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91:可愛いデートの引率

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出勤前のクラウディオに髪をセットしてもらい朝からずっとご機嫌なジェラルドを連れて、フェリは街に来ていた。先日家に来たときに聞いておいたアデルちゃんの家へとジェラルドと手を繋いで歩いている。バード・アデル父娘の家はクラウディオが昔住んでいた官舎の隣の官舎なので、迷うことはない。

バード父娘が来た翌日にマーサにバードについて少し聞いてみたのだが、『面白い奴だよー。エロいこと大好きだから色々付き合ってくれるしー。セックスもうまいよー』と言っていた。結構お気に入りらしい。クラウディオは嫌っているが、マーサが気に入っているところを見るに、多分悪い奴ではない。マーサは人を見る目があるので、これで正式にバードがマーサのこっそり秘密の嫁になったら本当に問題なしである。クラウディオは嫌がるだろうが、フェリ的にはバードもアデルちゃんと一緒に家に出入りしても構わない。マーサのこっそり秘密の嫁ならクラウディオに変なちょっかいをかけることもないだろう。多少クラウディオをからかって遊ぶくらいなら許容範囲内だ。クラウディオを寝とられたりすることがなければ、それでいい。

バード達の家の玄関で呼び鈴を鳴らすと、すぐにアデルちゃんが出てきた。今日はポニーテールにして、白いリボンをつけている。白いワンピースと合わせており、とても可愛らしい。


「おはよう、アデルちゃん」

「おはよう、アデル」

「おはようございます。フェリ様。ジェラルド」

「バードは?」

「お父さんはお仕事です」

「おや。バードが仕事で1人の時はどうしてるんだ?ほら、お昼とか」

「家にいます。お昼ご飯はお父さんがいつも作ってくれてるから。今日は美味しいもの食べておいでってお金をくれました」

「……そうなのか」

「はい」

「アデル。寂しくないの?」

「いつもだから平気」


そう言ってアデルちゃんは首に紐で下げている鍵を取り出して、家の鍵を閉めた。
フェリは2人の子供を連れて、博物館へと行った。博物館では特別展として『魔導製品の歴史展』が行われている。少し前に新聞部の取材で魔術研究所へ行った2人は、そこで面白い話を聞いたりや魔術師達が趣味で作った変わった魔導製品などを見せてもらったそうだ。その時に魔導製品に興味を持った2人は楽しそうに話ながら展示を見ていた。特別展を楽しんだ後は、アデルちゃんがまだ行ったことがないという隣接する資料館に連れていった。資料館にはサンガレア領復興の軌跡が展示されている。草も生えていない真っ黒い何もなかった大地の写真や街を作っていく過程の写真等、様々な写真が解説と共に多く展示されている。
ジェラルドとアデルちゃんは1枚の集合写真をじっと見て、驚いていた。


「父上だ。ねぇ、母上。これ父上だよね」

「お。そうだな」

「お父さんもいる」


解説によると、写真はマーサと共にサンガレア復興の為に働いていた当時まだ将軍だったリチャードの直属部隊の集合写真であった。クラウディオやバードもいるし、フェリが知っている顔が何人もいる。それからチビッ子2人は写真の解説を読みつつ、何枚もの展示の写真を見ながら、自分達の父親探しをした。ずっと中央の街にいるクラウディオは勿論、バードもサンガレア領地内で4番目に大きなグレードという街に、街を造る頃からずっといて、分隊長としてグレードの街の領軍詰所を任されていたらしく、何枚もの写真に写っていた。


「アデルのお父さんもいっぱい写ってるね」

「うん」


子供達は自分達の父親が写る写真を見つける度に、静かにはしゃいで楽しそうである。
資料館を楽しんだ後は、近くのリーズナブルで美味しい定食屋に行って3人でお昼を食べて、本を読むのが好きだというアデルちゃんを街の図書館へ連れていった。サンガレア領で1番大きな中央の街の図書館には実はまだ来たことがなかったらしく、静かにハイテンションになったアデルちゃんは早速貸し出しカードを作ってもらって、1度に借りられる最大数の5冊の本を借りていた。ジェラルドもアデルちゃんからお気に入りの本を聞いて、その本を借りた。
アデルちゃんはいつも学校の図書室で借りた本を休み時間や家で読んでいるらしい。夢中で本を読んでいると、気づいたらバードが帰ってきていると言っていた。外で遊ぶより、室内で本を読むのが好きなのだそうだ。新聞部に入ったのは、掲示板に張り出されている学校新聞のお勧め本コーナーに惹かれ、自分も好きな本を誰かにお勧めしたいと思ったのが切欠らしい。あと文章を読むのも好きだが、書くのも好きだからだそうだ。まだ7歳なのに、なんかすごい。
あまりそんな感じには見えなかったが、バードが実はかなり読書家らしい。家にはバードの本がたくさんあるそうだ。バードは小さい頃から毎晩寝る前にはベッドの中で必ず本を読んでくれるのだそうで、アデルちゃんの本好きはどうやらそれが要因らしい。小学校高学年が読むような本まで借りていたので、既に読解力が高いのだろう。まだ分からない言葉や表現は、バードが買ってくれた辞書で調べるのだそうだ。実に偉い。勉強嫌いで本を読むのも好きじゃなかったフェリからすれば、信じられないくらいだ。

図書館からの帰り道に可愛い雑貨屋に立ち寄って冷やかし、アデルちゃんを家へと送った。ジェラルドは、また家で一緒に宿題をやろうとアデルちゃんを誘い、アデルちゃんも笑顔で頷いて、お父さんにいいか聞いてみると言っていた。実に微笑ましい。フェリは和みながら並んで歩く2人の後ろをついて歩いた。夕方の茜色の道を歩いてアデルちゃんの家に着くと、バードがちょうど同じタイミングで帰ってきた。


「お父さん!おかえりなさい」

「やぁ、バード」

「こんにちは」

「ただいま、アデル。こんにちは。フェリ様、ジェラルド君。フェリ様が博物館に連れていってくださったんですね。今日はありがとうございました」

「いや、アデルちゃんと一緒で楽しかったよ」

「お父さん。ジェラルドのお家で一緒に宿題してもいい?」

「んー……ご迷惑じゃなければな」

「俺は別に構わんよ。うちにはジェラルドの妹のアンジェラもいるしな。ジャンもロヴィーノもいるから、なんなら朝に迎えに来ようか?で、帰りも家まで送るよ」

「よろしいのですか?」

「うん。勿論」

「……では、お願いしてもよろしいでしょうか?夏休みの間はどうしても家にアデル1人の時が多いものですから。お昼は弁当を持たせますので」

「ん?別にうちで作るけど」

「いえ。流石に何度もご馳走になるのは厚かましいので」

「んー。分かった。明日早速来るか?アデルちゃん」

「はいっ!」

「じゃあ、また明日な」

「また明日ね、アデル」

「今日はありがとうございました、フェリ様。ジェラルドもまた明日ね」

「本当にありがとうございました」

「いえいえ。じゃあな、2人とも」


バード父娘と別れて、フェリはジェラルドと手を繋いで、馬を預けている街の入り口へと歩いた。明日もアデルちゃんと会えることが確定したジェラルドはご機嫌でスキップするような足取りで歩いている。
馬に乗って家に帰ると、ジェラルドは嬉しそうにジャンに抱きついて明日アデルちゃんが来ることを報告していた。ついでに迎えに行くのに付き合ってと頼んでいる。ジャンはジェラルドの頭を撫でて、快く了承していた。
ちょっと困ったことに、ジェラルドに置いていかれて拗ねていたアンジェラは、またアデルちゃんが来ると聞いて、ハリネズミ状態になった。余程ジェラルドがとられそうなのが嫌らしい。そんなアンジェラをロヴィーノが宥めた。
夕食を食べ終える頃に帰ってきたクラウディオにジェラルドはくっついて、寝る前まで今日のことを楽しそうに話した。今日はフェリがジャンと寝る日なので、クラウディオと寝る子供達は先にクラウディオの部屋へと引き上げた。
風呂にも入って楽な格好をしている大人だけで、居間で少し酒を楽しむ。


「フェリ。明日あのクソ野郎はついてこないんだろ?」

「ん?多分な。仕事の時はアデルちゃんは家に1人らしいよ。やっぱ心配みたい」

「まだ7歳だしなぁ。そりゃ心配だよね」

「ちょっと可哀想だな。兄弟がいれば、また違うんだろうが」

「なー」

「……まぁ、アデルちゃんだけなら別に全然いいけど」

「クラウディオって、そんなにバードが嫌いなの?」

「ジャン。あいつは本当にクソ野郎なんだよ」

「でも直属部隊時代の仲間なんだろ?今日資料館で写真見たぞ」

「……まぁ」

「へー」

「結構デカい街の詰所任されてたっぽい」

「仕事ができる男なんだ」

「……まぁ」

「見た目も中々にいい男だったよな」

「……まぁ」

「マーサも気に入ってるっぽいよ」

「へぇ」

「……マーサ様にしては趣味が悪い」

「母上。嫁なんですか?」

「まだ遊び相手」

「ふーん」


それから日付が変わる前まで酒を楽しんで、フェリはジャンと共にジャンの部屋に引き上げた。
ベッドに入るなり、ジャンとキスをして舌を絡めあう。服を脱がされ、すぐにジャンの手と舌が身体中に触れてくる。フェリも積極的のジャンの身体を撫で回し、舐め回した。お互いを高めあって、騎乗位でジャンの熱くて固いペニスを女のソコで飲み込む。ジャンの感じる動きをしながら、気持ち良さそうなジャンの乳首を舐める。


「はっ……フェリ、それヤバい……」

「きもちいい?」

「あぁ……すごい、いい……」

「ふふっ」


フェリは本格的にジャンを追い詰める為に腰を激しく動かした。堪えきれずに小さく声をもらすジャンが可愛くて堪らない。心もあそこもキュンキュンしてしまう。ジャンが我慢できずにフェリの中で射精した。ジャンのイク時の顔は最高にセクシーだ。射精するジャンのペニスの感触を楽しみながら、フェリはジャンのイク顔をじっと見つめて興奮していた。なんかもう本当に堪らない。
体位を変えながら、朝が近くなる時間まで何度も互いに求めあった。
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