、涎が垂れた。
「取り押さえろ!」
 わらわらと駆け寄る機動隊員たち。
 伸びてくる手をかわして、明はまた走り出す。
 股間でたわわに実った性器が揺れる。
 急角度で湾曲しているため、包皮の剥けた亀頭が下腹に当たり、それがまた何とも言えず快感だ。
「ひょおー! ひょおー! うひょひょひょー!」
 技と亀頭を下腹に触れさせるため、明は故意に飛び跳ねる。
 そのいかにも人を馬鹿にしたような動きに、機動隊員や警官たちの怒りが爆発した。
「ふざけやがって! 尻の化け物が死んだと思ったら、今度は頭のイカレタ露出狂か!」
「何だあの態度は! くう、あいつ、撃ち殺していいですか?」
 明は両手で乳首を弄り捲りながら、狂ったピエロのように踊り出す。
 股間で上下左右に跳ねまわる勃起陰茎の感触が気持ちよくてたまらないのだ。
 と、そこへー。
「何やってんのよ!」
 怒声とともに、あの女刑事が目の前に立ちはだかった。
「やめなさい!」
 踵を返して逃げ出そうとした、その瞬間ー。
「あひゃ?」
 明は頓狂な声を発して固まった。
 笹原刑事の右手が、明の股間に伸びている。
 それだけでなく、カチコチのフランクフルトソーセージと化した陰茎を、ぎゅっと握りしめているのだ。
「ふわ・・・」
 明の眼がうつろになった。
 女性に性器を握られるなど、陰キャの弱者男性の代表格である彼にとって、むろん、これが初めての体験だったからである。
  

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