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第一章
一緒に探そう
しおりを挟む俺の話とおじさんの言葉に今度は麗奈の友達が質問してきた。
「でももし一朗くんが本当に当時の特攻隊員ならタイムリープ?転生?してきたってことだよね?」
ミナミが言うと続けてナナとナミも聞いてくる。
「ってことは住む場所も帰る場所もないってこと?」
「一朗くんはどこに住んでたの?」
二人の質問におれは
「ここは新潟県なんだよね?実は俺の生まれも新潟県だから父と母がいるかもしれな...」
言いかけて俺は黙った。
もし今、本当に2025年だったとしたら父も母も戦争が終わってから生きてたかもしれないが今はもう寿命で亡くなってると頭によぎった。
「あっ弟たち。俺には弟と妹がいる。もしかしたら生きてるかも知れない」
でも生きていても当時弟は13歳、妹は10歳だから90歳以上ってことになる。
それを思うと不安になった。
もしかしたら...。
そんな気持ちになってると
「一緒に探そうよ!弟さんと妹さん。きっと生きてるよ!今は平均寿命が昔より伸びてるし諦めるのは早いよ」
麗奈が俺の手を握り言った。
そしておじさんが協力するよと言ってくれた。
手掛かりなんて今の俺には数少ないが知ってることを全て話した。
「今日は家に泊まりなさい。明日一緒にいろいろ探してみよう」
話してる内に夕方になった。
バーベキューの後片付けをしながら帰るところのない俺におじさんは宿を提供してくれた。
麗奈の友達は帰るみたいだが明日俺の弟と妹の探す協力をしてくれることになった。
「みんなありがとう」
俺は深々と頭を下げた。
海をあとにすると四角の乗り物がありみんなそこに荷物を入れる。
俺は戦車以外見たことがない。
そのときにこれが車と言うことを知った。
みんなで車に乗り友達を送り届けたあと俺たちは麗奈の家に向かった。
見たこともない景色に驚きが隠せない。
家が色とりどりでもう外は薄暗くなってきたのに明かりが灯ってる。
ある家の前に車が止まる。
ここが麗奈の家だ。
なんて立派で大きい家なんだろう。
俺は緊張しながら家に入った。
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