冒険者パーティー黒猫の気まぐれ

sazae9

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24.ラシーア帝国の貴族

ダイヤ伯爵の密偵

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僕たちは依頼を終えてからダイヤ伯爵から呼び出しがあるということで、一日一回は荷物運び情報ギルドに顔を出していた。

あの後は結局僕たちが蜥蜴人間を魔道具で拘束した。
超高価な魔道具として報酬を上乗せさせた。

悪用防止のため、小細工をしているから、蜥蜴人間の拘束は解かないように言ってある。

まー、そこはどうでもいいが、まだ呼び出しがない。余り一ヶ所からの呼び出しを待つのは好きではないのだけど。

都に戻ってから三日は忙しいんだろうと簡単に考えていたが、四日、五日とたっても連絡がない上に、誰かが僕たちの回りをうろちょろし始めた。

本当にやめてくれという思いを込めて言ったつもりだったんだけど、やりやがったな・・・。

おっと言葉が乱れた。
ダイヤ伯爵か?
それとも誰かが勝手に動いたか?

どうするか、見極めるか、もう立ち去るか・・・。

「みんな気づいてるよね? どうする? 僕は忠告のつもりで言ったんだけど、守ってくれないね。みんなにも説明をしたように、探らないように釘を指したんだけど。」

「やろっかラウール。ラウールの言うことを守らなかった相手が悪いのよ。私は同郷でも、ラウールを馬鹿にしている相手を殲滅したいわ。」

サクラが真顔で静かに切れている。

「私はこの敵対する行為をしている人を捕まえて、はっきりさせてしまう事をおすすめします。いきなり伯爵領で伯爵がいなくなったら、一般市民が困ると思いますよ。」

ソフィアがそう言うと、クロウが僕の肩に留まった。

「我が行ってこようか? 我は姿を見られていないよ。ここに戻ってからも認識をずらしていたから!」

なんと、僕にもわからないようにそんな技を・・・。
僕は普通にクロウがいると感じていた。

「じゃあ行ってくる!」

一瞬でクロウが消えた。
そして気配を消す魔道具か?
気配が薄いフードを被った人族を目の前に連れてきた。

・・・・
・・・・

クロウ・・・。
それは転移だろ!
覚えたのか!

もう技のことでクロウには何も言うことはない。

「ありがとうクロウ。この人だね、僕たちをつけ回していたのは。」

さて、この事態をどう解決しようか。

「ラウールが言ったことを聞いた? 探られるのが嫌そうにしてたよね。あなたは人が嫌がる、ラウールが嫌なことをするの・・・。」

サクラ!
サクラが真顔だ!
ヤバイ!

「一回死んでおく? 一回ですんだらいいけどね?」

人は一回死んだら終わりです!

「くっ! 殺せ・・・。」

ここでくっころですか!
オークもいないこの場所で、じゃなくて!

「ちょっと待ってなサクラ! 俺から聞きたい!」

オー、ここでヤマト、Nice!

「お前は俺たちを探ってどうするんだ? あのなんちゃら伯爵は言ってなかったのか、俺たちを探るなって!」

ヤマトの威圧も入りました~!
じゃなくて。

「誰の差し金だ?」

・・・・
・・・・

「何も言わないのか? だったら滅ぼそう、この土地を!」

おい!
こっちの方が悪者になってるぞ!

って、僕はまだ余裕なのか、こんな考えで。

「俺はどっちでもいいぞ!? 所詮一時の栄誉だろ? 俺はその一時をラウールたちと楽しみたいけどな!」

こんな場面だけど嬉しい・・・。

「そうですね。そう言われると、私も邪魔をされていますね。このラウールたちとの興味深い時間をあなたたちは奪っているのですものね。エルフは長命でも、時間を無駄にするわけではないのですよ?」

ソフィアの殺気も強くなってきている。

目の前の顔も見ていない人もヤバイかな?

・・・・
・・・・

「ダイヤ伯爵は関係ない。」

ようやく声を出しているようで、か細い声だ。

「私だけ殺せ・・・。私がやったことだ。」

「そんなの関係ないわ! ラウール、こいつを都の真ん中に裸で吊るすわよ!」

は、それは過激な・・・。

「私が魔法で吐かせますか? あっ、自殺用の薬物はクロウが無効化していますから諦めてくださいね。」

みんな、僕のわからないところで何をしているの?

「殺してくれ・・・。お願いだ・・・。」

「無理よ! 死んですむとは思わないで! 自分の、命令した人の責任をとりなさい! ラウールが許しても、私は許さない・・・。」

僕の出番が・・・。

「じゃあ、私が白状するように魔法をかけますよ。」

そうソフィアが言うと魔法を行使した感覚があった。
そして目の前の人が話し出した。

何でもダイヤ伯爵は僕が行った通りに呼び出しまでは何もしないつもりだった。
しかしそれに納得しないジャネスがダイヤ伯爵の部下に命じたそうだ。僕の情報を集めよと。

ジャネスはダイヤ伯爵が助けた下級貴族で、皇帝の娘とは格が違うが婚約者の状態だそうだ。

ジャネスはダイヤ伯爵の障害になりそうなものを排除し、少しでも自分を見てもらいたくて、何時も暴走しているようだ。

腐っても貴族の家柄。
目の前の女、スクイートは逆らえない。
スクイートが所属している暗部もダイヤ伯爵の婚約者が命令した場合には、全くの無視ができず、数名が僕たちの情報収集に回っていると言うことだった。

ふむ、どうしよっか?
逃げる、殲滅は簡単だろうけど、魔王のこともあるしね。

戦力を削ぐのも拙いし、さくらも切れてるし・・・。

「ラウール、とりあえず吊るしましょ。ゴーレムを人に偽造して、闇に紛れて。」

「ん・・・、かわいそうじゃない・・。」

「ラウールを軽んじたのよ! 殺してもいいけど!」

もう止まらない・・・。
サクラの何かにも触れたんだろうな・・・。


さすがにサクラの全裸で都の中心に逆さ釣りして、体に罪状を書くことは却下した。

そこまですると僕たちが悪者になるから。

だから妥協してもらい、ダイヤ伯爵の家の前、領主館の門番を眠らせ、門に密偵を縛り付けるだけにしてもらった。



さあ、次はどうするダイヤ伯爵。

この後の展開も不安なラウールだった。
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