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2. 夢見る雑草
存在
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しばらくAの研修の事などを話した後、つまみを頼みいつしか中城の緊張もなくなり始めた。
話の流れから会社、仕事、同僚の話になっていった。
突然Aが、
「Bさんと仲良いですか?」
と聞いてきた。
Bという男は、中城より3つ年上で経理部の課長だ。頭が良く、Bの同期の中でもずば抜けて出世が早く将来有望であった。中城とBは役職の差があるものの、性格が合い中城の数少ない気兼ねなく話せる一人であった。しかし、顔はお世辞にもいいとは言えず、クマさんというあだ名がピッタリだった。
本人は独身生活を謳歌しているようで基本的に気が利き優しい性格から誰にも好かれていた。
「B?まぁ、よく話すけど。どうして?」
「よく話されてる見かけるので、仲良いのかなーって。」
「まぁ、いい奴だしね。仕事できるし。話合うし。馬鹿な話ばっかりだけどね。」
「すごいですよね、Bさん。お若いのに課長で、この前も社長に呼ばれたりしてましたし。」
Bは仕事に対して自分の基準がしっかりしていた。出社も早く、仕事に対しての熱意も人一倍強かった。Aだけでなく誰しもが、尊敬できるであろう。
しかし、今この場でBの話が盛り上がりつつある状況に中城は少し面白くない気持ちが生まれていた。
「でも、あいつクマさんだからなー。」
それを聞いてAはケラケラ笑いながら、
「でも、Bさんはあの見た目もかわいいですよ。」
「そうかなー。」
中城は話題を変えたい衝動にかられた。
しかし、Aは
「この前Bさんにもご飯さそわれたんです。その時は、丁度繁忙期でいけなかったんですけど。」
中城は面白くない気持ちを隠しつつ、一瞬違和感も感じた。「Bさんにも、、、」
[もっ!!?]
中城はお酒で思考力が落ちた頭で考え出した。[他にも誰かに誘われているのか、いや、もし今日の事に対する[も]だとしたら
俺以外にBに誘われたというか意味か。でも、おれは誘ってないし。]
Aでなかったら気にも留めない小さな違和感のはずだが、中城はAとよく話す人や繋がりを思い出し答えを出そうとした。
「へーー、いいじゃん。行ってきなよ。」
中城は、平然を装い自分の思いと反対の事を
言った。
Aは視線を上の方に向け、
「そうなんですよね。何回か誘われてて、いつもタイミングが合わないんですよね。」
と呟くように言った。
何回かという言葉にいよいよ耐えられなくなった中城は、
「他にも誘われたりしてるの?」とあくまで平然を装いながら質問した。
Aは一瞬考える素振りをしたが、笑顔に戻り、
「それ以外はないですね。私もそんなに積極的に飲みに行く方ではないので。」
中城は先ほどの[も]の疑惑に終止符を打った。しかし、Bに対して今まで感じたことのない感情が芽生えた。嫉妬に似た、不快感、、、
中城は無理やり話題を変えようと、プライベートの質問をした。Aは意外にも体を動かす事が好きという事や近いうちに一人暮らしをしようと思っている、彼氏はいない、アニメが好き、過去に喫茶店で働いていたというような事を話してくれた。
Aはいつも笑顔を見せ、何を話しても興味を持って聞いてくれた。内心感情の起伏は激しいが中城は、Aと話しているととにかく楽しくてAの世界に浸っていった。
突然、中城は思い出した。
[あ、妻にご飯いらないって言ってなかったな。]
過去連絡をしないで、夕飯をいらないと言うとその事では何度も妻と喧嘩していた。しかし、中城にとって無意識だろうが、Aという存在と共有する空間に、妻へ連絡をする1秒ですら無駄にはしたくなかった。
フワフワした感覚の中、時は動き出した。
昨日までを全て忘れて。
話の流れから会社、仕事、同僚の話になっていった。
突然Aが、
「Bさんと仲良いですか?」
と聞いてきた。
Bという男は、中城より3つ年上で経理部の課長だ。頭が良く、Bの同期の中でもずば抜けて出世が早く将来有望であった。中城とBは役職の差があるものの、性格が合い中城の数少ない気兼ねなく話せる一人であった。しかし、顔はお世辞にもいいとは言えず、クマさんというあだ名がピッタリだった。
本人は独身生活を謳歌しているようで基本的に気が利き優しい性格から誰にも好かれていた。
「B?まぁ、よく話すけど。どうして?」
「よく話されてる見かけるので、仲良いのかなーって。」
「まぁ、いい奴だしね。仕事できるし。話合うし。馬鹿な話ばっかりだけどね。」
「すごいですよね、Bさん。お若いのに課長で、この前も社長に呼ばれたりしてましたし。」
Bは仕事に対して自分の基準がしっかりしていた。出社も早く、仕事に対しての熱意も人一倍強かった。Aだけでなく誰しもが、尊敬できるであろう。
しかし、今この場でBの話が盛り上がりつつある状況に中城は少し面白くない気持ちが生まれていた。
「でも、あいつクマさんだからなー。」
それを聞いてAはケラケラ笑いながら、
「でも、Bさんはあの見た目もかわいいですよ。」
「そうかなー。」
中城は話題を変えたい衝動にかられた。
しかし、Aは
「この前Bさんにもご飯さそわれたんです。その時は、丁度繁忙期でいけなかったんですけど。」
中城は面白くない気持ちを隠しつつ、一瞬違和感も感じた。「Bさんにも、、、」
[もっ!!?]
中城はお酒で思考力が落ちた頭で考え出した。[他にも誰かに誘われているのか、いや、もし今日の事に対する[も]だとしたら
俺以外にBに誘われたというか意味か。でも、おれは誘ってないし。]
Aでなかったら気にも留めない小さな違和感のはずだが、中城はAとよく話す人や繋がりを思い出し答えを出そうとした。
「へーー、いいじゃん。行ってきなよ。」
中城は、平然を装い自分の思いと反対の事を
言った。
Aは視線を上の方に向け、
「そうなんですよね。何回か誘われてて、いつもタイミングが合わないんですよね。」
と呟くように言った。
何回かという言葉にいよいよ耐えられなくなった中城は、
「他にも誘われたりしてるの?」とあくまで平然を装いながら質問した。
Aは一瞬考える素振りをしたが、笑顔に戻り、
「それ以外はないですね。私もそんなに積極的に飲みに行く方ではないので。」
中城は先ほどの[も]の疑惑に終止符を打った。しかし、Bに対して今まで感じたことのない感情が芽生えた。嫉妬に似た、不快感、、、
中城は無理やり話題を変えようと、プライベートの質問をした。Aは意外にも体を動かす事が好きという事や近いうちに一人暮らしをしようと思っている、彼氏はいない、アニメが好き、過去に喫茶店で働いていたというような事を話してくれた。
Aはいつも笑顔を見せ、何を話しても興味を持って聞いてくれた。内心感情の起伏は激しいが中城は、Aと話しているととにかく楽しくてAの世界に浸っていった。
突然、中城は思い出した。
[あ、妻にご飯いらないって言ってなかったな。]
過去連絡をしないで、夕飯をいらないと言うとその事では何度も妻と喧嘩していた。しかし、中城にとって無意識だろうが、Aという存在と共有する空間に、妻へ連絡をする1秒ですら無駄にはしたくなかった。
フワフワした感覚の中、時は動き出した。
昨日までを全て忘れて。
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