異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇

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第309話 降伏

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騎士団が進軍をして、公爵家の町に到着すると、門が開いており、騎士が警戒しながら門を入り、合図をして次々と兵士達が入っていく
「カシュー団長様、降伏するそうですが…」
騎士が戻ってくる
「降伏か? 公爵が降伏するのか? あの公爵が降伏するなど考えもしなかったが…」
「いえ、兵士達が降伏するそうですが… 公爵一族と貴族全員捕らえて列べています… 交戦を支持していた者達も全員捕らえられています」
騎士が説明している
「は? 何故?」
カシューが呆然と騎士を見ている
「王国軍と戦いたくないと… 万の兵士達が自発的に降伏しています… 指揮官も1人もいなく… 抵抗も無駄だと言い、戦うぐらいなら降伏したいと…」
「は? どうして? 何故だ?」
「逃がされた兵士とウルガルの兵士達が中心に、問答無用に貴族を捕らえたそうです… 公爵に抵抗する為の兵士も少なく一方的に叩き潰され、公爵軍のほぼ全ての兵士達がウルガルの兵士達に同調した様です。 英雄イールスとその軍に敵対は無駄と言っています…」
騎士が説明すると、カシューは顔が引き攣りながら聞いている
(終わりなのか? 逃がした兵士達が、イールスの事を恐ろしいから降伏で良いのか? イールスが一声でもしかしたら、国も滅ぼせるのでは? その前に町なんていつでも消滅出来るのだから、どうでも良いか… 後始末どうするか? 逃げた貴族がいるなら、指名手配するか… あれ? この反乱での死者は… 少なすぎるだろう!!)

連行される貴族と公爵をイールスが見ている
「何故ユリアリース様を狙って暗殺を?」
イールスが公爵を見て聞く
「何を!! 我が王に相応しいからだ!! こんな事許されるか!! 絶対に許されないぞ!! 」
公爵が叫び、騎士達が苦笑いする
「どうでも良いけど、あなたの所為で、出征する事になったのですから、覚悟してください!!」
イールスが公爵を睨んでいる
「は? 何を言っている!! 貴様!! 何者だ!!」
「下賤な身の未熟者の半人前のアーゼリアストリア王国出征軍所属のイールスと申します」
イールスが笑顔で丁寧に挨拶をしている
「貴様がイールスだと!!! 絶対に許さんぞ!! こんな事をして必ず復讐するぞ!!」
「許さない? 許さないです!! 折角の王立学院生活を奪われて、許す気にもなりません!! 懺悔させます!! 覚悟しろ!! 絶対に地獄に落としてやる!! ユリアリース様を助けなければ、こんな事になっていないのだから!!」
イールスが怒鳴ると、捕まっている人達が呆然としている。ロイドが頭を押さえながら苦笑いしている
(言った… 王立学院生活を壊されて怒っていると… 公爵家を潰す理由を知った公爵はなんて思うか… 捕まっている人のこの微妙な顔… 理解出来てないな… 理解した時公爵に何て言うか? )

公爵達が護送されていくと、ウルガルの兵士達と降伏した騎士達は、ゴブリンの調査に自ら立候補して、すぐに出発していき、イールス達は王都に向かって出発する事にする

数日後、王都にカシューとイールス達が到着すると、多くの住民が出迎え、歓声の中王城に向かって行く
「取り敢えず終わったかな? 少し休んで帰ろうか?」
イールスが馬車から外を見て言う
「はい! 兄様」
リシリアが満面の笑顔でイールスを見ている
「イールス様、早く帰れるでしょうか? ユリアリース様が認めないのでは?」
キャリーアルノが心配そうに言う
「帰るまで迷宮で鍛練もしよう」
「はい!兄様頑張ります」
リシリアが笑顔でイールスを見ている

ユリアリース様を言いくるめて帰らないと… それに賠償金も貰わないとね… 約束はしておいたけど、公爵家の持っていた金品を全部本当にくれるかな?  兵士達に鎧も作ろうかな? お礼を込めて魔剣や魔導具も作りながら待てば良いかな?

イールスが笑みを浮かべているのをリシリアとキャリーアルノとレメルノリアが不安そうに見ている
(何か企んでいるのですか? そもそも本当に帰れるのでしょうか? 何か言い掛かりされて、帰るのを遅らされそう…)

イールス達が騎士の案内で謁見の間に向かい、カシュー先頭に入っていく
「ユリアリース陛下、バーゼリオカース公爵家の討伐が完了しました」
カシューが笑顔で報告をしている
「バーゼリオカース公爵家の数々の陰謀、確認が取れました。公爵家一族の処刑と加担した者全員の処罰を決定します。 大隊長の証言により、御父様の暗殺や多くの貴族の暗殺等も許されることでは無いです。 厳正に関わりのある者達を処分をするように」
ユリアリースが言うと、重臣達が頭を下げている

「救国の英雄イールス様、一緒にこの国を繁栄に導いて貰えませんか?」
ユリアリースが満面の笑顔でイールスを見ている。カシュー達が驚いたようにユリアリースを見ている
「恐れながら申し上げます。 この様な所で戯れは、国の品位を損ないます。 下賤な身の未熟者の半人前に、そのような戯れは、ユリアリース陛下の威厳に傷がつきます」
イールスが慌て気味に言うと、重臣達がイールスを見ている
「国民や重臣達はそれを望んでいます」
「帰りましたら、冒険者になって旅をしますのでお断りします」
イールスが笑顔で言うと、重臣達が目を見開き呆然としている
「イールス様…… 」
ユリアリースがイールスを見詰めている
「イールス様相手では、この国程度では収まらないと言うことでしょう。 もっと魅力的な国にして、見返しましょう」
カシューが慌てて言うと、重臣達が苦笑いしている
(断れた… 英雄イールス様が王配になって貰わないと大変な事になりそうだが… ここまではっきりと断られると… 早めに王配候補を見付けた方が良いのか? イールス軍の義勇兵が反乱を起こしたらこの国も終わりだし… 何か手立てを考えないと…)

ユリアリース様、ここで言うのですか? かわせたけど、面倒になってきたな…… 何か手を考えておかないと… 平穏に過ごす為に何をしようかな? ユリアリース様にも何か仕返しが必要かな? ジークレン様に色々教えて、ユリアリース様が暴走出来ない様にするか… ミネルバさんだけでは止められなくなっているし……
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