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第五章 四人きょうだい
22.新たな遊び
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東宮はオセロと同様に、トランプもいたくお気に召したらしい。
「このトランプというのは素晴らしい。
いろんな遊びがこれ一つでできるのだな。
51も、貝合わせのような遊びも、ババ抜き?もとても面白い」
隣に座ったあたしに向かって興奮気味に言って笑いかける。
「まだいろいろございますわ。
おいおい、皆でやってみましょうね」
あたしが笑って言うと、あたしの手を取って引き寄せる。
「月子姫が一緒にやってくださらなくてはね。
どんなに楽しい遊びでも、どことなく色褪せてしまう。
不思議なものだ。
貴女がそこにいるだけで、世界が生き生きと精彩を放つようだ。
本当に不思議な人だ」
「ああ、その感覚判ります。
兵部卿もおっしゃって居られました。
月子姫がいらっしゃると、同じことでもとても楽しく感じると」
右近衛大将様が頷いて言う。
あたしは東宮から身を離し、手も振りほどく。
じっと見つめる元信様の視線が痛い。
「そんなに褒めても、何も出ませんわよ。
…と言いたいところですが、夜も更けてきて、テーブルゲームばかりでも飽きてしまうでしょうから、別の遊びを用意しましたの」
「まだ何かあるのか!」
東宮は驚く。
本当は、身内だけの会のはずだったから、やろうと思ったんだけど…
伊靖君はどう思うかな。
事前に訊いておいた方が良いか。
「伊靖、ちょっと来て」と廊下に呼ぶ。
少輔さんも一緒に来てもらう。
「何ですか、姉上。ん?少輔?」
伊靖君は廊下に出てきて、少輔さんがいるのに驚く。
「あのね、これからまた別の遊びをするんだけど、少輔さんを借りたいの」
「どういう意味です?」
伊靖君の表情が少し硬くなる。
「少輔さんには承諾をもらってるんだけど。
もともと水無月会っていう、きょうだいしかいない会でやろうと思ってたから…
伊靖にも承知しておいてほしいと思って」
「姫様、わたくしに『さん』は不要ですわ。
わたくしは別に構いません。
皆様に楽しんでいただければ」
少輔さんは可愛く微笑んで言う。
「何を…やらせるんです?」
伊靖君の声が尖る。
「大丈夫ですわ、危ないことなどではないんですのよ。
わたくしがいつもやっておりますでしょう、お殿様のものまねなどですわ」
急いで少輔さんが伊靖君の腕に手を置いて、なだめるように言う。
「ああ…」
伊靖君は少輔さんの頬に手を触れる。
「まあ、あれはお前の才能だよな…
お前がいいなら、良いよ。
俺としてはあまり歓迎しないけど」
この二人って、どう見ても…両想いだよね。
あたしはこっそり、部屋に戻った。
伊靖君は結婚とかどう考えてるんだろう。
やっぱりいずれ、そこそこの家柄の姫君と結婚しなきゃいけないんだろうな。
貴族のお坊ちゃんお嬢ちゃんも大変だ。
自由恋愛なんて夢のまた夢。
「このトランプというのは素晴らしい。
いろんな遊びがこれ一つでできるのだな。
51も、貝合わせのような遊びも、ババ抜き?もとても面白い」
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「まだいろいろございますわ。
おいおい、皆でやってみましょうね」
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どんなに楽しい遊びでも、どことなく色褪せてしまう。
不思議なものだ。
貴女がそこにいるだけで、世界が生き生きと精彩を放つようだ。
本当に不思議な人だ」
「ああ、その感覚判ります。
兵部卿もおっしゃって居られました。
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右近衛大将様が頷いて言う。
あたしは東宮から身を離し、手も振りほどく。
じっと見つめる元信様の視線が痛い。
「そんなに褒めても、何も出ませんわよ。
…と言いたいところですが、夜も更けてきて、テーブルゲームばかりでも飽きてしまうでしょうから、別の遊びを用意しましたの」
「まだ何かあるのか!」
東宮は驚く。
本当は、身内だけの会のはずだったから、やろうと思ったんだけど…
伊靖君はどう思うかな。
事前に訊いておいた方が良いか。
「伊靖、ちょっと来て」と廊下に呼ぶ。
少輔さんも一緒に来てもらう。
「何ですか、姉上。ん?少輔?」
伊靖君は廊下に出てきて、少輔さんがいるのに驚く。
「あのね、これからまた別の遊びをするんだけど、少輔さんを借りたいの」
「どういう意味です?」
伊靖君の表情が少し硬くなる。
「少輔さんには承諾をもらってるんだけど。
もともと水無月会っていう、きょうだいしかいない会でやろうと思ってたから…
伊靖にも承知しておいてほしいと思って」
「姫様、わたくしに『さん』は不要ですわ。
わたくしは別に構いません。
皆様に楽しんでいただければ」
少輔さんは可愛く微笑んで言う。
「何を…やらせるんです?」
伊靖君の声が尖る。
「大丈夫ですわ、危ないことなどではないんですのよ。
わたくしがいつもやっておりますでしょう、お殿様のものまねなどですわ」
急いで少輔さんが伊靖君の腕に手を置いて、なだめるように言う。
「ああ…」
伊靖君は少輔さんの頬に手を触れる。
「まあ、あれはお前の才能だよな…
お前がいいなら、良いよ。
俺としてはあまり歓迎しないけど」
この二人って、どう見ても…両想いだよね。
あたしはこっそり、部屋に戻った。
伊靖君は結婚とかどう考えてるんだろう。
やっぱりいずれ、そこそこの家柄の姫君と結婚しなきゃいけないんだろうな。
貴族のお坊ちゃんお嬢ちゃんも大変だ。
自由恋愛なんて夢のまた夢。
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