異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇

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第139話 ランクスルバウム男爵と襲撃 前編

翌日イールスが王立学院に向かい、教室に入ると、アリシナとフレシカがイールスの元に小走りでくる
「アリシナ様、本日もお元気なお姿を拝見できて嬉しく思います。フレシカ様、本日もお元気なお姿を拝見できて嬉しく思います」
イールスが丁寧に挨拶を始めると、教室にいる生徒達がイールス達を見ている
「イールス様、昨日は何処に行かれたのですか?」
アリシナがイールスを見詰めながら言う
「所用で呼ばれただけです。 既に解決済みです」
イールスが微笑みながらアリシナを見ている。生徒達が興味津々にイールスを見ている
「所用で? 授業中に呼ぶのですか? セーレン様がわざわざ迎えにくるぐらいなのに?」
「リゼッタ様の件で確認と薬草の話でした」
イールスが考えながら説明する
「リゼッタ様の件? 騎士に勝ったのが悪かったのですか?」
アリシナが心配そうにイールスを見ている。フレシカがイールスの顔色を伺いながら笑みを浮かべる
(逆に褒美でも貰ったのですか? あの手の付けられないリゼッタを叩き潰したのですから…イールス様なら絶対に受け取らないと思いますが…)
「特に何も折角責任を取って冒険者になれると思ったのですが…残念です」
イールスが笑顔で言うと、フレシカが笑い始める

講師が入ってくると、イールス達は席に着いて授業を受けている

授業が終わると、エリーゼマリーナとクレーシアと令嬢達が入ってくる
「エリーゼマリーナ様、本日も美しい姿を拝見できて嬉しく思います」
イールスが丁寧に挨拶をしていると、次々と令嬢達に挨拶をしている
「イールス様、御茶会ですが…開催が出来そうにありません」
エリーゼマリーナが申し訳なさそうにイールスを見ている
「え! そうなのですか!! 」
アリシナが驚いて叫ぶ
「御事情は伺っています。 大変な時ですので仕方無いと思います。 明日なのですが食事会に招待します」
イールスが懐から手紙を出してエリーゼマリーナに差し出すと、アリシナが驚いて手紙をガン見している
「イールス様、喜んで参加しますが…」
エリーゼマリーナがアリシナ達を見ている
「アリシナ様、フレシカ様、クレーシア様こちらが招待状です」
イールスが差し出すと、アリシナとフレシカとクレーシアが嬉しそうに受け取っている。令嬢達が物欲しそうに見ている
「御茶会の代わりですね、他に招待する人はいますか?」
エリーゼマリーナが微笑みながらイールスを見ている
「シンシリア様とリーシアノリア様です」
イールスが笑顔で言うと、周囲の令嬢達の顔が強ばる
「シンシリア様?」
エリーゼマリーナが驚いている
「メデル様とセーレン様もいますが、気軽なお食事ですので正装も必要ないです」
イールスが笑顔で言うと、アリシナが驚きの余り手紙を落としている
(シンシリア様とセーレン様とメデル様!! イールス様の屋敷なら…メサリア様も…気軽な食事会では無いです!! どうしたら?)
「イールス様の気軽な食事会が、気軽と言えないですから、他の令嬢は呼べません」
エリーゼマリーナが笑いながら言うと、クレーシアとフレシカも頷いている
「シンシリア様が来訪するだけで、誰も文句を言えませんから…イールス様ぐらいです。シンシリア様相手に気軽と言えるのは」
クレーシアが呆れ気味に言うと、令嬢達がキョロキョロ挙動不審になっている
「シンシリア様も凄く優しいですから、それに心配も掛けてしまいました」
イールスが笑顔で言うと、生徒達が顔を見合せている
(シンシリア様が優しい? 嘘だ!! あんなに怖いのに…レズムード伯爵家の結婚式でアルゼデンス様が責められて、逃げ帰ったのを知らないのですか? あんなに怖いのにどうして優しいなんて言えるのですか!!)

職員が慌てた様にやってくる
「イールス君、来客です! 急いで来て下さい」
職員が慌ててイールスを見ている。エリーゼマリーナ達が一斉に職員を見ている
「え? 来客ですか?」
イールスが驚いている
「かなり御立腹の…男爵様ですが…何かしましたか?」
職員が慌てて説明をしている

ランクスルバウム男爵か…乗り込んできたか…何か手を考えないと…

イールスが考え込んでいる
「イールス様、同行しますね」
エリーゼマリーナが微笑みながらイールスを見ている
「巻き込んでしまいます」
「イールス様を呼び出すなんて、どの様な事でしょう? 楽しみです」
エリーゼマリーナが微笑みながらイールスを見ている

イールスとエリーゼマリーナが応接室に向かい入る
「お待たせしました。イールスと申しますが、御用とは何でしょうか?」
イールスが頭を下げながら言うと、学院長が苦笑いする
「貴様!! 娘達を何処に監禁している!」
男爵が怒鳴りイールスに近付いてくる
「何の事ですか? 預かり知りませんが…」
「何を言っている!! 連れ出したのは知っているぞ!! すぐに捕らえて吐かせてやる」
「学院長様、この場合どのように対処すれば宜しいですか?」
イールスが微笑みながら学院長を見ている
「男爵、そのぐらいにせよ! 学院長として事情を伺います」
学院長が慌てて言う
「男爵たる我が言っているのだ!! 学院長は黙っていろ!!」
男爵が怒鳴り、イールスを捕まえようとする
「そこまでにしなさい!!バーランムーア侯爵家エリーゼマリーナとして、イールス様相手に無礼な所業許しません」
エリーゼマリーナが割って入る
「え? バーランムーア侯爵家? 」
男爵が驚いて、動きを止める
「無礼な所業、徹底的に調べて抗議もさせて貰います! 良いですか?」
エリーゼマリーナが睨みながら言う
「事情を話すように! 生徒に手を出そうとしたのですから、正当な理由を話して下さい」
学院長が睨みながら言う
「この小僧が誘拐犯だ!!」
「誘拐等していませんが…何故誘拐をしないといけないのですか? どの様な理由が有るのでしょうか?」
イールスが微笑みながら言う
「理由? フィーネリーゼの結婚阻止だろう! 支度金多く出すなら考えてやる」
男爵が笑みを浮かべている
「結婚阻止? 何の事ですか? そもそもその結婚は当人が承諾していますか? 周囲の人から祝って貰える結婚でしょうか? お相手はどなたでしょう?」
イールスが笑顔で言うと、エリーゼマリーナが驚いている
「貴様ーーーー」
男爵がイールスを睨み叫ぶ
「その結婚も調査してみましょうか? 学院長様、生徒は守るのが学院長様の仕事でしたよね?」
イールスが笑みを浮かべている
「その通りだが、間違いを正すのも仕事だな…イールス君、本当に誘拐はしてないのだな」
「誘拐とは、本人の意思を無視して、監禁して金銭などを要求することでしょう…」
イールスが笑顔で言うと、男爵がイールスを睨んでいる
「男爵、詳しく伺います」
学院長が男爵を睨んでいると、次々と質問して聞き出している
(これは誘拐ではなく…避難なのか? 生徒の姉と生徒の事なら、学院長として問題解決をする必要も有るのか? 犯罪でなければ、手出し無用か? イールスは何を隠している? 結婚についても調査して対応を考えた方が良さそうだな…)
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