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20:プレゼント
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カールはシェリーと一緒に、アンナの家で初めてのお菓子作りに挑戦していた。
カールが胡桃やドライフルーツを刻んでいる隣で、シェリーが小麦粉等を計量して、生地を混ぜている。
「ねー。カール。欲しいものない?」
「えー。アンナ先生が作ったドライフルーツ。今すぐこれだけ食いたい」
「そういうんじゃなくて。誕生日プレゼントの話よ」
「あー。んーー。なんだろ。俺もセガールさんに何を贈るか決まってないんだよなぁ」
「手袋はやめてよね。私、パパには手袋をプレゼントするって決めてるから。カールと手の大きさ変わんないし、カールが試着していい感じのやつを買うわ」
「マジか。セガールさん、お洒落だから服とかは持ってるし、装飾品とかもそんなに着けないよなぁ」
「私達が秋の豊穣祭で買ったやつは着けてるじゃない」
「そうなんだけどー。アンナ先生。なんかいいアイデアありませんか?」
「そうねぇ。セガールさんは、お仕事は具体的に何をしているの?」
「会計課の課長です」
「じゃあ、お仕事でも使えるものはどうかしら。文房具とか。消耗品じゃなくて、長く使えるような……そうねぇ。例えば、硝子ペンとかお洒落でいいわよね」
「硝子ペン!!いいですね!それでいきます!」
「あらあら。あ、シェリーちゃん。生地はそのくらいでいいわ。カールさんが刻んだドライフルーツを入れて、もう少し混ぜてちょうだい」
「はぁい。カール。入れて」
「はいよ」
「で?カールは欲しいものないの?」
「欲しいもの……酒か本?」
「却下。別のものにして。普段使いするようなやつ」
「えぇーー。んーー。あっ!エプロン欲しいわ。俺達、今着けてるのと色違いの同じやつしか持ってねぇじゃん」
「言われてみれば確かに。またお揃いのやつにする?多分、お金足りるし、私の分も買うわ」
「お揃いがいいー。お金が足りるんなら、セガールさんの分もお揃いのにしない?」
「いいね。それでいこう。パパは手袋とエプロンで、カールはエプロンと……あ!マグカップとかいる?航海に持っていけるような金属製のやつ」
「おぉ!いいな!いるー」
「アンナちゃん、ちょっとお洒落な金属製のマグカップが売ってるお店知らない?」
「知ってるわよ。そんなにお高くなくて、丈夫なものを作っている工房があるわ。工房の隣にあるお店で買えるわよ」
「やった!祝い菓子が完成したら教えてよ」
「えぇ。勿論いいわよ。さ、そろそろ魔導オーブンも温まったし、型に生地を流し込んで、焼いていきましょうね」
「「はーい」」
年越しの祝い菓子は、ナッツやドライフルーツを沢山入れたケーキを焼いて、酒精を飛ばしたブランデーに数日漬けて、砂糖で作るアイシングとやらで表面に縁起のいい模様を描いて作る。
今日はケーキを焼いて、ブランデーに漬けるだけだ。数日後にまた来て、アイシングとやらをする予定である。
ケーキが焼けるまで、アンナと3人でお茶をすることになった。昼食は買い物がてら街で食べる。アンナは食べ歩きが趣味なので、色々な飲食店を知っていた。アンナお勧めの定食屋や喫茶店を教えてもらい、昼食はそこに行くことにした。
金属製のマグカップが買える店も教えてもらい、あとはまったりお喋りを楽しんでいると、ケーキが焼けた。
甘い匂いがして、今すぐにでも食べたくなるようないい焼色に出来た。酒精を飛ばしたブランデーは既に用意済みである。大きめの容器にケーキを入れ、酒精を飛ばしたブランデーを入れて、あとは魔導冷蔵庫で寝かせるだけだ。
ちょうど昼前には出来たので、アンナにお礼を言って、また来ると約束してから、笑顔のアンナに見送られて、家を出た。
教えてもらった定食屋に行く途中に金属製のマグカップが売っている店があるので、先にそこへ向かうことにした。
こじんまりとした店に入れば、様々な金属製のものが陳列してあった。マグカップもいくつもあり、シェリーが陳列してあるマグカップを眺めて唸った。
「どれにしようかしら。色んな模様があるわね。カールはどれが好き?」
「んー。あ、この船のやつが好き」
「値段も手頃ね。よし。これにするわ」
「ありがと」
「本当はカールにもビックリプレゼントしたかったわ」
「まぁ、しょうがないさ。この時期は人の出入りが多くて治安が悪くなるから、シェリー1人で街を歩かせるのはちょっとね」
「むぅ。しょうがないかぁ。プレゼント用に包装してもらうわ」
「うん。昼飯食べたら、服屋と文房屋だな」
「うん。服屋はカールがいつも買うお店でいいわ」
「ちょっと高いよ?」
「その分、物がいいんでしょ。お小遣い貰ってるけど、ほぼ使ったことがないから、貯まってるもの。私はちょっとした小金持ちよ」
「すげぇな。俺がガキの頃はお小遣いはすぐに使い果たしてたわ。主に買い食いで」
「ふーん。あ、おじさん。これ、ください。プレゼント用に包装してもらってもいいですか?」
「いいよ。まいど」
店のカウンターにいた中年の禿げた男が愛想よく笑い、金属製のマグカップを箱に入れ、シンプルな青い包装紙で手早く包装してくれた。シェリーはお金を払うと、包装された箱を受け取り、自分の鞄に入れた。
昼食をアンナお勧めの定食屋で食べると、次は服屋である。シェリーは沢山ある手袋の中から、渋い茶色の革の手袋を選んだ。カールの手にぴったりだったので、多分セガールにも入るだろう。丁寧に作られているのが分かるような温かくて指を動かしやすい手袋だ。そこそこいい値がしたが、シェリーのお財布にはまだ余裕があるらしい。
2人で、3人お揃いのカモメの刺繍がしてある青色のエプロンを選んで、これも手袋と一緒に包装してもらった。
あとはカールの買い物だけである。
カールは街でも老舗の文房具へ向かってみた。店に陳列されている硝子ペンは色んな種類があり、どれにするか、本当に悩む。
「透明は面白みがないし、赤や黄色は派手過ぎて仕事じゃ使えないよなぁ。無難なのは、黒か緑か青あたりか?」
「青がいいよ」
「その心は?」
「海の色でカールの色だもん」
「ん?俺の色?……あぁ!目の色か」
「そう。えーと、あれな2人は、お互いの目の色のものを贈り合うって、こないだ読んだ本に書いてあったわ」
「なるほど。じゃあ、セガールさんは青にして、俺も自分用に緑のやつ買おうかな」
「いいんじゃない?」
セガールとシェリーは、そっくりな淡い緑色の瞳をしている。カールはシェリーと相談しながら、自分の瞳の色に近い青色の硝子ペンを探し、自分用に淡い緑色の硝子ペンも選んだ。
「シェリー。折角だし、シェリーもいる?」
「欲しい。パパは海の色だから、私は空の色がいいわ。海には、海と空しかないんでしょ?」
「ははっ!まぁね。島がない海域だと、本当に海と空しかないわ」
「あっ!この色がいい!」
「おっ。キレイじゃん。色は違うけど、これも3人お揃いだな」
「ふふっ。いいわね。ちゃんと包装してもらいましょうよ。……あ、包装紙も売ってる。見て。船の包装紙もあるわ」
「あ、本当だ。セガールさんの分はあれで包装してもらおうかな」
「それがいいと思う。カールっぽいし」
「ははっ。じゃあ、とりあえずはプレゼントは準備完了ってことで」
「いいのが見つかってよかったわ」
「セガールさんには当日まで内緒な」
「もっちろん!」
カールはシェリーと顔を見合わせて、ニッと笑った。
箱に入れてもらった硝子ペンを、セガールの分だけ船の包装紙で包装してもらい、カールとシェリーの分はシンプルな青色の包装紙で包装してもらった。シェリーの分はシールを貼ってくれたので、ちゃんと見分けがつく。
「シェリーの分はいつ渡す?今?」
「今でいいわ。誕生日パーティーの主役はパパとカールだもの」
「りょーかい。さて。晩飯の買い物してから帰るか」
「今日は走って帰れないわね。硝子ペンもあるし、荷物が多いもの」
「だな。まぁ、たまにはのんびり歩くのもいいさ」
「うん」
カールはシェリーと夕食の買い物をしてから、2人でのんびり歩いて丘の上の家へと向かう。
明日はセガールの誕生日だ。店はもう予約してあるし、誕生日パーティー用の服も買ってある。プレゼントは今日買ったし、準備万端である。
カールはなんだかワクワクして、ご機嫌にシェリーとお喋りしながら、丘を上って家に帰った。
カールが胡桃やドライフルーツを刻んでいる隣で、シェリーが小麦粉等を計量して、生地を混ぜている。
「ねー。カール。欲しいものない?」
「えー。アンナ先生が作ったドライフルーツ。今すぐこれだけ食いたい」
「そういうんじゃなくて。誕生日プレゼントの話よ」
「あー。んーー。なんだろ。俺もセガールさんに何を贈るか決まってないんだよなぁ」
「手袋はやめてよね。私、パパには手袋をプレゼントするって決めてるから。カールと手の大きさ変わんないし、カールが試着していい感じのやつを買うわ」
「マジか。セガールさん、お洒落だから服とかは持ってるし、装飾品とかもそんなに着けないよなぁ」
「私達が秋の豊穣祭で買ったやつは着けてるじゃない」
「そうなんだけどー。アンナ先生。なんかいいアイデアありませんか?」
「そうねぇ。セガールさんは、お仕事は具体的に何をしているの?」
「会計課の課長です」
「じゃあ、お仕事でも使えるものはどうかしら。文房具とか。消耗品じゃなくて、長く使えるような……そうねぇ。例えば、硝子ペンとかお洒落でいいわよね」
「硝子ペン!!いいですね!それでいきます!」
「あらあら。あ、シェリーちゃん。生地はそのくらいでいいわ。カールさんが刻んだドライフルーツを入れて、もう少し混ぜてちょうだい」
「はぁい。カール。入れて」
「はいよ」
「で?カールは欲しいものないの?」
「欲しいもの……酒か本?」
「却下。別のものにして。普段使いするようなやつ」
「えぇーー。んーー。あっ!エプロン欲しいわ。俺達、今着けてるのと色違いの同じやつしか持ってねぇじゃん」
「言われてみれば確かに。またお揃いのやつにする?多分、お金足りるし、私の分も買うわ」
「お揃いがいいー。お金が足りるんなら、セガールさんの分もお揃いのにしない?」
「いいね。それでいこう。パパは手袋とエプロンで、カールはエプロンと……あ!マグカップとかいる?航海に持っていけるような金属製のやつ」
「おぉ!いいな!いるー」
「アンナちゃん、ちょっとお洒落な金属製のマグカップが売ってるお店知らない?」
「知ってるわよ。そんなにお高くなくて、丈夫なものを作っている工房があるわ。工房の隣にあるお店で買えるわよ」
「やった!祝い菓子が完成したら教えてよ」
「えぇ。勿論いいわよ。さ、そろそろ魔導オーブンも温まったし、型に生地を流し込んで、焼いていきましょうね」
「「はーい」」
年越しの祝い菓子は、ナッツやドライフルーツを沢山入れたケーキを焼いて、酒精を飛ばしたブランデーに数日漬けて、砂糖で作るアイシングとやらで表面に縁起のいい模様を描いて作る。
今日はケーキを焼いて、ブランデーに漬けるだけだ。数日後にまた来て、アイシングとやらをする予定である。
ケーキが焼けるまで、アンナと3人でお茶をすることになった。昼食は買い物がてら街で食べる。アンナは食べ歩きが趣味なので、色々な飲食店を知っていた。アンナお勧めの定食屋や喫茶店を教えてもらい、昼食はそこに行くことにした。
金属製のマグカップが買える店も教えてもらい、あとはまったりお喋りを楽しんでいると、ケーキが焼けた。
甘い匂いがして、今すぐにでも食べたくなるようないい焼色に出来た。酒精を飛ばしたブランデーは既に用意済みである。大きめの容器にケーキを入れ、酒精を飛ばしたブランデーを入れて、あとは魔導冷蔵庫で寝かせるだけだ。
ちょうど昼前には出来たので、アンナにお礼を言って、また来ると約束してから、笑顔のアンナに見送られて、家を出た。
教えてもらった定食屋に行く途中に金属製のマグカップが売っている店があるので、先にそこへ向かうことにした。
こじんまりとした店に入れば、様々な金属製のものが陳列してあった。マグカップもいくつもあり、シェリーが陳列してあるマグカップを眺めて唸った。
「どれにしようかしら。色んな模様があるわね。カールはどれが好き?」
「んー。あ、この船のやつが好き」
「値段も手頃ね。よし。これにするわ」
「ありがと」
「本当はカールにもビックリプレゼントしたかったわ」
「まぁ、しょうがないさ。この時期は人の出入りが多くて治安が悪くなるから、シェリー1人で街を歩かせるのはちょっとね」
「むぅ。しょうがないかぁ。プレゼント用に包装してもらうわ」
「うん。昼飯食べたら、服屋と文房屋だな」
「うん。服屋はカールがいつも買うお店でいいわ」
「ちょっと高いよ?」
「その分、物がいいんでしょ。お小遣い貰ってるけど、ほぼ使ったことがないから、貯まってるもの。私はちょっとした小金持ちよ」
「すげぇな。俺がガキの頃はお小遣いはすぐに使い果たしてたわ。主に買い食いで」
「ふーん。あ、おじさん。これ、ください。プレゼント用に包装してもらってもいいですか?」
「いいよ。まいど」
店のカウンターにいた中年の禿げた男が愛想よく笑い、金属製のマグカップを箱に入れ、シンプルな青い包装紙で手早く包装してくれた。シェリーはお金を払うと、包装された箱を受け取り、自分の鞄に入れた。
昼食をアンナお勧めの定食屋で食べると、次は服屋である。シェリーは沢山ある手袋の中から、渋い茶色の革の手袋を選んだ。カールの手にぴったりだったので、多分セガールにも入るだろう。丁寧に作られているのが分かるような温かくて指を動かしやすい手袋だ。そこそこいい値がしたが、シェリーのお財布にはまだ余裕があるらしい。
2人で、3人お揃いのカモメの刺繍がしてある青色のエプロンを選んで、これも手袋と一緒に包装してもらった。
あとはカールの買い物だけである。
カールは街でも老舗の文房具へ向かってみた。店に陳列されている硝子ペンは色んな種類があり、どれにするか、本当に悩む。
「透明は面白みがないし、赤や黄色は派手過ぎて仕事じゃ使えないよなぁ。無難なのは、黒か緑か青あたりか?」
「青がいいよ」
「その心は?」
「海の色でカールの色だもん」
「ん?俺の色?……あぁ!目の色か」
「そう。えーと、あれな2人は、お互いの目の色のものを贈り合うって、こないだ読んだ本に書いてあったわ」
「なるほど。じゃあ、セガールさんは青にして、俺も自分用に緑のやつ買おうかな」
「いいんじゃない?」
セガールとシェリーは、そっくりな淡い緑色の瞳をしている。カールはシェリーと相談しながら、自分の瞳の色に近い青色の硝子ペンを探し、自分用に淡い緑色の硝子ペンも選んだ。
「シェリー。折角だし、シェリーもいる?」
「欲しい。パパは海の色だから、私は空の色がいいわ。海には、海と空しかないんでしょ?」
「ははっ!まぁね。島がない海域だと、本当に海と空しかないわ」
「あっ!この色がいい!」
「おっ。キレイじゃん。色は違うけど、これも3人お揃いだな」
「ふふっ。いいわね。ちゃんと包装してもらいましょうよ。……あ、包装紙も売ってる。見て。船の包装紙もあるわ」
「あ、本当だ。セガールさんの分はあれで包装してもらおうかな」
「それがいいと思う。カールっぽいし」
「ははっ。じゃあ、とりあえずはプレゼントは準備完了ってことで」
「いいのが見つかってよかったわ」
「セガールさんには当日まで内緒な」
「もっちろん!」
カールはシェリーと顔を見合わせて、ニッと笑った。
箱に入れてもらった硝子ペンを、セガールの分だけ船の包装紙で包装してもらい、カールとシェリーの分はシンプルな青色の包装紙で包装してもらった。シェリーの分はシールを貼ってくれたので、ちゃんと見分けがつく。
「シェリーの分はいつ渡す?今?」
「今でいいわ。誕生日パーティーの主役はパパとカールだもの」
「りょーかい。さて。晩飯の買い物してから帰るか」
「今日は走って帰れないわね。硝子ペンもあるし、荷物が多いもの」
「だな。まぁ、たまにはのんびり歩くのもいいさ」
「うん」
カールはシェリーと夕食の買い物をしてから、2人でのんびり歩いて丘の上の家へと向かう。
明日はセガールの誕生日だ。店はもう予約してあるし、誕生日パーティー用の服も買ってある。プレゼントは今日買ったし、準備万端である。
カールはなんだかワクワクして、ご機嫌にシェリーとお喋りしながら、丘を上って家に帰った。
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