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9:デートの夜

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食器類を2人で並んで洗い終えると、順番にシャワーを浴びることになった。
先にフェリがシャワーを使った。着替えを持ってきてなかったので、クラウディオのシャツを借りた。クラウディオの服はフェリの体格には大きすぎてズボンがずれ落ちてしまうため、シャツだけ借りて風呂場から出た。交代でクラウディオが風呂場に行くのを見送ると、寝室のベットに寝そべり、なんとなしに枕を抱き込んだ。枕からクラウディオの匂いがする。フェリはなんとなく恥ずかしくなって、枕から手を離した。

クラウディオが戻ってきた。普段は整髪剤を使って前髪を上げているが、今は長い前髪が下りている。クラウディオが濡れた髪を適当にタオルで拭きながら、ベットに座った。楽そうなズボンは穿いていたが、上半身は裸で、鍛えられた逞しい肉体を露にしていた。フェリは掌に風を集め、クラウディオの濡れた髪に触れた。触れた端から髪が乾いていく。全部乾き終わったら、手で軽くすいて整えてやった。


「ありがとう」

「どういたしまして」


2人で顔を見合わせて笑った。
クラウディオは体ごと振り返り、フェリにキスをした。目を閉じてそれを受け入れる。微かに酒と煙草の匂いがした。舌で唇を撫でられると口を少し開けた。ぬるりとクラウディオの舌が入ってくる。煙草の苦味を微かに感じた。何度も角度を変えながら、長いキスをする。
口を離すと、お互い軽く息が上がっていた。目を開けるとクラウディオと目が合い、照れ臭くて笑ってしまった。クラウディオは微笑むと、フェリの頬や鼻筋に戯れるように何度もキスをした。クスクス笑いながら、されるがままになる。剥き出しの太股をやんわりと撫でられると、フェリも手を伸ばし、クラウディオの腕や背中を優しく撫でた。
クラウディオがフェリの耳や首筋を舐め始める。太股を撫でていた手は胸元まで上がり、シャツ越しにカリカリと乳首を優しく引っかかれた。震える吐息がもれた。フェリは首筋にあるクラウディオの頭に手で触れ、くしゃりと髪を撫でた。硬めのしっかりした髪の感触が手に伝わる。
クラウディオが体を離し、フェリの服を脱がせた。自身もズボンと下着を脱ぎ去り、お互い全裸になった。反応しかけているクラウディオの大きなペニスが目に入り、フェリは顔が熱くなった。前回のセックスが頭をよぎり、ドキドキする。
今度はフェリからクラウディオに触れた。クラウディオの首筋や耳を舐め、分厚い胸板や逞しい腹筋、背中を撫で回す。クラウディオはクックッと喉で笑いながら、フェリの好きなようにさせてくれた。クラウディオに優しく頭を撫でられる。フェリはクラウディオの股間に頭を埋めた。頭上でクラウディオが息をのむ気配がした。すっかり勃ち上がっているクラウディオのペニスに頬擦りして、何度も啄むようにキスをする。舌と唇で優しく愛撫した。裏筋をねっとり舐めあげ、先っぽを舌で円を描くように舐め回す。次第に口の中に初めて感じる苦味が広がってきた。多分先走りだ。
唯一、口でしたことがあるマーサに限らず、神子は何故か精液が無味無臭のため、普通の精液の味を感じるのは初めてだ。
クラウディオが小さく溜め息を吐いた。ペニスを口に咥えたまま、目だけで見上げると、耐えるように眉間に皺を寄せていた。気持ちよくなってくれているのだろうか。フェリはペニスから一度口を離した。


「気持ちいい?」

「……よすぎて、油断すると出そうなくらい、いいよ」


フェリはその言葉になんだか嬉しくなった。ヘラリと笑うと、優しく頭を撫でられた。こうなったら最後までしよう、と再び頭を下げようとしたが、それは止められた。
交代、と言って、ソッとベットに押し倒される。促されるままに脚を開き、クラウディオに全てを晒す。クラウディオはフェリの身体のあちこちにキスをしながら、全身を優しく撫でた。フェリのぺニスもやんわりと撫でられる。フェリのペニスはクラウディオのペニスを口で愛撫しただけで興奮してガチガチに固くなり、先っぽは濡れていた。やわやわと揉まれ、先走りを塗り広げるようにペニス全体を撫で回された。荒い息がもれる。腰骨に軽く歯を立てられると、腰が震えた。そのまま、フェリのペニスがクラウディオの熱い口内におさめられた。ねっとりと舐め回されると、それだけでイキそうになる。フェリは眉間に皺を寄せ、強い刺激に耐えた。舌を這わせながら、唇でしごかれると堪らず声がもれる。根元を指でしごかれながら鈴口を舌で抉るようにされると、フェリは我慢できずに小さな声をあげながら、クラウディオの口内に射精した。
息を整える間もなく、濡れそぼっている女のソコに舌を這わされる。ぬるぬると優しく入り口あたりを舐められると、気持ちよくて脚が震える。フェリは身を捩って与えられる快感に耐えた。舌は入り口だけではなく、中にも差し込まれて舐められる。じゅるっと音を立てて吸われると、堪らず声が出た。
再び勃ち上がったフェリのペニスを根元から先っぽに向けて、クラウディオがねっとり舐めあげながら、女のソコを指で優しく撫で回した。くちゅくちゅと水音が寝室に響いた。ゆっくりと太い指が入れられる。フェリは熱い息をはいた。
時折良いところを掠めながら、中を探るようにゆっくり動かされると、堪らなく気持ちがいい。クラウディオはフェリのペニスから口を離し、フェリにキスをする。フェリはクラウディオの首に腕を回し、舌を出してキスに応えた。
舌同士を絡めあい、上顎を舌で撫でたり、撫でられたりする。女のソコを探る指は徐々に動きを速め、フェリを絶頂へと誘った。
然程間ををおかずに、フェリはクラウディオにしがみつきながら、全身を震わせて掠れた喘ぎ声を上げてイッた。
クラウディオがフェリの震える体を宥めるように優しく撫でてくれる。何度も触れるだけのキスをされた。


「フェリ」

「うん」

「挿れるよ」

「うん」


フェリはクラウディオが入れやすいように、少し腰を浮かせた。女のソコにクラウディオの熱いペニスが押しつけられ、ゆっくりと入ってくる。緩やかに前後に動いたと思ったら、中をかき回すように動かれる。そして、奥を突き上げるように激しく動かれた。フェリはクラウディオの巧みな動きに翻弄され、ただ声をあげることしかできなくなった。
クラウディオが低く呻いて中に出すまで、フェリは何度もイッた。









ーーーーーー
気づいたら朝方近くになっていた。
クラウディオは何度も体位を変えながら、フェリを求めた。何度イッたか分からないくらいイカされ、フェリは息も絶え絶えな有り様だった。繋がっていた体を離し、優しくキスされる。


「フェリ。大丈夫か?」


クラウディオに優しく頭を撫でられながら聞かれ、フェリは小さく頷いた。大きく何度か深呼吸をして、乱れた息を整える。


「クラウディオ、今日の仕事大丈夫か?寝てないだろう」

「ん?あぁ、問題ない。徹夜には慣れている」

「そうか」

「フェリは大丈夫か?なんなら、ここで寝ていても構わないが」

「あー……いや、帰るよ。今日はサーシャとサッカーをする約束をしてるんだ」

「ははっ。サーシャ様も元気だなぁ。しかし、それなら帰らなければな」

「うん。約束しちゃったから」

「サーシャ様もフェリが帰って来て嬉しいのだろう」


クラウディオが穏やかに微笑んだ。フェリはなんだか照れ臭くなって、頭を掻いた。

結局、夜が完全に明けるまでベットに並んで寝転がり、話をしていた。クラウディオが出勤の準備をする時間になると、何度か啄むようなキスをして、フェリは窓からマーサの家に向けて飛び立った。
別れ際に次に会う約束をした。フェリは何故だかそれが嬉しくて堪らなかった。
フェリは浮かれたまま、朝のサンガレアの空を飛んだ。
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