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9.フイエウ共和国での遭遇

サクラと今後の予定を語る

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食事をしているサクラを見ていると、ラウール達もお腹が空き、結局遅い昼食兼早い夕食を摂った。なんだかんだと動き回っていて、疲れていた様子だ。

食事をとりながらもサクラの話を聞いていたら、宿も決まっていないという事で一緒の宿にすることにした。お金もあまりないと言うため、お金も初めは貸しとしておくことにしたラウールはお金をためていて、あまりフトコロは痛まない。

食事も終わり、今後の方向性を話し合った。
「サクラは何か目的があるの?僕は旅をして回る予定だから、あまり1つの街に留まる気はないけど?」

「私は、今までいた村に戻れないし、もしかしたら誰かが探しに来るかもしれないから・・・、出来たら他の街に行きたい。」
ややうつむきながらサクラは返事をした。今までとは違い、暗い表情だ。

「そうなんだ。僕たちは正式にパーティーを組んでいるわけでないけど、もう少しここにいるから、1人でも生活できるように頑張ろうね。」

さらにうつむいたサクラは、
「そうだよね・・・。初対面で言う事でないけど、いつまでも一緒にはいられないよね・・。」

ん?テンプレテンプレと言っていた割に寂しそうだな?
そう思っているとクロースは、
「俺たちはもし違う道に進みそうになったら話し合って方向性を決めるつもりだ。友達だから。だからサクラも、まずは一緒に過ごしてみようぜ。」

クリスも
「そうね。一緒に過ごしていたら何か変わるものもあるかもしれないから。まずはサクラがどのくらい冒険者としてやっていけるか見ないとね?って私たちもラウールより経験はないけど。」

「そうだね。僕は小さいころから両親と一緒に依頼について歩いていたし、冒険者登録をしたのも8歳だしね。」

おどろいた表情をしたサクラはラウールに、
「そんなに小さいときから・・・。この世界って厳しいのね・・・。」

ラウールはうかつな言葉を使うサクラを試してみた。
「ねえ、この世界はって、他にどんな世界があるの?世界は1つでないの?サクラの言う世界って?」

サクラは慌てて。
「違う違う、このあたりは違うんだねってこと。私はさっきも言ったように、小さな村にいたから、この世の中のことを知らないのよ~。」と苦笑いを返してきた。

「そんなに田舎だったんだ~。へ~。その割にいろんなことも知ってるみたいなのに?ま~お金はないみたいだけど。あと、目立つよね、見た目・・・。」

サクラは少しほっぺを膨らませ、
「どうせみんなより鼻も低いし、目も小さいし・・、でこぼこが少ないですよ~。ふんっ!」
と言いながらラウールに視線を送った。

「ごめんごめん。悪く言ったのではなくて、目立つってことを言いたかった。顔は僕は好みだよ。」
と余計なことまで言ってしまった。

「やっぱり体が目当て・・・。それともナンパ・・・。」

「ちがーう。ごめん、この話はここで終わって。僕が悪かった。」
とラウールが頭を下げた。

笑いながらサクラは、
「いいのよ、ごめんね。村についたときも言われたから・・・。」

心の傷に触れてしまったようだ・・・。

「ラウール?私まだ魔物と戦ったことがないの?戦い方を教えてくれる?」
とサクラが話題を変えてくれた。

「もちろん!僕が出来る範囲で教えるよ。僕は剣で戦うし、魔法も使う。難しい魔法(転移とは言われないな)以外は使えるから、気になる魔法を練習してみようよ。あっ、後小さい頃は鈍器も使ったよ。クロースは何が教えれる?」

「俺も剣かな?俺の剣はサーシン王国で習う型どおりだけどな。でもクリスのほうが適任だな。」

「そうですねクロース。私は騎・・、んっ・・。私の剣は冒険者とは違い、正式な何とか式って名前が付くものよ。私でよければ教えますよサクラ。」
なんとクリスもクロースを呼び捨てにしている・・。

「サクラは何から習いたい?」

ん~と悩むそぶりを見せながらサクラは少し黙っていた。そして、
「・・・、私は魔法を使いたい。多分使えるはず。前にいた村では魔法の使い方を教えてもらえなかったし、生まれ故郷も魔法を使う人がいなかったから・・。」

「へ~、珍しいね、魔法を使う人がいないなんて?」

「・・・、たぶん私が見ていないだけで、きっと使える人はいたのよ・・・、うんきっと・・。」

口を滑らすかと心配していたラウールだが、
「ごめんね色々聞いて。話せる時が来たらサクラの故郷の事も教えてね。まずは明日から魔法の練習をしよう!そしてクロースとクリスは、周りに魔物や危険な動物が来たら倒していて。街の外で練習するから。」

「「わかった!」」

サクラも
「よろしくラウール。私はまず後衛を目指してみるから。」

~~~~~~~~~~~

そんなやり取りをして宿に戻ることにした。

道中にどうやってこの街まで魔物も倒さないで来れたのか聞いてみた。するとサクラの答えは単純で、親切な人が馬車に乗せてくれ、途中で魔物にも会わなかっただけのようだった。

宿についたサクラは、クリスに色々聞いて、お風呂に入りたいと言いクリスを引っ張っていった。
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