異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇

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第320話 帰還の挨拶 後編

イールスは国王・公爵と相談して、イールスが与えるはずの褒美の倍を兵士達に与える事を約束させて、スタンピードのモンスターのドロップアイテムの取り扱いや国家機密として名前を出さない事を約束にして書類を作って貰い、イールスが総大将として軍を率いる約束を終わらせている
「イールス大将軍、スタンビードを必ず討伐せよ! スタンビードに対しての全軍の指揮権を与える!!」
国王が大声で宣言する。公爵が微笑みながらイールスを見ている
「兵士達への褒美を頼みます。総大将の件は国家機密にしてください。 養って貰っている家に大変申し訳ないので必ず守って下さい」
イールスが笑顔で言うと、部屋を出ていこうとする。ベルオスとシルビアは頭を押さえている
(約束させた… 国庫を空にしても足りない褒美を… 国王と公爵を笑顔で騙したのか? イールス様の仕返しの恐ろしさ……… 後で知ってどうするのか? 約束を反故にするのか? バウルトリアがいなかったから簡単に騙されたなど言われるのか?)

「イールス、国を救ってくれ」
公爵が微笑みながらイールスの背中を見て言う
「バウルトリア様達は避難したのですか?」
イールスが思い出したように振り返り公爵を見ている
「城門を守るために宮廷魔術師全員魔力切れだ… 今頃南門から運ばれているだろう」
公爵が考えながら説明する
「魔力切れか… 魔力回復薬有りますから治療します… あ! 騎士の負傷者はどこに集められていますか?」
イールスが笑顔で聞く
「案内させよう」
公爵が笑顔で言うと騎士を呼び出す

扉が開き、メサリアとエリーゼマリーナが入ってくる
「イールス!!」
メサリアが満面の笑顔で声をあげる
「イールス様ーーーーー」
エリーゼマリーナが涙目で大声をあげ歩いてくる
「メサリア様、本日もお美しいお姿を拝見できて大変光栄に思います。 エリーゼマリーナ様、お美しいお姿を拝見できて光栄に思います 」
イールスが丁寧に頭を下げながら挨拶をしている
「イールス様……イールス様……御無事なお姿を………」
エリーゼマリーナがイールスに抱き付いて泣き始めている。メサリアが少し驚きながらも微笑みながらエリーゼマリーナの姿を見ている。国王と公爵も驚いたように見ている

「イールスさま… はしたない事を申し訳ありません……」
エリーゼマリーナが真っ赤になりながら離れてうつ向きながら言う
(イールス様の顔を見たら… はしたない事を… 後で口止めをしないと……恥ずかしいーーーー)
「エリーゼマリーナ様、御不安なお気持ち察しています。 スタンビードにより本来なら避難しないといけない状況でも、ここに残された御不安は、きっと安直な考えから来ているのでしょう… 」
イールスが笑顔でエリーゼマリーナに説明をしていると、後ろで国王の顔が引き攣っている
「メサリア御姉様が御一緒してくれて… 心強かったです… 友達も家族もみんな避難していますが… リーシアノリア様も同じように御不安な日々を過ごしていると思います」
エリーゼマリーナがうつ向きながら説明している
「女性騎士を配備してないなんて、指揮官は何を考えているのでしょうか? 戻り次第リゼッタ隊から数人護衛に送りましょう… 」
イールスが考えながら説明する
「戦力を減らして大丈夫なのですか? 御負担にはなりたくないですが…」
「女性騎士達は戦って無いですから、主に護衛が任務です。 しかし、本当に配慮が出来ない人の指示従いたくないです」
イールスが笑顔でエリーゼマリーナを見ている。国王と公爵が頭を抱えている
「イールスですのーーーーーー エリーゼちゃんも可愛いですのーーーーーー これから楽しみですのーーーーー」
メサリアが満面の笑顔でイールスを見ている。ベルオスが頭を押さえながら苦笑いしている
(イールス、国王と公爵が見ているのを忘れてないか? このタイミングで当事者が聞いている前で堂々と完全な嫌味を言うとは… 褒美の件もスタンビード討伐後は相当もめるな… 国王どうするつもりだ?)

イールスはメサリア達の案内で部屋に向かい、中に入るとバウルトリアとセーレンとメデルとセロスがベットに寝かされている。イールスが近付き顔色を確認して、魔法の鞄から瓶を取り出して、バウルトリアの口に突っ込む
「ゴホゴホ… 誰だ! 寝ているのに水を飲ませたのは!!」
バウルトリアが咳き込みながら叫ぶと、イールスは隣のセロスの口に瓶を突っ込んでいる。バウルトリアがイールスの姿を見て呆然としている

セーレンの口に瓶を突っ込む
「ゴホゴホ! 何? 何?」
セーレンが咳き込みながら叫ぶと、イールスの顔を見て呆然とすると、イールスはメデルの方に向かい、瓶をメデルの口に突っ込んでいる。セーレンがイールスを目で追い、メデルに瓶を突っ込んでいるのを見て苦笑いする
(あれは? 同じことを… 何故イールスがいるのですか? ちょっと待ちなさい……スタンビードはどうなっているのですか? ここはどこ?)

「は? イールスーーーーー!!!」
メデルが咳き込みながら起き上がり、イールスを見て後退りするようにベットから転げ落ちている
「イールス何を飲ませた? どうなっている?」
バウルトリアが立ち上がりイールスの方に来る
「魔力回復薬を使いました。 魔法戦するのならば、魔力回復薬を用意していた方が良いです」
イールスが笑顔で振り返りバウルトリアを見ている
「魔力回復薬…… は? 何だこれは!! イールス!!」
バウルトリアが瓶を鑑定して青ざめて叫ぶ
「魔力回復薬ですが、何か有りましたか?」
「これは、上級魔力回復薬だ!! 価値が解ってないのか!!」
「下賤な身の未熟者の半人前が作った物ですから価値なんて有りません」
イールスが笑顔で言う
「イールス!! 何を言っても無駄か……」
バウルトリアが思い出したように頭を抱えている
(イールスが何故ここに… イールスに常識的な事を言って良いのだろうか? 状況はどうなっている? そもそもイールスはいつの間に帰ってきていたのか? 誰か説明が欲しい……)
「イールス、スタンビードはどうなってますか? ここは何処ですか!!」
セーレンがイールスの元に来て言う
「王城の中です。 今はバロン達が北門で撃退をしています。 国王陛下に謁見してきましたが、総大将と褒美を約束させてきました」
イールスが笑顔で説明をしている
「総大将… イールスが総大将… イールス、国土を焦土にしないように!! 国が滅びます!!」
セーレンが思い出したようにイールスを見て叫んでいる

「セーレン御姉様もイールス様の前では慌てるのですか?」
シルビアが笑顔でセーレンを見ている
「シルビア!! 何故監視してない!! 隣国での戦いの記録は何ですか!! いい加減な報告はやめなさい!!」
セーレンが大声で怒鳴り、セロスが苦笑いしてセーレン達を見ている
「あの報告書ですか? 正式な物も有りますが見ますか? 因みに渓谷の山を吹き飛ばしたのは、イールス様とリシリア様の2人です。 楽しそうに魔法の練習と言ってました。 2人の仕業と報告した方が良かったですか?」
シルビアが笑顔で言うと、セーレンが涙目で頭を抱えている

「兵士が足りないので、何処からか援軍を貰わないといけないのですが、何処に援軍要請すれば良いですか?」
イールスがセーレンとシルビアの話を無視してバウルトリアに聞いている
「アリーオ殿の所に王太子殿下がいるが、どのぐらいの数が集まっているか…」
バウルトリアが苦笑いして言う
「アリーオ様に使者を出せば良いのですね、クーセスに任せようかな? 精鋭だけで良いから送って貰えるかな?」
イールスが笑みを浮かべている
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