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10:夫婦の契り

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 権左に押し倒されて、ちゅく、ちゅく、と何度も唇を優しく吸われる。昌吉も真似をして、何度も権左のかさついた柔らかい唇を吸った。無精髭が当たって、少しだけ擽ったい。
 権左が、すりっと鼻を昌吉の鼻に擦りつけた。


「舌、出せ」

「ん」


 権左に言われるがままに、昌吉が、べっと舌を出せば、ぬるりと権左の舌が昌吉の舌に絡まった。舌同士を擦り合わせるように、ぬるぬると絡め合うと、尻尾の付け根あたりがぞわぞわする。思わず、ぽんっと尻尾が出てしまった。背中に当たる毛の感触で、それが嫌でも分かる。ぬるーっと昌吉の舌を舐めながら、権左の分厚い舌が、昌吉の口内に入ってきた。権左の舌が、歯列をなぞり、ちょっと長めの犬歯を舐め、歯の裏をつーっとなぞって、上顎をねっとりと舐めてきた。腰や尻尾の付け根がゾクゾクぞわぞわする感覚に、昌吉はぶるりと身体を震わせた。気持ちがいい。でも、息ができなくて苦しい。昌吉は、ぺちぺちぺちぺちと、自分に覆い被さっている権左の肩を叩いた。権左の唇が離れた途端、昌吉は、ぶっはぁ、と大きく息を吐いた。はぁー、はぁー、と大きく息をする昌吉を間近で見下ろして、権左がクックッと低く喉で笑った。


「口吸いする時ぁ、鼻で息するんだよ」

「あ、あいな」

「ほれ。もう一回」

「あいな!」


 権左が再び昌吉に覆い被さって、唇を吸い、舌を口内に入れてきて、味わうかのように、ねっとりと昌吉の口内を舐め回してきた。尻尾の付け根がゾクゾクして堪らない。これだけでも気持ちがよくて、昌吉は、もっと、とねだるように、するりと権左の太い首に両腕を絡めた。

 二人揃って息が上がる頃には、昌吉の魔羅はガチガチに硬く勃起していた。口吸いってすごい。こんなに気持ちがいいものなのか。これより、もっとすごい事をしちゃうのか。ドキドキし過ぎて、心の臓が保たなかったらどうしよう。
 そんな事を考えながら、昌吉は、大人しく権左に肌を舐められていた。ぬるーっと首筋に権左の熱くぬるついた舌が這っている。尻尾の付け根がゾクゾクぞわぞわする。ちゅくっと、権左に首筋を吸われた。これも気持ちがいい。権左の舌が、昌吉の鎖骨をなぞり、胸の中心に吸いついてから、淡い茶褐色の存在感が薄い乳首へと移っていった。

 はぁ、はぁ、と興奮した荒い息を吐く昌吉を、目だけで見上げて、権左がペロッと昌吉の乳首を舐めた。


「舐め方と触り方を覚えておけよ。今日は俺が全部やるが」

「あ、あいな」


 権左の舌が、チロチロと乳頭を擽り、円を描くように乳首全体を舐め回して、乳輪ごと、じゅうっと吸った。少し擽ったくて、少し気持ちがいい。昌吉は、熱い息を吐きながら、身体をくねらせた。

 両方の乳首をしつこい程舐められた後、権左が、昌吉の両方の乳首をゴツい指で優しく摘んでくりくりと弄りながら、どんどん下へと舌を這わせ始めた。胃のあたりを舐め、うっすら割れた腹筋をなぞり、臍の穴をチロチロと擽ってくる。気持ちよくて、気持ちよくて、先走りがどっと溢れ出てしまう。権左が下腹部に何度も吸いついた。肘をついて、少し身体を起こせば、下腹部に赤い痕がついていた。

 それまで淀みなく動いていた権左が、ピタリと動くのを止めた。


「おっちゃん?」

「んーーーー。わりぃ。流石に魔羅を舐めるのは、まだちと抵抗がある」

「そんなとこ舐めないで!?」

「普通は舐めたりすんだよ」

「舐めていいとこじゃないよ!?」

「まぁ、細けぇことは気にすんな。まぁ、元気いっぱいだし、触ったら、おめぇ出しそうだから、次は俺の準備だ」

「あ、あいな」

「よく見とけよ」

「あいな」


 権左が膝立ちになり、ニヤッと男臭く笑った。
 権左が木の根っこを手に取り、ぽいと口に放り込んで、くっちゃくっちゃと噛み始めた。暫くすると、とろーっと自分の掌に透明の液体を吐き出し、木の根っこも口から出した。


「おっちゃん。それ、何?」

「尻穴はまんこと違って濡れねぇから、こいつで濡らすのよ」

「へぇー」

「どっこらせっと」


 権左が、昌吉に背を向けて、四つん這いになり、上体を伏せて、尻だけを高く上げた状態になった。昌吉は起き上がり、胡座をかいて座って、権左の弛んだ張りのないデカい尻をじっと見た。
 権左が、片手で自分の尻肉を掴み、ぐいっと尻肉を広げた。権左の尻穴の周りには、短い縮れた毛が生えていて、ぷっくりとした濃い赤褐色の尻穴が、皺を伸ばしたり、皺が細かくなったりと、微かに収縮している。糞を出す穴なのに、妙にいやらしい。昌吉は、思わず、自分のガチガチに硬く勃起している魔羅を掴んだ。

 権左の濡れた太い指が、自分の尻穴に触れ、ぬるぬるの液体を馴染ませせるように、尻穴の表面をくるくると指の腹で撫で回している。権左のゴツくて太い指が、昌吉が見ている前で、ゆっくりと尻穴の中へと入っていった。権左の低い唸り声が聞こえた。
 昌吉は、興奮し過ぎて、うっかり射精してしまわないように、自分の魔羅の根元をぎゅっと手で押さえた。

 ぬっこぬっこと、権左の太い指が、権左の尻穴に抜き差しされている。ずるぅと権左が指を引き抜いたかと思えば、今度は二本の揃えた指を、尻穴の中に入れていった。二本の次は、三本。三本の指をぬっこぬっこと抜き差しした後、権左が身体を起こし、布団の上に転がっている木の根っこを手に取って、口に放り込んだ。

 再び、先程と同じ体勢になった権左が、今度は、濡れててらてらといやらしく鈍く光る木の張り型を、いやらしくひくひくしている尻穴に押しつけ、ゆっくりと入れていった。根元近くまで入れたかと思えば、ゆっくりと引き抜いて、またゆっくりと根元近くまで押し込んでいる。いやらしくて、本当に見ているだけで射精してしまいそうだ。権左が張り型を引き抜く度に、尻穴の縁が僅かに赤く捲れるのが見える。

 権左が、尻穴に深く張り型を押し込んで、両手で自分の尻肉を掴み、ぐいっと大きく尻肉を広げた。ゆーっくりと、張り型が権左の尻穴から出てくる。濡れててらてらと鈍く光る張り型をひり出す権左がいやらし過ぎて、昌吉は、ぎゅっと魔羅の根元を押さえながら、鼻の穴から熱い液体が垂れ落ちるのを感じた。

 ぼとっと、布団の上に、濡れた張り型が落ちた。ぽっかりと口を開けた尻穴が、ひくひくと物欲しそうにひくつき、周りの縮れた短い毛が濡れて肌に貼りついている。
 昌吉はごくっと唾を飲みこんで、唇にまで垂れてきた鼻血を舐めとった。口の中に、自分の血の味が広がる。

 権左が顔だけで振り向き、肉付きがいい尻をふりふりと振って、ニヤッと笑った。


「もう突っ込んでいいぞ。できるだけゆっくりやれ」

「あ、あいな」


 いよいよだ。昌吉は、ごくっとまた唾を飲み込み、膝立ちになって、ずりずりと権左の尻の前に移動した。権左は尻たぶにも毛が生えている。そこが逆にぐっとくる。
 昌吉は、掴んだままの魔羅の先っぽを権左のひくつく尻穴に押しつけた。ゆっくり、ゆっくり、と自分に言い聞かせながら、腰を動かして、権左の尻穴に自分の魔羅を押し込んでいく。狭くてキツい尻穴を通り過ぎれば、熱くて柔らかいぬるついたものに魔羅が包まれていく。信じられないくらい気持ちがいい。


「あ、あ、あ、お、おっちゃん……」

「ふっ、んぐぅっ……いいぞ、そのまま全部入れちまえ」

「あ、あ、むりっ、でるぅっ、んーーっ!!」


 魔羅の根元近くまで権左の尻穴に押し込んだ瞬間、昌吉は興奮と初めての快感に我慢できずに、そのまま権左の腹の中に思いっきり精液をぶち撒けた。

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