異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇

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第11話 メサリアと面会

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町や村を経由しながら、王都が見えてくる
「やっと着いたな」
ヘルクドールが疲れたように言う
「今回は疲れました」
アーセリオドールが苦笑いしながら言うと、寝ているロイホールを見ている
「少し外を覗いていて良いですか?」
「イールスも、初めてだから気になるだろう」
ヘルクドールが微笑みながら言うと、イールスが外を真剣に見ている

門を通り抜けると、多くの家と人が沢山いる
「アーセリオドール様、王都にはどのぐらいの人がいるのですか? 凄く多く感じます」
「大体100万人ぐらいだ! 」
アーセリオドールが笑顔で言う
「え! ひゃひゃひゃ100万!! 道に迷ったら、大変ですね…家も沢山有って、1人では帰れなくなりそうです」
真剣に言うと、ヘルクドールが微笑んでいる
(イールスもまだ子供っぽい所も有るな)
「1人で出歩く事はしないように!!」
「はい! アーセリオドール様」
イールスが元気に返事をすると、アーセリオドールが微笑んでいる

大きな屋敷の門を通り抜けると、馬車が止まり、執事がやってくる
「ヘルクドール旦那様、御無事で御到着、本当に安心しました。」
セバスが馬車の扉を開けて、全員を見てから真剣に言う
「セバス、今回は疲れた、ロイホールとイールスの部屋を用意してあるか?」
ヘルクドールが真剣に聞く
「はい、申し付け通り、用意出来てます」
セバスが真剣に言うと、侍女の案内で部屋に向かう

侍女の案内で行くと、ベットとソファーセットと机に本棚にクローゼットが有る、大きな部屋に案内される
「イールス様は、こちらの部屋をお使い下さい、領地の屋敷からの連絡通り、部屋を用意しようとしましたが、メサリア様より、この部屋にするように指示です」
侍女が真剣に言う
「メサリア様から…解りました、ありがとうございます」
笑顔で言う
「お召し物ですが、こちらにお着替えください」
侍女がクローゼットから服を出して言う
「これもメサリア様からの指示ですか?」
「はい、パーティーや来客時、失礼が無いようにとの事です」
侍女が真剣に言う
「気を付ける事が有れば、教えて欲しいです」
「え? 畏まりました、私等が知っている範囲で有れば」
侍女が驚きながら、真剣に説明を始める

日が暮れた頃、侍女の案内で食堂に向かうと、食堂から女性の怒鳴る声が聞こえてくる
「もう始めています…」
侍女が苦笑いしている
「この声がメサリア様ですか?」

凄い怒鳴り声…ロイホール何をやった?

「イールス様、相当怒ってますので、気を付けて下さい」
侍女が苦笑いしながら言うと、食堂の扉を開けて、イールスが食堂に入る。ヘルクドールとアーセリオドールが、困ったような顔でイールスを見ている。ロイホールは泣きながら、メサリアに謝っている

「メサリア様、初めましてイールスです。御会いできて嬉しく思います。」
頭を下げながら言う
「は? 様付け? 御姉様と言えないのですか!!」
メサリアがイールスを睨みながら怒鳴る
「申し訳ありません、町で育ったので、私等が申し上げるのは、恐れ多いので、メサリア様と申し上げたく思います」
「当分は良いわ! イールス! パーティーに同行したいと思ってますか!!」
イールスを睨みながら言うと、アーセリオドールが苦笑いしながら、イールスを見ている
「申し訳ありませんが、恐れ多いので、御遠慮したいと思います。 私等が人前に出たら、家の名に傷を付けてしまいます」
「は? ヘルクドール御父様! どう言う事! パーティーに出す為に連れてきたのでは無いの?」
メサリアが驚いてヘルクドールを見ている
「メサリア次第だ! 年齢的にパーティーには出席させたいが、当人は絶対に出ないだろう」
「はぁ…屋敷からの連絡通り…教育も必要ですね…」
メサリアがイールスを見て呟くと、ロイホールを睨み

「ロイホール! あなたは徹底的に言葉使いと態度を直しなさい!! イールスぐらいは出来ないと、パーティーには連れていきません」
メサリアが睨みながら怒鳴る
「え? 何故? イールスなんか…こんな奴追い出せば良いのに…」
「はぁーーーー!! 何!! ロイホール!! もう一度言いなさい!! 誰が追い出すのですか!!」
「え! だって…お母様がいつも…ビヨールも…町育ちのイールス早く追い出すと…」
ロイホールが泣きながら言うと、アーセリオドールとヘルクドールが、頭を抱えてうつ向いている
(それは言ったらヤバイぞ!!)
「フレールお義母様が? ふふふ…良い身分ですねーー弟に手を出したら、どうなるか思い知らせますわ」
メサリアが怒りに薄ら笑いをしている

まずい!! 絶対にまずい!! 暗殺の件も…何とかしないと…

「メサリア様、気にしていませんので、余り怒らないで欲しいと思います。」
慌てて頭を下げながら言う
「はぁーーー!! 何故? …こんな言葉使いに…イールスが、何を言っても今度会ったら、思い知らせますわ!!」
「メサリア様、次に出会った時に、少しお話するのは、良いですが、メイラール様とシスラーザ様の前では、良い御姉様でいて欲しいとお願い申し上げます」
真剣に言うと、メサリアの顔が引き釣る
「イールス…仕方無いですわ…妹達は可愛いですから」
メサリアが、イールスを見て溜め息をしてから言うと、ヘルクドールがイールスを見ている
(イールス良く言った!! メサリアを言い合いで怒りを沈めるとは…それより、メサリアが妹達を大事にしている事を知っていたのか?)

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