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2章 ガーディアン襲撃編
12話 トリガーハッピー
しおりを挟む悲鳴の元はスーパーの駐車場であった。
助けに入るため全力で駆けつけた俺だが
しかし、そこには想像を超える光景が……
「キャァーーーー死ねーーー!」
悲鳴、いや寄生を上げながら銃を連射する女性
逃げ惑うゴブリンを追い回し、撃ち殺している。
絶対助けは要らないよな
ってか、明らかにヤバいのはこの女だよな、
容姿は細身の20代女性という感じで、黒髪のポニーテール、Tシャツに短パンといつラフなファッション。軽装過ぎないか?
ちなみに顔は普通に可愛い……今は5割減くらいだが
ハイテンションで銃のトリガーを引き続けている。
弾の的確にゴブリンに的中。弾を補給している素振りはない。
たまに俺のところに流れ弾が来るが、軽く避ける。
ってか銃って反則じゃないか
俺なんて最初の一体を倒したのは鉄の棒だったぞ
女性の銃により、ゴブリン達がどんどん倒されていく。
むしろゴブリンが可愛そうに思えてくる、
「ってそこのアンタ!!」
「え!?」
なぜか女がこちらを向いた!
「え!じゃないわよ!何平然とアタシの銃弾避けてんのよ」
この女……普通じゃねぇ、、異常者だ
銃弾なんて受けたら死ぬんだから避けるのは当たり前の事だろう
「何、引いてんのよ!アンタの方がおかしいからね!」
「じゃ、じゃあな」
助けはいらなかったようだな、帰ろ…関わるとヤバいと新スキル"直感"が言っている。なるほど"直感"って役に立つな
「ちょぉーーい!!」
俺の頭をかすめる銃弾
「何をする!」
今のは少しイラッときたぞ。普通背後から弾を撃つか?
俺は振り返り女を睨む
「ひぃ…!す、凄んでも怖くなんてないからな」
手を震わせながら銃口をこっちに向ける女
「仕方ない、始末するか…」
腰の鞘からナイフを引き抜き、軽く殺気を纏う。
「す、すみませんでした!!」
高速の土下座、潔過ぎて怒りも消えるな
さっきの仕返しはこの程度で許してやるか
「もういい」
俺がそういうと速攻で立ち上がる女
年齢は俺と同じくらいだろう
だがその手に持つ不似合いな銃が異質さを醸し出している。
しかも直感だが、この銃はただの銃では無いような気がする。すると俺の銃を見る視線を勘違いしたのか、銃を隠すように抱きしめる。
「こ、この銃はあげないからね!アタシ以外には使えないしね」
「取るかよ!」
だが自分以外では使えない…?
「どういう事だ?」
「へへーん、契約機能の付きの魔道具よ!」
何故か胸を張りドヤ顔な女
「まどうぐ……ってなんだ?どこで手に入れたんだ?」
「はぁ~、まずこれはダンジョンで手に入れたものよ!」
溜息が腹立つがダンジョン?ゲームとかのか
だがまさかな、、おそらく店の名前か何かだろう
「その店はどこにあるんだ?」
「はぁぁっ!? あんた、何も知らないのね!!」
口を大きく開け大声で驚き、こっちを指差して目を見開く女
オーバーリアクション過ぎだろ。ってかさっきの仕返しか?
なんか久しぶりに会う人間がこれは濃すぎる
かなり面倒くさいが情報は大切だしな
「知らないから教えてくれないか?」
俺は冷静に話しかける。
「うっそでしょ!魔道具もダンジョンも知らないなんて!うわぁ~びっくり通り越して怖いわ!まじ怖い!」
腹が立つが我慢だ、我慢だ
「どーしよっかな?どーしよっかな?情報は大切だしなぁ、教えて欲しい?ねぇねぇ教えて欲しい?」
……はぁ…もう無理だ
「"おい…教えろよ"」
あまりのイラつきにより、ガチめの殺気を込めてしまった
相手の女の顔を見ると真っ青に青ざめている。
「お、おい大丈夫か?」
女は立ったまま気絶していた。
「はぁ……うるさいと思えば気絶して急に静かになりやがって」
俺は気絶した女をそのままにする訳にもいかず、目が醒めるまで見張りをする事になった。
めんどくさすぎる。
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