15 / 44
第4話 好きなヒト
楽しい課外授業
しおりを挟む
ドアを開けてリビングに入る。
「あ、おかえりなさい。」
「ただいま、賑やかだな。」
桃也から荷物を受け取ったのは勿論桔梗。
桃也は桃也で、言われる前にきちんと手を洗う。
「桃也さん久々。」
「何だテルか、久々だな、てことは他の友達ってのは…。」
「うんそう、奥のソファに座ってるのが祐翔、ギター担当で、毅流の隣に座って対戦してるのがベース担当の和誠、よろしくね。」
「おぅ、てあれ?ドラムの子は来てないのか?」
「実は色々あって脱退したんだ、まぁ円満退社みたいなものだよ。」
「そっか…。」
あいつホントにバンドのことは言わねぇからなぁ。
1人で抱えらんねぇことくらい、話してくれてもいいんだけど…。
「テル~、お前の番だぞぉ。」
祐翔に声を掛けられ「はいはい。」と答えて
「あとで2人に挨拶来させるから。」
と言うとソファの方に向かった。
桃也が椅子に座ると、すぐに桔梗が桃也の分の夕食を並べ、特製ジュースをコップに注ぐ。
「ありがとな、あとは自分でやるから向こうでみんなとゲームの続きしてこいよ。」
「大丈夫、まだ回ってくるの先、ここにいる。」
と言っていつもの自分の席、桃也の隣に座る。
「無理してない?疲れてる。」
「もしかしてそれに合わせてジュース作ってくれたか?」
「流石、鋭いね。」
いや鋭いのはむしろお前だろ。
「いつもありがとな、無理はしてねぇけど疲れは多少な、俳優業はまだまだ慣れてねぇから。」
ペース配分が上手くいかん。
「無理はまだしも無茶は駄目だ。」
「分かってるよ、ありがとな。」
頭をポンポンすると、嬉しそうにニコニコした。
「桃也さんの手ぇデカい、そして温かい。」
「そうか?」
デカいのは分かるが温かいか?
「桃也さんの温もり、的な?」
「何だそりゃ。」
笑い飛ばす桃也を見て内心ホッとする。
良かった、普通に笑ってる。
笑えるってことはまだ、心に余裕があるってことだ。
もぉにぃたん慣れない仕事でも、何とか頑張ろうと無理しそう。
ちゃんとケアせねば。
「このアジの南蛮漬け美味いな。」
「あざっす!いいアジが手に入ったんですよ旦那。」
「何だよその喋り方~!お前たまにおもしれぇ喋り方んなるよな。」
「そかな?」
「ああ、おもしれぇよ、だからそのままでいてくれよ。」
「その方が桃也さん嬉しい?」
「うんまぁ、そうだな、楽しませてもらってるし。」
ある意味癒しにもなってるかも。
「ならば精進します。」
「はい、よろしくお願いします。」
と言って笑い合う2人を見て、輝は海斗を軽く肘でつつく。
「なぁにぃ?」
「あれってそういう関係?」
「そうなってもおかしくないかなぁ、ていうくらいなんだけどぉ、今のところ何も起きない鈍い関係~。」
「お前楽しんでんなぁ。」
「やだなぁ、優しく見守ってると言ってよぉ。」
「へいへい。」
どう見たって楽しんでんじゃん。
海斗と輝がそんな会話をしているとは知らず、桃也と桔梗の会話は続く。
「初めての課外授業?ああそうかもうそんな時期だったか、今回は何処だ?」
「桃也さんがCMしてるあのテーマパーク。」
「あそこか。」
ん…?待てよ。
「課外授業いつだ?」
「来週の金曜日。」
「なるほどな、分かった。」
ん?何がなるほど?
「何か桃也さん、企み?」
「そんな物騒な言い方すんなよ、それよりGWに買いに行った服着てくのか?」
「そのつもりだが、ちと迷ってる。」
「そうなのか?」
「うん、あんなにたくさん買ったから、どれにしたらいいか迷う。」
「何だそんなことか、だったら俺が選んでやるよ、いいだろ?」
「うん、まぁ…。」
もぉにぃたんならハズレないだろうし。
「お願いします。」
「桔梗~、次桔梗の番だよ。」
毅流に呼ばれ「は~い。」と答えながら立ち上がる。
「桃也さんも食べ終わったら一緒する?」
「そうだな、楽しそうだしいい息抜きにもなりそうだし。」
あとの2人のメンバーも紹介してもらいてぇし。
「食べたら行く。」
「ん、待ってる。」
海斗に
「どうせならもう泊まっちゃいなよ~、帰るの面倒でしょ?」
と言われたときは3人とも
「いやいや夕飯だっていきなり押し掛けて状態だったのに、止まる何て流石にそれは図々しいだろう。」
と言って断ろうとしたのに、
「あ、もう客間に布団3人分用意して各々のお客様用パジャマ用意してしもぉたよ。」
「じゃあ今テルたちが帰ったら、桔梗のおもてなし無駄になっちゃうね~。」
「毅流も手伝ってくれたのに無駄になっちゃうなぁ。」
という駄目押しをされて、結局泊まることに…。
お風呂から上がり、桔梗の手作りデザートを振る舞ってもらい、
とりあえず客間行くか。
ということになり、客間でビール片手に話していると、
「今夜はボクもここに寝まぁ~す、よろしくねぇ。」
と、布団一式を持って海斗が乱入。
で、現在に至る。
「桔梗ちゃんて思った以上におもしれぇ子だな。」
会いに来て正解だったな。
「面白いし飯も美味かったし。」
「底知れない。」
「ちょっとカズぅ、物騒な言い方しないでよぉ。」
「褒めてる。」
「そう?ならいいけどぉ。」
「それはそうと…桔梗ちゃんと桃也さん、興味深い。」
「いい雰囲気なのにな、本人たちはまったくそう思ってない。」
「俺、付き合ってんだと思った。」
「ヒロだったらそう見るよね。」
「お前、イトコじゃなかったらぶってるからな。」
「すぐに乱暴に訴えるのは良くない。」
「だったらいちいち俺を馬鹿にすんな!」
「ヒロ、お前こん中でカズとの付き合い1番長いのに、お前が1番慣れてないよな。」
「だよねぇ、カズに悪気ないじゃない。」
「分かってらぁ!分かってるけどムカつくんだからしゃあねぇだろぅ!」
そうやってすぐ熱くなるとこ、嫌いじゃないよ、て言ったらキレるな。
「ヒロ、とりあえず努力する。」
「はぁっ?何をだよ?」
「色々。」
「色々ぉっ?」
「うん。」
頷く和誠を見て溜め息。
まぁさ、こいつの面倒見られんの俺くれぇだろうしな。
「わぁったよ、どうせ腐れ縁だしよ
、色々な努力、見てやんよ。」
「うん、見てて。」
「あ、そういや話変わるけど、課外授業そろそろだったよな?」
輝に言われ、そう言えば…となる。
ちなみに祐翔と和誠も同じ高校出身で、年齢は海斗たちの1つ上。
大学は海斗たちとは別だが、そんなに離れてもいないのでバンドのミーティングなどで集まる場合は、今日利用したカフェ近辺で集合している。
「そうそう、あのテーマパークらしいよぉ、あそこの観覧車からの夜景、綺麗なんだよねぇ。」
「誰かと乗った?」
「ボクじゃないよ~、テルが。」
「あぁ、由梨亜ちゃんとね。」
「やるなぁテルぅ!」
「茶化すな。」
由梨亜とは坂本由梨亜と言って、輝の恋人であり海斗とは腐れ縁。
ライブの際には輝のサポートにも入ったりもするので、メンバーとも仲良しである。
「ちなみに今日のこと、由梨亜には黙っておけよ、絶対あいつ怒るから。」
「どうしてあたしだけ置いて行ったの~!行きたかったのにぃっ!的な?」
「あぁ、実はあいつも桔梗ちゃんに会いたいって言ってるからな、お前たちも黙ってた方がいいぞ、先に桔梗ちゃんに会った何て言ったらやっかまれるぞ。」
「ぜってぇ言わねぇ。」
「ああ見えて空手有段者。」
「ねぇ~、ただ巨乳なだけじゃないもんねぇ。」
「それ言ってぶっ飛ばされないのお前だけだな。」
「そりゃボクとテルと由梨亜は腐れ縁だしぃ?」
「だからこそ呆れてもうツッコミ入れる気力もないだけだろ。」
「次は誘おう。」
「だな、次こそ誘わねぇ上に後々バレたら血を見んぞ。」
その頃桃也は桔梗の部屋に来ていたのだが…。
「これ…?」
「何だよ不満か?でも選んでくれって言ったのはお前だろ?」
あぁ、そこ突かれると痛いっす。
「う~ん…。」
まぁ課外授業だし見学だし、そんな激しく動くこともないだろうし…。
「俺はこのワンピース、いいと思うぞ。」
桃也が選んだのは初夏にピッタリの白地に花柄のワンピース。
「これ試着したときも思ったけど、似合ってたぞ。」
「そ、そう?」
「ああ、だからスカートも履いたらどうだ?お前普段スカート履かないだろ。」
「バレていたか…。」
あんま慣れてないんだよね。
「似合ってるし問題ないし、俺はお前のスカート姿も見たい。」
「あ、あぁ、うん、分かった。」
もぉにぃたんのストレートな言葉、たまにドキッとする。
他の女性にもこんな感じ?
てか…。
もぉにぃたんの彼女って、翻弄されとるだろうな。
「ぬ…?」
何だ?今の…。
「どうした?まだ不満か?」
だったら天気悪かったときバージョンも考えといた方がいいのか?
「いや、何か胸が…。」
ズキンと傷んだ。
病気か?
「もぉにぃたん。」
「どうした?」
「とりあえずこのワンピースにするけど、雨降ったバージョンも一応選んでほしい。」
「俺も今同じこと考えてた。」
ニッカリ笑う桃也を見て、胸がほんわか温かさに充たされる。
もぉにぃたん、癒し…。
さっきの痛みは何だったんだろう?
「あ、おかえりなさい。」
「ただいま、賑やかだな。」
桃也から荷物を受け取ったのは勿論桔梗。
桃也は桃也で、言われる前にきちんと手を洗う。
「桃也さん久々。」
「何だテルか、久々だな、てことは他の友達ってのは…。」
「うんそう、奥のソファに座ってるのが祐翔、ギター担当で、毅流の隣に座って対戦してるのがベース担当の和誠、よろしくね。」
「おぅ、てあれ?ドラムの子は来てないのか?」
「実は色々あって脱退したんだ、まぁ円満退社みたいなものだよ。」
「そっか…。」
あいつホントにバンドのことは言わねぇからなぁ。
1人で抱えらんねぇことくらい、話してくれてもいいんだけど…。
「テル~、お前の番だぞぉ。」
祐翔に声を掛けられ「はいはい。」と答えて
「あとで2人に挨拶来させるから。」
と言うとソファの方に向かった。
桃也が椅子に座ると、すぐに桔梗が桃也の分の夕食を並べ、特製ジュースをコップに注ぐ。
「ありがとな、あとは自分でやるから向こうでみんなとゲームの続きしてこいよ。」
「大丈夫、まだ回ってくるの先、ここにいる。」
と言っていつもの自分の席、桃也の隣に座る。
「無理してない?疲れてる。」
「もしかしてそれに合わせてジュース作ってくれたか?」
「流石、鋭いね。」
いや鋭いのはむしろお前だろ。
「いつもありがとな、無理はしてねぇけど疲れは多少な、俳優業はまだまだ慣れてねぇから。」
ペース配分が上手くいかん。
「無理はまだしも無茶は駄目だ。」
「分かってるよ、ありがとな。」
頭をポンポンすると、嬉しそうにニコニコした。
「桃也さんの手ぇデカい、そして温かい。」
「そうか?」
デカいのは分かるが温かいか?
「桃也さんの温もり、的な?」
「何だそりゃ。」
笑い飛ばす桃也を見て内心ホッとする。
良かった、普通に笑ってる。
笑えるってことはまだ、心に余裕があるってことだ。
もぉにぃたん慣れない仕事でも、何とか頑張ろうと無理しそう。
ちゃんとケアせねば。
「このアジの南蛮漬け美味いな。」
「あざっす!いいアジが手に入ったんですよ旦那。」
「何だよその喋り方~!お前たまにおもしれぇ喋り方んなるよな。」
「そかな?」
「ああ、おもしれぇよ、だからそのままでいてくれよ。」
「その方が桃也さん嬉しい?」
「うんまぁ、そうだな、楽しませてもらってるし。」
ある意味癒しにもなってるかも。
「ならば精進します。」
「はい、よろしくお願いします。」
と言って笑い合う2人を見て、輝は海斗を軽く肘でつつく。
「なぁにぃ?」
「あれってそういう関係?」
「そうなってもおかしくないかなぁ、ていうくらいなんだけどぉ、今のところ何も起きない鈍い関係~。」
「お前楽しんでんなぁ。」
「やだなぁ、優しく見守ってると言ってよぉ。」
「へいへい。」
どう見たって楽しんでんじゃん。
海斗と輝がそんな会話をしているとは知らず、桃也と桔梗の会話は続く。
「初めての課外授業?ああそうかもうそんな時期だったか、今回は何処だ?」
「桃也さんがCMしてるあのテーマパーク。」
「あそこか。」
ん…?待てよ。
「課外授業いつだ?」
「来週の金曜日。」
「なるほどな、分かった。」
ん?何がなるほど?
「何か桃也さん、企み?」
「そんな物騒な言い方すんなよ、それよりGWに買いに行った服着てくのか?」
「そのつもりだが、ちと迷ってる。」
「そうなのか?」
「うん、あんなにたくさん買ったから、どれにしたらいいか迷う。」
「何だそんなことか、だったら俺が選んでやるよ、いいだろ?」
「うん、まぁ…。」
もぉにぃたんならハズレないだろうし。
「お願いします。」
「桔梗~、次桔梗の番だよ。」
毅流に呼ばれ「は~い。」と答えながら立ち上がる。
「桃也さんも食べ終わったら一緒する?」
「そうだな、楽しそうだしいい息抜きにもなりそうだし。」
あとの2人のメンバーも紹介してもらいてぇし。
「食べたら行く。」
「ん、待ってる。」
海斗に
「どうせならもう泊まっちゃいなよ~、帰るの面倒でしょ?」
と言われたときは3人とも
「いやいや夕飯だっていきなり押し掛けて状態だったのに、止まる何て流石にそれは図々しいだろう。」
と言って断ろうとしたのに、
「あ、もう客間に布団3人分用意して各々のお客様用パジャマ用意してしもぉたよ。」
「じゃあ今テルたちが帰ったら、桔梗のおもてなし無駄になっちゃうね~。」
「毅流も手伝ってくれたのに無駄になっちゃうなぁ。」
という駄目押しをされて、結局泊まることに…。
お風呂から上がり、桔梗の手作りデザートを振る舞ってもらい、
とりあえず客間行くか。
ということになり、客間でビール片手に話していると、
「今夜はボクもここに寝まぁ~す、よろしくねぇ。」
と、布団一式を持って海斗が乱入。
で、現在に至る。
「桔梗ちゃんて思った以上におもしれぇ子だな。」
会いに来て正解だったな。
「面白いし飯も美味かったし。」
「底知れない。」
「ちょっとカズぅ、物騒な言い方しないでよぉ。」
「褒めてる。」
「そう?ならいいけどぉ。」
「それはそうと…桔梗ちゃんと桃也さん、興味深い。」
「いい雰囲気なのにな、本人たちはまったくそう思ってない。」
「俺、付き合ってんだと思った。」
「ヒロだったらそう見るよね。」
「お前、イトコじゃなかったらぶってるからな。」
「すぐに乱暴に訴えるのは良くない。」
「だったらいちいち俺を馬鹿にすんな!」
「ヒロ、お前こん中でカズとの付き合い1番長いのに、お前が1番慣れてないよな。」
「だよねぇ、カズに悪気ないじゃない。」
「分かってらぁ!分かってるけどムカつくんだからしゃあねぇだろぅ!」
そうやってすぐ熱くなるとこ、嫌いじゃないよ、て言ったらキレるな。
「ヒロ、とりあえず努力する。」
「はぁっ?何をだよ?」
「色々。」
「色々ぉっ?」
「うん。」
頷く和誠を見て溜め息。
まぁさ、こいつの面倒見られんの俺くれぇだろうしな。
「わぁったよ、どうせ腐れ縁だしよ
、色々な努力、見てやんよ。」
「うん、見てて。」
「あ、そういや話変わるけど、課外授業そろそろだったよな?」
輝に言われ、そう言えば…となる。
ちなみに祐翔と和誠も同じ高校出身で、年齢は海斗たちの1つ上。
大学は海斗たちとは別だが、そんなに離れてもいないのでバンドのミーティングなどで集まる場合は、今日利用したカフェ近辺で集合している。
「そうそう、あのテーマパークらしいよぉ、あそこの観覧車からの夜景、綺麗なんだよねぇ。」
「誰かと乗った?」
「ボクじゃないよ~、テルが。」
「あぁ、由梨亜ちゃんとね。」
「やるなぁテルぅ!」
「茶化すな。」
由梨亜とは坂本由梨亜と言って、輝の恋人であり海斗とは腐れ縁。
ライブの際には輝のサポートにも入ったりもするので、メンバーとも仲良しである。
「ちなみに今日のこと、由梨亜には黙っておけよ、絶対あいつ怒るから。」
「どうしてあたしだけ置いて行ったの~!行きたかったのにぃっ!的な?」
「あぁ、実はあいつも桔梗ちゃんに会いたいって言ってるからな、お前たちも黙ってた方がいいぞ、先に桔梗ちゃんに会った何て言ったらやっかまれるぞ。」
「ぜってぇ言わねぇ。」
「ああ見えて空手有段者。」
「ねぇ~、ただ巨乳なだけじゃないもんねぇ。」
「それ言ってぶっ飛ばされないのお前だけだな。」
「そりゃボクとテルと由梨亜は腐れ縁だしぃ?」
「だからこそ呆れてもうツッコミ入れる気力もないだけだろ。」
「次は誘おう。」
「だな、次こそ誘わねぇ上に後々バレたら血を見んぞ。」
その頃桃也は桔梗の部屋に来ていたのだが…。
「これ…?」
「何だよ不満か?でも選んでくれって言ったのはお前だろ?」
あぁ、そこ突かれると痛いっす。
「う~ん…。」
まぁ課外授業だし見学だし、そんな激しく動くこともないだろうし…。
「俺はこのワンピース、いいと思うぞ。」
桃也が選んだのは初夏にピッタリの白地に花柄のワンピース。
「これ試着したときも思ったけど、似合ってたぞ。」
「そ、そう?」
「ああ、だからスカートも履いたらどうだ?お前普段スカート履かないだろ。」
「バレていたか…。」
あんま慣れてないんだよね。
「似合ってるし問題ないし、俺はお前のスカート姿も見たい。」
「あ、あぁ、うん、分かった。」
もぉにぃたんのストレートな言葉、たまにドキッとする。
他の女性にもこんな感じ?
てか…。
もぉにぃたんの彼女って、翻弄されとるだろうな。
「ぬ…?」
何だ?今の…。
「どうした?まだ不満か?」
だったら天気悪かったときバージョンも考えといた方がいいのか?
「いや、何か胸が…。」
ズキンと傷んだ。
病気か?
「もぉにぃたん。」
「どうした?」
「とりあえずこのワンピースにするけど、雨降ったバージョンも一応選んでほしい。」
「俺も今同じこと考えてた。」
ニッカリ笑う桃也を見て、胸がほんわか温かさに充たされる。
もぉにぃたん、癒し…。
さっきの痛みは何だったんだろう?
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる