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37 ノーラ視点 前編
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私はノーラ。ただのノーラだよ。お貴族様みたいに長い名前は無いの。
ちょっと前に10歳になって、パパとママにしっかりお祝いしてもらったよ。
私はその両親とランタナ村に住んでいるんだ。
そんな身分の私が、ひょんなことで知り合ったフリージアって貴族の女の子の結婚式にお呼ばれすることになったの。これまた、実はお貴族様なのに何故か村に住んでいるライラックさんっていう人に引率してもらってね。
おまけに、フリージアの結婚相手は村に怪我をして運ばれてきたお貴族様、というかこの国の王子様なんだけど、いったい何がどうなっているのやら。
お貴族様とお貴族様は引かれ合うのかな。全くそんな人達とは縁の無い村にいきなりたくさん集まって来るんだから。
まあ、ライラックさんはもう何年も村にいたんだけどね。
王子様に王都に呼ばれたフリージアに引率して付いて行ったライラックさんが、王都から帰って一番にお父さんに結婚式の話を持ってきたの。
私は一度都会に行ってみたかったし、お貴族様の舞踏会に出られるなんて夢みたいな話だから大喜びしていたんだけど、お父さんは私が王都に行く事を凄く警戒していて全然良い顔をしなかったんだよね。
ライラックさんが王族の要請だとか言ってたから渋々許可してくれた。お父さんってば子供っぽいから最後までごちゃごちゃ言ってたけど、お母さんが私の為にもなるかもってぴしゃりと言って黙らせてた。
ドレスとかはフリージアが子供の頃のを貸してくれるらしい。そんなもの一度も着たことが無いどころか、たまに村に来る大道芸人の紙芝居くらいでしか見たこともないから、今から楽しみで仕方がないよ。
フリージアはお人形さんみたいにすっごく綺麗な女の子で、性格もお貴族様なのにお高く止まってなくて控え目で可愛らしいから、王子様に見染められるのも無理はないよね。
村娘だったらどんなに見目が良くても、めかけ?くらいにしかなれないよね。なんでこんな村の前で行き倒れ出たのか知らないけど、彼女は大貴族の令嬢だったらしくて正式なお嫁さんとして嫁ぐんだって。おうたいしひ?ってライラックさんは言ってた。
お貴族様って何人ものお嫁さんと結婚できるらしいよ。私はお父さんみたいにお母さんだけ大切にしている人と結婚したいけどね。
フリージアのお相手の王子様の事は私も知ってるけど、何人もお嫁さんをもらいそうな人じゃないし、フリージアを幸せにしてくれると思う。
でも少し意外だったなあ。
フリージアってば絶対ライラックさん狙いだと思ってたんだよね。来たばかりの時はそうでもなかったけど、最近はライラックさんをボーっと見てる時があったし。
フリージアは見る目があると思うよ。ライラックさんってあまり喋らないし顔が恐そうだからとっつきにくいんだけど、風邪をひいて診てもらったときとか凄く紳士的で優しいんだよね。
もちろんあの王子様は素敵な人だったし、フリージアともとってもお似合いだと思う。
そんなこんなで私はライラックさんと一緒に王都にやって来たのです。ついに念願の都会デビューです。帰ったら友達に自慢してやるんだから。
私達は大きな門を通過すると、そのまま馬車に揺られてフリージアのお家に向かった。ドレスを貸してもらう約束があるのと、滞在中はお家に泊めてくれるらしいんだよね。
私は村にいた時のフリージアしか知らないから、フリージアのお家っていってもピンと来なかったんだけど、実際にたどり着くとお城みたいなところに住んでいた。
そうライラックさんに言ったら、お城は比較にならない程大きいと言われて指差された方向を見ると、どうやって建っているのかわからないような高くそびえ立つ建物があって、それが王様が住んでいるお城だって教えてくれた。
フリージアは王子様と結婚するからあそこに住むんだよね?この素敵なお屋敷はどうするんだろ。
お屋敷に着いて馬車を降りるとフリージアが召使いと一緒に出迎えてくれた。
「ライラックさん、ノーラ、長旅お疲れ様でした」
久しぶりに見たフリージアはちゃんとお化粧をしてお貴族様の服を着ていて、元々見目は良い子だったけどそういうレベルじゃなく見違えていたから、住む世界が違う人みたいで最初は戸惑っちゃった。
「ノーラ、本当に久しぶりね。少し大きくなったね」
でも、そんな感じに気さくに話しかけてくれたから、私も頑張って村にいた時みたいに話してみた。
「フリージア、なんだかいろいろ艶々になってるね」
「うん、結婚式前だからっていろいろ連れ回されて大変なの。臭いが付くからって調合も式が終わるまでは禁止されちゃってるし」
どうやら結婚式に向けた特別仕様みたい。もちろん謙遜だろうけど。
ライラックさんも「王族との婚姻だから仕方ないな」
なんて笑いながら言ってた。
そういえばライラックさんは淋しかったりしないのかな。いい歳なのに一人で暮らしてるけど、結構フリージアとは馬が合っていたようにも見えたんだよね。
久しぶりに顔を合わせての立ち話がひと段落すると、早速、衣装部屋に案内されて私の着るドレスを選んでくれたよ。
フリージアはあまり時間を取れないみたい。もう結婚式は明日のことだし仕方ないけどね。
今晩も一緒に過ごせると思ったんだけど、明日の準備があるから王宮に寝泊まりするらしい。ちょっと残念だなあ。
フリージアの子供の頃のドレスはそんなに数が無くて選ぶのはすぐに終わったけど、それでも着せられて髪を結ってもらうと私じゃないみたいになって驚いたよ。
「わあ、色が濃いめのドレスだけど私が着てた時より似合ってるかも。ノーラの方が目鼻立ちがくっきりしてるからかな?良かったら持って帰ってくれてもいいよ!」
「そうだな、黙っていたら貴族の令嬢に見えるかもな」
二人が口々に褒めてくれたから照れ臭くなっちゃった。リップサービスとは思うけど、こんな素敵なドレスをもらっても村じゃ使い道が無いよね。
「じゃあ、明日はよろしく!ライラックさんは自分の家で準備するんですよね?」
「ああ、一応式典用の衣装は持っているから、準備してからノーラを迎えに来るつもりだ」
あれ?今日は私一人でここに泊まるのか。なんだか不安なような淋しいような。
そんな私の様子を見かねたのか、フリージアが結婚式の次の日の夜にここで寝泊まりしてくれると言ってくれた。
「ところで、工房はどんな感じに仕上がったんだ?」
「ふふふ、なかなかいい感じですよ。式が終わってから、帰るまでには見て欲しいです」
「それは楽しみだな」
フリージアとライラックさんは趣味も合っているんだけどね。私も村にフリージアがいてくれた間はとても楽しかったからなんだか残念だけど、巡り合わせってのは色々あるものだよね。
それから、フリージアは使用人さんに私の明日のお化粧のこととかを指示してから、慌ただしく王宮に行ってしまった。
ライラックさんも長居するつもりは無かったらしくて帰ろうとしたんだけど、流石に一人は心細くて夕飯まで一緒にいてもらった。子供なんだしこのくらいの我儘は言っていいよね。それでも夕飯を食べたらすぐに帰っちゃったけど。
それから、何人かの使用人さんがお風呂に入れてくれて、あれよあれよと言う間に寝巻きにされて寝室に居ることになった。
一人になることに不安そうにしていたら、というか実際にそう言ってみたんだけど、フリージアくらいの歳の使用人さんが話し相手になってくれた。
お貴族様の暮らしを体験して、使用人っていうなんでもしてくれる人がいてびっくりしちゃった。彼女達は全員平民らしくて、当然だけどお給料を貰って働いているらしい。
ここまでしてくれる人をこんなに沢山雇っているなんてフリージアはどれだけお金持ちなんだろうと驚愕したけど、私が普段しているような家事を手伝って住み込みでお給料を貰えて、王都に住むことができるんたから、ちょっとやってみたいとか思ったんだよね。
お給料を聞いたらそんなに悪く無くて、そういう人生も悪くないんじゃないかとますます思えてきた。ただ、その使用人さんの話だとお貴族様は使用人に手をあげたり、その、あまり大きな声で言えないことをする人もいるらしい。
フリージアみたいな女主人だとその心配は半減するんだけどね。それでも家族に男性はいるから絶対安心てわけでもないんだって。フリージアの場合は今のところ絶対安心だけど。
そのフリージアはこれから王室に入っちゃうから、そろそろ次の働き先を探さなきゃいけないらしい。そういうのも大変だよね。
なんて話をしているうちに眠たくなってきたのでベッドに入ることにした。おやすみなさい。
ちょっと前に10歳になって、パパとママにしっかりお祝いしてもらったよ。
私はその両親とランタナ村に住んでいるんだ。
そんな身分の私が、ひょんなことで知り合ったフリージアって貴族の女の子の結婚式にお呼ばれすることになったの。これまた、実はお貴族様なのに何故か村に住んでいるライラックさんっていう人に引率してもらってね。
おまけに、フリージアの結婚相手は村に怪我をして運ばれてきたお貴族様、というかこの国の王子様なんだけど、いったい何がどうなっているのやら。
お貴族様とお貴族様は引かれ合うのかな。全くそんな人達とは縁の無い村にいきなりたくさん集まって来るんだから。
まあ、ライラックさんはもう何年も村にいたんだけどね。
王子様に王都に呼ばれたフリージアに引率して付いて行ったライラックさんが、王都から帰って一番にお父さんに結婚式の話を持ってきたの。
私は一度都会に行ってみたかったし、お貴族様の舞踏会に出られるなんて夢みたいな話だから大喜びしていたんだけど、お父さんは私が王都に行く事を凄く警戒していて全然良い顔をしなかったんだよね。
ライラックさんが王族の要請だとか言ってたから渋々許可してくれた。お父さんってば子供っぽいから最後までごちゃごちゃ言ってたけど、お母さんが私の為にもなるかもってぴしゃりと言って黙らせてた。
ドレスとかはフリージアが子供の頃のを貸してくれるらしい。そんなもの一度も着たことが無いどころか、たまに村に来る大道芸人の紙芝居くらいでしか見たこともないから、今から楽しみで仕方がないよ。
フリージアはお人形さんみたいにすっごく綺麗な女の子で、性格もお貴族様なのにお高く止まってなくて控え目で可愛らしいから、王子様に見染められるのも無理はないよね。
村娘だったらどんなに見目が良くても、めかけ?くらいにしかなれないよね。なんでこんな村の前で行き倒れ出たのか知らないけど、彼女は大貴族の令嬢だったらしくて正式なお嫁さんとして嫁ぐんだって。おうたいしひ?ってライラックさんは言ってた。
お貴族様って何人ものお嫁さんと結婚できるらしいよ。私はお父さんみたいにお母さんだけ大切にしている人と結婚したいけどね。
フリージアのお相手の王子様の事は私も知ってるけど、何人もお嫁さんをもらいそうな人じゃないし、フリージアを幸せにしてくれると思う。
でも少し意外だったなあ。
フリージアってば絶対ライラックさん狙いだと思ってたんだよね。来たばかりの時はそうでもなかったけど、最近はライラックさんをボーっと見てる時があったし。
フリージアは見る目があると思うよ。ライラックさんってあまり喋らないし顔が恐そうだからとっつきにくいんだけど、風邪をひいて診てもらったときとか凄く紳士的で優しいんだよね。
もちろんあの王子様は素敵な人だったし、フリージアともとってもお似合いだと思う。
そんなこんなで私はライラックさんと一緒に王都にやって来たのです。ついに念願の都会デビューです。帰ったら友達に自慢してやるんだから。
私達は大きな門を通過すると、そのまま馬車に揺られてフリージアのお家に向かった。ドレスを貸してもらう約束があるのと、滞在中はお家に泊めてくれるらしいんだよね。
私は村にいた時のフリージアしか知らないから、フリージアのお家っていってもピンと来なかったんだけど、実際にたどり着くとお城みたいなところに住んでいた。
そうライラックさんに言ったら、お城は比較にならない程大きいと言われて指差された方向を見ると、どうやって建っているのかわからないような高くそびえ立つ建物があって、それが王様が住んでいるお城だって教えてくれた。
フリージアは王子様と結婚するからあそこに住むんだよね?この素敵なお屋敷はどうするんだろ。
お屋敷に着いて馬車を降りるとフリージアが召使いと一緒に出迎えてくれた。
「ライラックさん、ノーラ、長旅お疲れ様でした」
久しぶりに見たフリージアはちゃんとお化粧をしてお貴族様の服を着ていて、元々見目は良い子だったけどそういうレベルじゃなく見違えていたから、住む世界が違う人みたいで最初は戸惑っちゃった。
「ノーラ、本当に久しぶりね。少し大きくなったね」
でも、そんな感じに気さくに話しかけてくれたから、私も頑張って村にいた時みたいに話してみた。
「フリージア、なんだかいろいろ艶々になってるね」
「うん、結婚式前だからっていろいろ連れ回されて大変なの。臭いが付くからって調合も式が終わるまでは禁止されちゃってるし」
どうやら結婚式に向けた特別仕様みたい。もちろん謙遜だろうけど。
ライラックさんも「王族との婚姻だから仕方ないな」
なんて笑いながら言ってた。
そういえばライラックさんは淋しかったりしないのかな。いい歳なのに一人で暮らしてるけど、結構フリージアとは馬が合っていたようにも見えたんだよね。
久しぶりに顔を合わせての立ち話がひと段落すると、早速、衣装部屋に案内されて私の着るドレスを選んでくれたよ。
フリージアはあまり時間を取れないみたい。もう結婚式は明日のことだし仕方ないけどね。
今晩も一緒に過ごせると思ったんだけど、明日の準備があるから王宮に寝泊まりするらしい。ちょっと残念だなあ。
フリージアの子供の頃のドレスはそんなに数が無くて選ぶのはすぐに終わったけど、それでも着せられて髪を結ってもらうと私じゃないみたいになって驚いたよ。
「わあ、色が濃いめのドレスだけど私が着てた時より似合ってるかも。ノーラの方が目鼻立ちがくっきりしてるからかな?良かったら持って帰ってくれてもいいよ!」
「そうだな、黙っていたら貴族の令嬢に見えるかもな」
二人が口々に褒めてくれたから照れ臭くなっちゃった。リップサービスとは思うけど、こんな素敵なドレスをもらっても村じゃ使い道が無いよね。
「じゃあ、明日はよろしく!ライラックさんは自分の家で準備するんですよね?」
「ああ、一応式典用の衣装は持っているから、準備してからノーラを迎えに来るつもりだ」
あれ?今日は私一人でここに泊まるのか。なんだか不安なような淋しいような。
そんな私の様子を見かねたのか、フリージアが結婚式の次の日の夜にここで寝泊まりしてくれると言ってくれた。
「ところで、工房はどんな感じに仕上がったんだ?」
「ふふふ、なかなかいい感じですよ。式が終わってから、帰るまでには見て欲しいです」
「それは楽しみだな」
フリージアとライラックさんは趣味も合っているんだけどね。私も村にフリージアがいてくれた間はとても楽しかったからなんだか残念だけど、巡り合わせってのは色々あるものだよね。
それから、フリージアは使用人さんに私の明日のお化粧のこととかを指示してから、慌ただしく王宮に行ってしまった。
ライラックさんも長居するつもりは無かったらしくて帰ろうとしたんだけど、流石に一人は心細くて夕飯まで一緒にいてもらった。子供なんだしこのくらいの我儘は言っていいよね。それでも夕飯を食べたらすぐに帰っちゃったけど。
それから、何人かの使用人さんがお風呂に入れてくれて、あれよあれよと言う間に寝巻きにされて寝室に居ることになった。
一人になることに不安そうにしていたら、というか実際にそう言ってみたんだけど、フリージアくらいの歳の使用人さんが話し相手になってくれた。
お貴族様の暮らしを体験して、使用人っていうなんでもしてくれる人がいてびっくりしちゃった。彼女達は全員平民らしくて、当然だけどお給料を貰って働いているらしい。
ここまでしてくれる人をこんなに沢山雇っているなんてフリージアはどれだけお金持ちなんだろうと驚愕したけど、私が普段しているような家事を手伝って住み込みでお給料を貰えて、王都に住むことができるんたから、ちょっとやってみたいとか思ったんだよね。
お給料を聞いたらそんなに悪く無くて、そういう人生も悪くないんじゃないかとますます思えてきた。ただ、その使用人さんの話だとお貴族様は使用人に手をあげたり、その、あまり大きな声で言えないことをする人もいるらしい。
フリージアみたいな女主人だとその心配は半減するんだけどね。それでも家族に男性はいるから絶対安心てわけでもないんだって。フリージアの場合は今のところ絶対安心だけど。
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