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『三田園子』という人
183話 まあ電車賃浮いたしいいか
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「いやあ、なつかしいねえ。もう三十年近くになるのか。そりゃ大きくもなる」
叔父さんに誘われて社内のラウンジへ移動しました。一希さんはいっしょにいらしたけれど、勇二さんと滝沢さんはお仕事へ戻ります。滝沢さんは、らいんこうかんし……まで言ってみぞおち辺りに一発入れられて連れて行かれていました。おつかれさまです。なんか自分の足が微妙に床へ届かない脚長スツールにやっと座って、すんごくごっつい機械から抽出されたコーヒーをいただきます。
「前に会ったのは……小学生のときが最後だったか」
わたしを見ながら、叔父さんは目を細めて昔を思い出すような表情をしました。そうなんだ。ぜんぜん記憶にない。「あんな小さかった子が、もう、そんな年になったのか」と感慨深げ。
「急に呼ばれたから、なにかと思って来てみれば。……今日会った加西くん、とてもハキハキとした好青年だったよ。一希もそう思うだろう」
「――ええまあ。そうですね」
「私はもう、経営からは退いたがね。もし彼が望むなら、うちの子会社で引き受けてもいい。……君は、あの青年との将来を考えているの?」
「叔父貴!」
一希さんが声をあげてすっと立ち上がりました。えっ、すごい。この高いスツールからすっと。落ちるんじゃなくてすっと。すごい。足の長さ五センチちょうだい。膝から下に五センチ。膝から下に。
「彼は園子と再会したばかりだと言っていたではないですか。園子にも考える時間をあげてください」
「もちろんだよ。可能性として、を聞いただけだ。それを考えたから、おまえもあんな面接もどきをしたんだろう」
「そうですが……」
いやそんなこと言われても。そして二人でいっせいにこちらを見られても。わたしは「加西くんに、友情以上の気持ちはありません」と言いました。あからさまに一希さんがにっこりしました。
「そうだね。園子はまだ若いし、そういうのはまだまだ早いと思うよ」
「二十七ですが」
「若いなあ。うらやましいよ。これからじゃないか。いくらでも人生をやり直せる」
叔父さんが深い実感とため息をこめておっしゃいました。たぶん六十代くらいの方ですのでね。半分以下の小娘ですものね。そりゃそうなりますよね。
少しの沈黙の後、叔父さんは言いました。
「君は今、幸せかい」
……それ、アベルにも聞かれたな、と思いました。アシモフたんとイネスちゃんをお散歩しに行った公園で。わたしってそんなに不幸そうに見えますかね。わたしの答えは決まっています。あのときと同じです。けれど叔父さんも、一希さんも、ちょっと真剣な表情だったので、わたしは背筋を伸ばして答えました。
「はい。とても。きっと、お二人が想像されているよりもずっと、わたしは幸せだと思います」
わたしの言葉に、二人はどこか複雑そうな瞳をわたしへ向けました。
叔父さんは「私は、君が一番たいへんだったときに、手助けすることができなかった。恨んでいないかい」とおっしゃいました。そんなこと言われてもリターンズ。気持ち的に今初めましての親戚が、なぜ助けてくれると考える余地があるでしょう。わたしは率直に、「いえ、申し訳ありませんが、叔父さんの存在を覚えていませんでした。なので、助けてとかも、思ったことがないです」と告げました。
「そうか。……君の名付け親は私なんだよ。じゃあ、それも覚えていないか」
名付けのタイミングで物心ついてないですからね。はい。なので「いえ、初めて知りました。お世話になりました」と言っておきました。
「アツ叔父貴が? 私も初耳です。どうして園子という名前にしたんですか?」
「――君は、自分の名前を気に入っているかい」
スツールに座り直した一希さんの質問をスルーして、叔父さんはわたしをじっと見ました。え。まあ。馴染んだ名前ですし。
「はい。わたしっぽいと思います」
「……それはよかった」
なんとなくなんですが、とても幼いころからわたしは自分が『そのこ』だと思っていた記憶はあります。わたしっていう言葉を知って使うようになるまでは、自分で自分を『そのこ』と呼んでいた記憶もおぼろげながら。
「……母が、名付け親だと思っていました」
もう、何年会っていないか数えていないけれど。一希さんが四十代なので、きっと母も、叔父さんと同じくらいの年代でしょう。ぼんやりとしたわたしの記憶の母は若いまま。わたしを指さして、『そのこ』と呼んでいる。わたしはだれかに抱き上げられて、あやされて。泣きつかれたわたしは眠りに落ちる。そんな活動写真みたいな断片的イメージ。
叔父さんはふっと遠くへ視線を投げました。そして「――そうだね。良恵義姉さんが、君を呼んでいた名前に、私が漢字を当てたんだ」とおっしゃいました。そうなんですね。というか、わたしの母って良恵さんというんですね。初めて知りました。じいちゃんばあちゃんは、わたしに自分の娘のことをなにも言わなかったから。
一希さんは、じっと叔父さんを見ていました。そして「――この後はどうするんだい、園子?」とわたしに尋ねます。
「……とりあえず、加西くんには連絡とって、ごめんなさいします」
「それはいい!」
ちょっと拡大解釈していそうな弾んだ肯定が来ました。いやまあいいんですけど。一希さんはすっと立ち上がって、わたしににっこり笑いかけました。
「――アツ叔父貴と私は、このあとちょっとミーティングがあるんだ。呼び出したのにすまないね。明日また連絡していいかい?」
「はい、どうぞ」
「社内見学したければ、人をつけるけど」
「いえ! もう十分です!」
叔父さんは黙っていて、スツールから落ちたわたしへ右手を差し出しました。わたしも無言で出しました。がっちり握手したら、「元気で、がんばれよ」と、上司が転勤になった部下を激励する調子で言われました。はい、なんかがんばります。
エレベーター前まで送ってくださいました。そこで手を振ってお別れし、一階へ。人波に乗って仮社員証をピッとしたいんですが。なんかこう。なんかこう。タイミングがつかめない。妙に意識すると、エスカレーターって乗れないじゃないですか。あの感じと同じ。もだもだしていたら、勇二さんがお仕事モードの表情でやってきて、ピッとしかけてわたしを見つけ、立ち止まりました。
「どうしたの?」
「潮の流れを見ていました」
「出るの? どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
ゆうゆうと通過できました。
勇二さんは外勤みたいです。偉い人なのに忙しそう。なのに「この後は? 予定ある?」とわたしに聞いてきました。
「あー、どうでしょう。とりあえず加西くんに連絡取ってみます」
「なるほど」
深くうなずいて、「なにかあったら困るから、人をつけよう」とスマホをスワイプし始めたのを止めました。はい。
じーっとこちらを見ていた受付嬢さんたちのところへ行き、仮社員証をお返しします。千尋ちゃんに「じゃあねー」と言ったら、「あっ、あの、園子ちゃん!」と呼び止められました。
「なにー?」
「あの、これ、もしよかったら」
なんか小さくてかわいい紙袋を差し出されました。受け取りつつ「え、なーに?」と尋ねたら、「わたしが、焼いたんだけど。母さんのレシピで。お昼に時間なくて食べられなかったんだ。あの、汚くとかはしてないから」と言ってくれました。
「えー⁉ ちーちゃんのシフォンケーキ? えっ、うれしい! ありがとう、うれしい!」
「あの、母さんみたく上手じゃないかもしれないけど……」
「そんなことない、ぜったい美味しい! ありがとう、ありがとう!」
どうしてか千尋ちゃんは泣きそうな笑顔でした。手を振って別れたら、勇二さんがまだそこに居ました。
「受付と知り合い?」
「小学生のときの、友だちです。中村千尋ちゃん」
勇二さんは「ふーん」と言いました。あっ、これ次の査定できっとちーちゃんのお給金上がるやつ。よっしゃ。「とても、いい子なんです!」とダメ押ししておきました。
ビルを出たところで勇二さんは待機していた社用車へ乗り込まれました。「送るから、乗って」と言われましたけど、どこに行くかも決まってないので「いえー、おかまいなく!」と手を振ったらちょっとショックを受けたような表情をされました。そんな顔されても。車から離れて、加西くんへ電話します。二コールで出てくれました。
『もしもし』
「加西くん? ……あの、さっきはごめんね」
『うん……うん。まあ。三田の、状況わかったし。よかった気がする』
「そう? 今どこだろう、お茶しない?」
『うん』
加西くんが宿泊しているホテルの近くへ、わたしが行くことになりました。歩きだしたらすっと車に横付けされました。
「……行き先決まったんでしょ。乗って」
後部座席のドアが開いてそこから勇二さん。過保護すぎるな!
叔父さんに誘われて社内のラウンジへ移動しました。一希さんはいっしょにいらしたけれど、勇二さんと滝沢さんはお仕事へ戻ります。滝沢さんは、らいんこうかんし……まで言ってみぞおち辺りに一発入れられて連れて行かれていました。おつかれさまです。なんか自分の足が微妙に床へ届かない脚長スツールにやっと座って、すんごくごっつい機械から抽出されたコーヒーをいただきます。
「前に会ったのは……小学生のときが最後だったか」
わたしを見ながら、叔父さんは目を細めて昔を思い出すような表情をしました。そうなんだ。ぜんぜん記憶にない。「あんな小さかった子が、もう、そんな年になったのか」と感慨深げ。
「急に呼ばれたから、なにかと思って来てみれば。……今日会った加西くん、とてもハキハキとした好青年だったよ。一希もそう思うだろう」
「――ええまあ。そうですね」
「私はもう、経営からは退いたがね。もし彼が望むなら、うちの子会社で引き受けてもいい。……君は、あの青年との将来を考えているの?」
「叔父貴!」
一希さんが声をあげてすっと立ち上がりました。えっ、すごい。この高いスツールからすっと。落ちるんじゃなくてすっと。すごい。足の長さ五センチちょうだい。膝から下に五センチ。膝から下に。
「彼は園子と再会したばかりだと言っていたではないですか。園子にも考える時間をあげてください」
「もちろんだよ。可能性として、を聞いただけだ。それを考えたから、おまえもあんな面接もどきをしたんだろう」
「そうですが……」
いやそんなこと言われても。そして二人でいっせいにこちらを見られても。わたしは「加西くんに、友情以上の気持ちはありません」と言いました。あからさまに一希さんがにっこりしました。
「そうだね。園子はまだ若いし、そういうのはまだまだ早いと思うよ」
「二十七ですが」
「若いなあ。うらやましいよ。これからじゃないか。いくらでも人生をやり直せる」
叔父さんが深い実感とため息をこめておっしゃいました。たぶん六十代くらいの方ですのでね。半分以下の小娘ですものね。そりゃそうなりますよね。
少しの沈黙の後、叔父さんは言いました。
「君は今、幸せかい」
……それ、アベルにも聞かれたな、と思いました。アシモフたんとイネスちゃんをお散歩しに行った公園で。わたしってそんなに不幸そうに見えますかね。わたしの答えは決まっています。あのときと同じです。けれど叔父さんも、一希さんも、ちょっと真剣な表情だったので、わたしは背筋を伸ばして答えました。
「はい。とても。きっと、お二人が想像されているよりもずっと、わたしは幸せだと思います」
わたしの言葉に、二人はどこか複雑そうな瞳をわたしへ向けました。
叔父さんは「私は、君が一番たいへんだったときに、手助けすることができなかった。恨んでいないかい」とおっしゃいました。そんなこと言われてもリターンズ。気持ち的に今初めましての親戚が、なぜ助けてくれると考える余地があるでしょう。わたしは率直に、「いえ、申し訳ありませんが、叔父さんの存在を覚えていませんでした。なので、助けてとかも、思ったことがないです」と告げました。
「そうか。……君の名付け親は私なんだよ。じゃあ、それも覚えていないか」
名付けのタイミングで物心ついてないですからね。はい。なので「いえ、初めて知りました。お世話になりました」と言っておきました。
「アツ叔父貴が? 私も初耳です。どうして園子という名前にしたんですか?」
「――君は、自分の名前を気に入っているかい」
スツールに座り直した一希さんの質問をスルーして、叔父さんはわたしをじっと見ました。え。まあ。馴染んだ名前ですし。
「はい。わたしっぽいと思います」
「……それはよかった」
なんとなくなんですが、とても幼いころからわたしは自分が『そのこ』だと思っていた記憶はあります。わたしっていう言葉を知って使うようになるまでは、自分で自分を『そのこ』と呼んでいた記憶もおぼろげながら。
「……母が、名付け親だと思っていました」
もう、何年会っていないか数えていないけれど。一希さんが四十代なので、きっと母も、叔父さんと同じくらいの年代でしょう。ぼんやりとしたわたしの記憶の母は若いまま。わたしを指さして、『そのこ』と呼んでいる。わたしはだれかに抱き上げられて、あやされて。泣きつかれたわたしは眠りに落ちる。そんな活動写真みたいな断片的イメージ。
叔父さんはふっと遠くへ視線を投げました。そして「――そうだね。良恵義姉さんが、君を呼んでいた名前に、私が漢字を当てたんだ」とおっしゃいました。そうなんですね。というか、わたしの母って良恵さんというんですね。初めて知りました。じいちゃんばあちゃんは、わたしに自分の娘のことをなにも言わなかったから。
一希さんは、じっと叔父さんを見ていました。そして「――この後はどうするんだい、園子?」とわたしに尋ねます。
「……とりあえず、加西くんには連絡とって、ごめんなさいします」
「それはいい!」
ちょっと拡大解釈していそうな弾んだ肯定が来ました。いやまあいいんですけど。一希さんはすっと立ち上がって、わたしににっこり笑いかけました。
「――アツ叔父貴と私は、このあとちょっとミーティングがあるんだ。呼び出したのにすまないね。明日また連絡していいかい?」
「はい、どうぞ」
「社内見学したければ、人をつけるけど」
「いえ! もう十分です!」
叔父さんは黙っていて、スツールから落ちたわたしへ右手を差し出しました。わたしも無言で出しました。がっちり握手したら、「元気で、がんばれよ」と、上司が転勤になった部下を激励する調子で言われました。はい、なんかがんばります。
エレベーター前まで送ってくださいました。そこで手を振ってお別れし、一階へ。人波に乗って仮社員証をピッとしたいんですが。なんかこう。なんかこう。タイミングがつかめない。妙に意識すると、エスカレーターって乗れないじゃないですか。あの感じと同じ。もだもだしていたら、勇二さんがお仕事モードの表情でやってきて、ピッとしかけてわたしを見つけ、立ち止まりました。
「どうしたの?」
「潮の流れを見ていました」
「出るの? どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
ゆうゆうと通過できました。
勇二さんは外勤みたいです。偉い人なのに忙しそう。なのに「この後は? 予定ある?」とわたしに聞いてきました。
「あー、どうでしょう。とりあえず加西くんに連絡取ってみます」
「なるほど」
深くうなずいて、「なにかあったら困るから、人をつけよう」とスマホをスワイプし始めたのを止めました。はい。
じーっとこちらを見ていた受付嬢さんたちのところへ行き、仮社員証をお返しします。千尋ちゃんに「じゃあねー」と言ったら、「あっ、あの、園子ちゃん!」と呼び止められました。
「なにー?」
「あの、これ、もしよかったら」
なんか小さくてかわいい紙袋を差し出されました。受け取りつつ「え、なーに?」と尋ねたら、「わたしが、焼いたんだけど。母さんのレシピで。お昼に時間なくて食べられなかったんだ。あの、汚くとかはしてないから」と言ってくれました。
「えー⁉ ちーちゃんのシフォンケーキ? えっ、うれしい! ありがとう、うれしい!」
「あの、母さんみたく上手じゃないかもしれないけど……」
「そんなことない、ぜったい美味しい! ありがとう、ありがとう!」
どうしてか千尋ちゃんは泣きそうな笑顔でした。手を振って別れたら、勇二さんがまだそこに居ました。
「受付と知り合い?」
「小学生のときの、友だちです。中村千尋ちゃん」
勇二さんは「ふーん」と言いました。あっ、これ次の査定できっとちーちゃんのお給金上がるやつ。よっしゃ。「とても、いい子なんです!」とダメ押ししておきました。
ビルを出たところで勇二さんは待機していた社用車へ乗り込まれました。「送るから、乗って」と言われましたけど、どこに行くかも決まってないので「いえー、おかまいなく!」と手を振ったらちょっとショックを受けたような表情をされました。そんな顔されても。車から離れて、加西くんへ電話します。二コールで出てくれました。
『もしもし』
「加西くん? ……あの、さっきはごめんね」
『うん……うん。まあ。三田の、状況わかったし。よかった気がする』
「そう? 今どこだろう、お茶しない?」
『うん』
加西くんが宿泊しているホテルの近くへ、わたしが行くことになりました。歩きだしたらすっと車に横付けされました。
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