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第四章 上達部との交流
2.おやつの時間
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しかし、空気読めない貴公子は
「あれ、何か良い香りがしますね。何でしょう?」
とか暢気に言って、鼻をうごめかす。
今日のおやつの、どら焼きとドーナツだよ!
料理長と相談しながら、無い材料をかき集めて作った、最高のおやつなのよっ!
「え、あの…」
あたしが言い淀むと、東宮はピンと来たようだ。
「また、姫の創作料理ですね?
ぜひともご一緒させていただきたい」
えーっヤダよー勿体ない!
元信様にも食べさせてあげるんだから!
とは口に出せず「珍しいかもしれませんが、味は美味しくないですわよ」とせめてもの抵抗を試みる。
「ベーキングパウダーがないから膨らまないと思いますの。
せめて炭酸水素ナトリウムがあれば…
塩化ナトリウムはあるんだから、電気分解できれば二酸化炭素と合わせて作れるのですけど」
「また、姫の宇宙語が始まった」
東宮は笑いながら言う。
「その不思議な感じが、たまらなく魅力的ですね!
私は貴女のその不思議な魅力の虜になってしまいました」
「几帳は邪魔ですね。
美しい貴女の輝く笑顔を見ながらお話ししたい」
と言って、さっさと几帳を外してしまう。
勝手な奴だまったく。
「まあ、東宮様はお口がお上手ですこと。
石の姫でなければ、つい心ほだされてしまいますわね」
ほほほ、と袖で口を覆って笑う。
「手強いですね、姫は。
ますます惹かれてしまうな」
低く甘い声で東宮は呟く。
帰れ帰れと心の中で呪っているあたしと違って、親切な料理長は東宮の分もちゃんと持ってきた。
「東宮様…たくさんの蜂蜜と胡麻油を、ありがとうございました」
額を床に擦り付けるようにして、お礼を言っている。
ああ、厨房に持って行かせてくれたんだ。
あたしも見たかったな。
後で見に行こう。
東宮は鷹揚に笑って、声をかける。
「一昨日のうどんがとても美味しかったので我が家の司厨長に作らせてみたんだが、まあ酷い味で。
良かったら教えてやってくれないか」
「なんと勿体ないお言葉…わたくしで宜しければ…」
料理長は額が床にめり込むんじゃないかと思うほど押し付ける。
「で、これは何という食べ物?」
東宮はお膳の上の、どら焼きとドーナツに興味津々の様子。
料理長の説明を、ふんふんと相槌を打ちながら聞いている。
やっぱり、膨らみがイマイチだな…
でも山鳥の卵と蜂蜜も結構入れたから、思ったよりしっとりしてる。
小豆も赤飯用なんです!というのを無理いって、餡子を作ってもらった。
おお、美味しい。
あまずらの甘さでちょうど良いな。
「これは…美味しいですねえ…」
感心したように東宮が言う。
「ドーナツとやらも…、胡麻油をこう使うんですね」
はは、本当はサラダ油で揚げるんだけどね。
ちょっと中華菓子風で美味しいよこれ。
あら、東宮は意外に甘党?
元信様はお酒が好きみたいで、あまり甘いものは食べないみたいなんだよね…
東宮が食べたことのあるという、珍しい唐菓子の話なんかを聞いて、結構楽しくもぐもぐタイムを過ごしてしまった。
「あれ、何か良い香りがしますね。何でしょう?」
とか暢気に言って、鼻をうごめかす。
今日のおやつの、どら焼きとドーナツだよ!
料理長と相談しながら、無い材料をかき集めて作った、最高のおやつなのよっ!
「え、あの…」
あたしが言い淀むと、東宮はピンと来たようだ。
「また、姫の創作料理ですね?
ぜひともご一緒させていただきたい」
えーっヤダよー勿体ない!
元信様にも食べさせてあげるんだから!
とは口に出せず「珍しいかもしれませんが、味は美味しくないですわよ」とせめてもの抵抗を試みる。
「ベーキングパウダーがないから膨らまないと思いますの。
せめて炭酸水素ナトリウムがあれば…
塩化ナトリウムはあるんだから、電気分解できれば二酸化炭素と合わせて作れるのですけど」
「また、姫の宇宙語が始まった」
東宮は笑いながら言う。
「その不思議な感じが、たまらなく魅力的ですね!
私は貴女のその不思議な魅力の虜になってしまいました」
「几帳は邪魔ですね。
美しい貴女の輝く笑顔を見ながらお話ししたい」
と言って、さっさと几帳を外してしまう。
勝手な奴だまったく。
「まあ、東宮様はお口がお上手ですこと。
石の姫でなければ、つい心ほだされてしまいますわね」
ほほほ、と袖で口を覆って笑う。
「手強いですね、姫は。
ますます惹かれてしまうな」
低く甘い声で東宮は呟く。
帰れ帰れと心の中で呪っているあたしと違って、親切な料理長は東宮の分もちゃんと持ってきた。
「東宮様…たくさんの蜂蜜と胡麻油を、ありがとうございました」
額を床に擦り付けるようにして、お礼を言っている。
ああ、厨房に持って行かせてくれたんだ。
あたしも見たかったな。
後で見に行こう。
東宮は鷹揚に笑って、声をかける。
「一昨日のうどんがとても美味しかったので我が家の司厨長に作らせてみたんだが、まあ酷い味で。
良かったら教えてやってくれないか」
「なんと勿体ないお言葉…わたくしで宜しければ…」
料理長は額が床にめり込むんじゃないかと思うほど押し付ける。
「で、これは何という食べ物?」
東宮はお膳の上の、どら焼きとドーナツに興味津々の様子。
料理長の説明を、ふんふんと相槌を打ちながら聞いている。
やっぱり、膨らみがイマイチだな…
でも山鳥の卵と蜂蜜も結構入れたから、思ったよりしっとりしてる。
小豆も赤飯用なんです!というのを無理いって、餡子を作ってもらった。
おお、美味しい。
あまずらの甘さでちょうど良いな。
「これは…美味しいですねえ…」
感心したように東宮が言う。
「ドーナツとやらも…、胡麻油をこう使うんですね」
はは、本当はサラダ油で揚げるんだけどね。
ちょっと中華菓子風で美味しいよこれ。
あら、東宮は意外に甘党?
元信様はお酒が好きみたいで、あまり甘いものは食べないみたいなんだよね…
東宮が食べたことのあるという、珍しい唐菓子の話なんかを聞いて、結構楽しくもぐもぐタイムを過ごしてしまった。
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