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異世界で『リア充を殲滅し隊』
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羽柴将人。ぴちぴちの三十二歳。年齢=恋人いない歴の非モテ・ノットリア充である。恋人もいなければ、リアルでも友達はいなかった。ネット上には友達はそれなりにいたが、完全にノットリア充なヲタクであった。三次元の女になんか興味はない。俺の嫁は二次元にいる。と強気に言い張っていたが、こっそり婚活サイトを覗いたりしていた結婚願望ありありの陰キャである。
そんな将人だが、この度、何故か知らんが異世界に転移した。自分のベッドで寝ていた筈が、起きた時には冷たい石の祭壇の上にいた。将人は、この世界を救う聖女(笑)らしい。男だけど聖女(笑)なのだそうだ。別に魔王が襲ってくるとかそういうことはなく、神官長の長い話を要約すると、聖女の役割は言わば浄化機関のようなものらしい。聖女は負の塊である瘴気を自然と吸収して浄化してしまうのだとか。瘴気は聖女に勝手に吸い寄せられるものらしいので、聖女はただ存在するだけでいいらしい。瘴気浄化行脚の旅とかにも出なくていいそうだ。楽でいい。三食昼寝おやつ付きの生活ゲットだぜ。もうハゲ散らかした課長のご機嫌取りをしなくてすむと思うと、万歳三唱したいくらいである。将人の異世界生活は、なんともゆるい感じで始まった。
異世界生活三ヶ月目。将人は早くも聖女(笑)という名のニート生活に飽きていた。そして、ある事に不満を抱いていた。
周囲にリア充がとにかく多いのである。お世話をしてくれる神殿の女の子達は皆恋人か旦那がいるし、なんなら護衛してくれる野郎共にも、約一名を除いて恋人か嫁がいる。街を歩けば、そこかしこに仲良さげな男女が溢れている。何だこれは。一体どういうことだ。
ある日。将人は真剣な顔で、唯一恋人がいない護衛であるドッピオ君二十八歳、恋人いない歴=年齢に問いかけた。
「ドッピオ君や」
「なんです?マサト様」
「何でこの世界は、こんなにもリア充が溢れかえっているのかね」
「うちの国、恋愛至上主義なんで」
「はぁぁん!?だからって、なんでこんなにリア充ばっかなんだよ!そして何故俺に恋の予感が始まらないんだぁぁ!」
将人は両手で顔を被って、わっと泣き出した。異世界に来て聖女(笑)になっても、将人は非モテのままだ。確かに顔は極々普通の平べったい醤油顔だし、身体つきは小太りである。でも一応、聖女(笑)なのだから、少しくらいモテてもいいではないか。
頬に散ったソバカスしか特徴がない平凡顔のドッピオが、めそめそする将人の背中を優しく擦ってくれた。
「マサト様。そのうち出会いがありますって」
「うぅ……リア充が憎い……俺も可愛い嫁さんが欲しい……」
「俺だって、せめて恋人くらい欲しいですねぇ……身体には自信があるのに。なんでモテないかなぁ……」
ドッピオが遠い目をして、乾いた笑みを浮かべた。ドッピオはつい先日、モーションをかけていた女の子にフラレたばかりである。将人は男泣きしているドッピオを慰める二人だけの飲み会を開いてやった。
さめざめと泣いていた将人は決意した。こうなったら、この世に存在するリア充というリア充を殲滅してやる。聖女(笑)から、恋人達を引き裂く魔王と化してやろうではないか。
「ドッピオ君!」
「はい?」
「今ここに『リア充を殲滅し隊』を結成することを宣言する。構成メンバーは俺と君だ!」
「りあじゅう?」
「恋人や嫁とかいる奴等のことだよ」
「具体的に何やるんですか?」
「付き合いたてのほやほや熱々カップルに、なんか悪戯的なのをして破局させる」
「何それ面白そう。……あ、いやいや。駄目ですよ。流石に。マサト様は聖女様ですし」
「聖女なんか知るかぁ!俺は魔王になってやる!恋人達の仲を引き裂きまくって非モテ王国を作ってやるんだぁ!」
「そっ、それは……最高じゃないですか!それなら恋人いないのを馬鹿にされないし、モテないのを馬鹿にされないし、フラれて泣かなくてもすみますね!」
「そうだとも!国民皆非リア充!誰も恋人も嫁もいない国だ!リア充共を見て羨ましくてハンカチを噛む日々とはおさらばだぞ!」
「マサト様!いえ、隊長!一生ついていきます!」
「よし!では早速リア充を襲いに行くぞ!」
「はいっ!」
「『はい』じゃないわ。馬鹿野郎」
拳を握って目を輝かせていたドッピオの頭を護衛隊長が引っぱたいた。ちなみに護衛隊長は渋いイケメンで、美人の嫁さんと可愛い娘が二人もいる。
「護衛隊長。邪魔をしないでくれ。ていうか、護衛隊長もリア充だから襲撃対象だ」
「暇過ぎてアホな事を言い出されたんですか?聖女様」
「確かに暇だが、この世界はリア充が多過ぎて、俺達のような非モテには肩身が狭くて辛いんだよ。かなり切実に」
将人の言葉に、ドッピオが首振り人形の様に何度も頷いた。護衛隊長は完全にアホの子を見るような目で二人を眺めた後、パンッと軽く両手を叩いた。
「そんなに恋人や嫁がいるのが羨ましいなら、二人で付き合えばいいじゃないですか」
「「は?」」
「うちの国は同性愛にも寛容ですからね。二人が恋人になれば、問題解決です。ということで、アホな行動はしないでくださいね」
「男は嫌だぁ!」
「俺も小太りのおっさんは嫌ですぅ!」
「誰が小太りのおっさんだ!」
「マサト様ですけど!」
「小太りと言うな!ぽっちゃりと言え」
「ぽっちゃりおっさんは嫌ですぅ!」
「はいはーい。お二人とも恋人ができてよかったですねー。ということで、面倒なんで一発ヤッてきてくださいよ。暇なんですよね」
「暇潰しにセックスってどうかと思うなぁ。僕ぁ」
「品がないですよ。隊長」
「ドッピオ。後で地獄の筋トレコースな。マサト様、ものは試しですよ。ケツって、めちゃくちゃハマるらしいですよ」
「めちゃくちゃな事を言いやがるなぁ!?」
「何で地獄の筋トレコース!?」
将人とドッピオは護衛隊長に雑に襟首を掴まれ、そのままずるずると引き摺られて、寝室に放り込まれた。
「一発ヤッたら出てきていいですよ」
にっこりと笑う護衛隊長が悪魔か鬼にしか見えない。将人とドッピオは、即席『セックスしないと出られない部屋』に閉じ込められた。何でだよ。意味が分からん。
将人はドッピオと顔を見合わせて、同時に大きな溜め息を吐いた。
「マサト様。聖女の力でなんとかしてください」
「無茶言うな。ドッピオ君こそ、今こそその筋肉が役立つ時だぞ」
「俺、隊長に勝てたことないです。あの人、アホみたいに強いんで」
「マジか。えーー。じゃあ、どうすんだよ」
「ヤるしかない……?」
「我々は男同士だ」
「はい」
「そしてお互いに童貞だ」
「はい」
「大事故になる予感しかしねぇよ!!」
「そうですね!!」
将人はドッピオと共に乾いた笑みを浮かべた。ご丁寧に、護衛隊長が投げ込んだローションのボトルや浄化剤とかいうアナルセックスの必需品が目の前に転がっている。
将人は哀愁漂う顔で呟いた。
「ドッピオ君。俺達、一体どこで間違えてしまったのだろう……」
「アホな会話を隊長に聞かれたあたりからですね」
「護衛隊長がいるなら早く教えてくれよ!」
「俺だって気づいてなかったんですよぉ!あの人、気配消すのが異様に上手いですしぃ!」
「くそぉぉぉぉ!」
「……小太りのおっさん相手に勃起できる自信がないので、マサト様、サクッとお願いします」
「え、やだ。男のケツとかマジ無理」
「大丈夫です。マサト様はやれば出来る子です!」
「マジか!」
「マジです!」
「頑張れ俺のちんこ!」
「はい!勃起!勃起!」
なんやかんや大騒ぎして、結局寝室から出られたのは、それから五時間後の事であった。色々搾り取られた将人は、ぐったりとしたまま無駄に元気なドッピオにおんぶされて寝室を出た。
寝室を出ると、護衛隊長が優雅にお茶を飲んでいた。
「おや。マジでヤッたんですね。予想外に長かったですね。童貞卒業おめでとうございます」
「……ありがとう?」
「マサト様とドッピオが恋人になったとお触れを出したので、皆から祝福されますよ。よかったですね」
「「はい!?」」
「ドッピオは恋人として、マサト様がアホな事をしないように、ちゃんと見張っとけよ」
「えぇ!?」
「いやぁ。目出度いですなぁ」
「えっ、ちょ、護衛隊長?お触れとか出しちゃったら俺に春が来ないじゃない!?」
「もう春が来てるでしょ。大丈夫です。時間と共に愛は育っていくものです」
「「えぇ……」」
本当にお触れが出されていたらしく、将人とドッピオは会う人会う人に祝福されまくった。大変遺憾である。いや、確かに一回セックスしちゃったけども。何故だか、できちゃったけども。ドッピオのむっちりな妙にエロい尻が悪いのだと思う。あとむっきりふかふかな雄っぱいもよろしくないと思う。
将人は恋人になっちゃったドッピオの尻枕でだらしなくエロ本を読みながら、同じくエロ本を読んでいるドッピオに話しかけた。
「ドッピオくーん」
「はーい」
「セックスいたしませう」
「いいですよー」
なんだかんだでドッピオとは気が合う。あとエロ本の趣味も合う。将人はその後ずるずるとドッピオと恋人でい続け、五十になった歳にドッピオにプロポーズをした。ドッピオは笑顔で将人の薄くなった頭を引っぱたいた。
「遅いっ!!」
「すんませんっ!!」
「もう!老後のお世話は任せてくださいよ!」
「あ、はい。お願いします……ドッピオ君や」
「なんです?」
「一緒のお墓に入ろうね」
「……はい」
ドッピオが心底幸せそうに笑うので、将人もつられて一緒に笑った。
(おしまい)
そんな将人だが、この度、何故か知らんが異世界に転移した。自分のベッドで寝ていた筈が、起きた時には冷たい石の祭壇の上にいた。将人は、この世界を救う聖女(笑)らしい。男だけど聖女(笑)なのだそうだ。別に魔王が襲ってくるとかそういうことはなく、神官長の長い話を要約すると、聖女の役割は言わば浄化機関のようなものらしい。聖女は負の塊である瘴気を自然と吸収して浄化してしまうのだとか。瘴気は聖女に勝手に吸い寄せられるものらしいので、聖女はただ存在するだけでいいらしい。瘴気浄化行脚の旅とかにも出なくていいそうだ。楽でいい。三食昼寝おやつ付きの生活ゲットだぜ。もうハゲ散らかした課長のご機嫌取りをしなくてすむと思うと、万歳三唱したいくらいである。将人の異世界生活は、なんともゆるい感じで始まった。
異世界生活三ヶ月目。将人は早くも聖女(笑)という名のニート生活に飽きていた。そして、ある事に不満を抱いていた。
周囲にリア充がとにかく多いのである。お世話をしてくれる神殿の女の子達は皆恋人か旦那がいるし、なんなら護衛してくれる野郎共にも、約一名を除いて恋人か嫁がいる。街を歩けば、そこかしこに仲良さげな男女が溢れている。何だこれは。一体どういうことだ。
ある日。将人は真剣な顔で、唯一恋人がいない護衛であるドッピオ君二十八歳、恋人いない歴=年齢に問いかけた。
「ドッピオ君や」
「なんです?マサト様」
「何でこの世界は、こんなにもリア充が溢れかえっているのかね」
「うちの国、恋愛至上主義なんで」
「はぁぁん!?だからって、なんでこんなにリア充ばっかなんだよ!そして何故俺に恋の予感が始まらないんだぁぁ!」
将人は両手で顔を被って、わっと泣き出した。異世界に来て聖女(笑)になっても、将人は非モテのままだ。確かに顔は極々普通の平べったい醤油顔だし、身体つきは小太りである。でも一応、聖女(笑)なのだから、少しくらいモテてもいいではないか。
頬に散ったソバカスしか特徴がない平凡顔のドッピオが、めそめそする将人の背中を優しく擦ってくれた。
「マサト様。そのうち出会いがありますって」
「うぅ……リア充が憎い……俺も可愛い嫁さんが欲しい……」
「俺だって、せめて恋人くらい欲しいですねぇ……身体には自信があるのに。なんでモテないかなぁ……」
ドッピオが遠い目をして、乾いた笑みを浮かべた。ドッピオはつい先日、モーションをかけていた女の子にフラレたばかりである。将人は男泣きしているドッピオを慰める二人だけの飲み会を開いてやった。
さめざめと泣いていた将人は決意した。こうなったら、この世に存在するリア充というリア充を殲滅してやる。聖女(笑)から、恋人達を引き裂く魔王と化してやろうではないか。
「ドッピオ君!」
「はい?」
「今ここに『リア充を殲滅し隊』を結成することを宣言する。構成メンバーは俺と君だ!」
「りあじゅう?」
「恋人や嫁とかいる奴等のことだよ」
「具体的に何やるんですか?」
「付き合いたてのほやほや熱々カップルに、なんか悪戯的なのをして破局させる」
「何それ面白そう。……あ、いやいや。駄目ですよ。流石に。マサト様は聖女様ですし」
「聖女なんか知るかぁ!俺は魔王になってやる!恋人達の仲を引き裂きまくって非モテ王国を作ってやるんだぁ!」
「そっ、それは……最高じゃないですか!それなら恋人いないのを馬鹿にされないし、モテないのを馬鹿にされないし、フラれて泣かなくてもすみますね!」
「そうだとも!国民皆非リア充!誰も恋人も嫁もいない国だ!リア充共を見て羨ましくてハンカチを噛む日々とはおさらばだぞ!」
「マサト様!いえ、隊長!一生ついていきます!」
「よし!では早速リア充を襲いに行くぞ!」
「はいっ!」
「『はい』じゃないわ。馬鹿野郎」
拳を握って目を輝かせていたドッピオの頭を護衛隊長が引っぱたいた。ちなみに護衛隊長は渋いイケメンで、美人の嫁さんと可愛い娘が二人もいる。
「護衛隊長。邪魔をしないでくれ。ていうか、護衛隊長もリア充だから襲撃対象だ」
「暇過ぎてアホな事を言い出されたんですか?聖女様」
「確かに暇だが、この世界はリア充が多過ぎて、俺達のような非モテには肩身が狭くて辛いんだよ。かなり切実に」
将人の言葉に、ドッピオが首振り人形の様に何度も頷いた。護衛隊長は完全にアホの子を見るような目で二人を眺めた後、パンッと軽く両手を叩いた。
「そんなに恋人や嫁がいるのが羨ましいなら、二人で付き合えばいいじゃないですか」
「「は?」」
「うちの国は同性愛にも寛容ですからね。二人が恋人になれば、問題解決です。ということで、アホな行動はしないでくださいね」
「男は嫌だぁ!」
「俺も小太りのおっさんは嫌ですぅ!」
「誰が小太りのおっさんだ!」
「マサト様ですけど!」
「小太りと言うな!ぽっちゃりと言え」
「ぽっちゃりおっさんは嫌ですぅ!」
「はいはーい。お二人とも恋人ができてよかったですねー。ということで、面倒なんで一発ヤッてきてくださいよ。暇なんですよね」
「暇潰しにセックスってどうかと思うなぁ。僕ぁ」
「品がないですよ。隊長」
「ドッピオ。後で地獄の筋トレコースな。マサト様、ものは試しですよ。ケツって、めちゃくちゃハマるらしいですよ」
「めちゃくちゃな事を言いやがるなぁ!?」
「何で地獄の筋トレコース!?」
将人とドッピオは護衛隊長に雑に襟首を掴まれ、そのままずるずると引き摺られて、寝室に放り込まれた。
「一発ヤッたら出てきていいですよ」
にっこりと笑う護衛隊長が悪魔か鬼にしか見えない。将人とドッピオは、即席『セックスしないと出られない部屋』に閉じ込められた。何でだよ。意味が分からん。
将人はドッピオと顔を見合わせて、同時に大きな溜め息を吐いた。
「マサト様。聖女の力でなんとかしてください」
「無茶言うな。ドッピオ君こそ、今こそその筋肉が役立つ時だぞ」
「俺、隊長に勝てたことないです。あの人、アホみたいに強いんで」
「マジか。えーー。じゃあ、どうすんだよ」
「ヤるしかない……?」
「我々は男同士だ」
「はい」
「そしてお互いに童貞だ」
「はい」
「大事故になる予感しかしねぇよ!!」
「そうですね!!」
将人はドッピオと共に乾いた笑みを浮かべた。ご丁寧に、護衛隊長が投げ込んだローションのボトルや浄化剤とかいうアナルセックスの必需品が目の前に転がっている。
将人は哀愁漂う顔で呟いた。
「ドッピオ君。俺達、一体どこで間違えてしまったのだろう……」
「アホな会話を隊長に聞かれたあたりからですね」
「護衛隊長がいるなら早く教えてくれよ!」
「俺だって気づいてなかったんですよぉ!あの人、気配消すのが異様に上手いですしぃ!」
「くそぉぉぉぉ!」
「……小太りのおっさん相手に勃起できる自信がないので、マサト様、サクッとお願いします」
「え、やだ。男のケツとかマジ無理」
「大丈夫です。マサト様はやれば出来る子です!」
「マジか!」
「マジです!」
「頑張れ俺のちんこ!」
「はい!勃起!勃起!」
なんやかんや大騒ぎして、結局寝室から出られたのは、それから五時間後の事であった。色々搾り取られた将人は、ぐったりとしたまま無駄に元気なドッピオにおんぶされて寝室を出た。
寝室を出ると、護衛隊長が優雅にお茶を飲んでいた。
「おや。マジでヤッたんですね。予想外に長かったですね。童貞卒業おめでとうございます」
「……ありがとう?」
「マサト様とドッピオが恋人になったとお触れを出したので、皆から祝福されますよ。よかったですね」
「「はい!?」」
「ドッピオは恋人として、マサト様がアホな事をしないように、ちゃんと見張っとけよ」
「えぇ!?」
「いやぁ。目出度いですなぁ」
「えっ、ちょ、護衛隊長?お触れとか出しちゃったら俺に春が来ないじゃない!?」
「もう春が来てるでしょ。大丈夫です。時間と共に愛は育っていくものです」
「「えぇ……」」
本当にお触れが出されていたらしく、将人とドッピオは会う人会う人に祝福されまくった。大変遺憾である。いや、確かに一回セックスしちゃったけども。何故だか、できちゃったけども。ドッピオのむっちりな妙にエロい尻が悪いのだと思う。あとむっきりふかふかな雄っぱいもよろしくないと思う。
将人は恋人になっちゃったドッピオの尻枕でだらしなくエロ本を読みながら、同じくエロ本を読んでいるドッピオに話しかけた。
「ドッピオくーん」
「はーい」
「セックスいたしませう」
「いいですよー」
なんだかんだでドッピオとは気が合う。あとエロ本の趣味も合う。将人はその後ずるずるとドッピオと恋人でい続け、五十になった歳にドッピオにプロポーズをした。ドッピオは笑顔で将人の薄くなった頭を引っぱたいた。
「遅いっ!!」
「すんませんっ!!」
「もう!老後のお世話は任せてくださいよ!」
「あ、はい。お願いします……ドッピオ君や」
「なんです?」
「一緒のお墓に入ろうね」
「……はい」
ドッピオが心底幸せそうに笑うので、将人もつられて一緒に笑った。
(おしまい)
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